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インドネシアとイスラムについての理解をする勉強会を開催しました

6月22日にインドネシアのマーケットを捉え、イスラムを理解する、という趣旨での勉強会を開催しました。
インドネシアは2億7000万人という東南アジア最大の人口を抱える国家です。その経済成長率はコロナで落ち込んだ時期を除けば継続して5%前後の成長率を維持しています。
インドネシア人は親日の国といわれています。今後はインバウンドの観点からも、インドネシアはポイントの高い国でもあります。
ただ、インドネシア人は多くがイスラム教であり、イスラム教を理解しなければ、インドネシア人を受け入れることは、とても難しいともいえます。それについて、今回少しお話します。

イスラム教でまず理解すべきことは「ハラール」と「お祈り」

ハラール、とは、イスラム教の教えに基づき「合法的なもの」「許されたものという意味のアラビア語です。イスラム教では豚とアルコールなどが禁止されています。ただ、それさえ省いておけば大丈夫、と考えていると、それは大間違なんですね。豚と一緒に煮込んだものであれば、そこに含まれているものも食べることはできませんし、牛、羊、鳥などは禁止されていませんが、血抜きなど、イスラム教の作法に沿って処理したものでなければ食べることができません。その点を理解していないと、食事の場面などで、気まずい雰囲気になることもあります。もちろんハラールを理解せずに、目上の人間、会社の人間が飲食などを強制することは、絶対にあってはならない行為です。

お祈りは、夜明け前、正午、午後、日没後、夜、と5回神様に感謝をするためにする儀式です。これは必ず同時刻に5回しなければならないものと定められているわけではなく、できなければまとめてやってもいいし、時間をずらすこともできます。静かな場所で身体を清潔にして行わなければならないため、勤務中などはなかなか難しい状況があります。

ややこしい。でも、実は受け入れやすいのでは!?

読んでいくとややこしそう、と感じてしまうイスラム教ですが、少し角度を変えると、意外に受け入れやすいのではないか、と感じています。
まずはハラールですが、今は世界的にヴィーガン、ベジタリアン志向が広まっています。SDGsの観点から考えて、その傾向は全世界に、これからより広まると考えられています。そうであれば、ハラール、という考え方が、実は先進的だよね、ということもいえるわけで、私たちの健康意識を高めるために、ハラールをとりいれていきましょうね、という訴求は非常にしやすいと感じています。

次にお祈りですが、今ビジネスパーソンの多くがメンタルヘルスを取り入れています。瞑想は特に脳をリセットするためには有効であり、その瞑想の考え方を昔から取り入れているのが、イスラム教のお祈りである、という理解をすれば、ムスリムの方がお祈りをすることを違和感なく受け入れることができると思います。
睡眠についても、実は昼寝はとても大事だということが言われるようになっています。実際にアメリカはオフィスのスペースに仮眠室を設ける企業も増えています。そのほうが生産性があがり、社員のモチベーションがあがる、という考え方ですね。仮眠室をつくれば、そこがムスリムの方にとってのお祈りの場になるので、そういう場所の確保は、今後企業に求められていくのではないかと感じます。

そうやって、捉え方さえ変えれば、決して受け入れることが難しいわけではないイスラム教。それを動画にして発信もしています。
今後もその啓蒙も続けていきたいと考えています。


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