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中学受験をする子どもと話す時に好奇心を刺激するネタになるオススメの本 〜理科編〜

今回の記事では主に中学受験の理科の視点から、保護者様がお子様と普段理科について話す際のネタになる、オススメの本を紹介したいと思います。

中学受験の理科、社会は基本的には暗記を中心とした勉強方法が主となりますが、単純に暗記だけをストイックにし続けることはお子様にとって非常に大きな負担です。
文脈的な意味がわからない中で単純に文字列や数列を覚え続けるのは、例え子供でなくても苦痛以外の何物でもありません。
そのような中で、中学受験の理科や社会の成績を伸ばせる子というのは、普段の生活や身の周りのニュースや出来事に興味を持って接することができる子です。
つまり、知識を闇雲に覚えるのではなく、文脈に興味を持った上で自然とその周囲の知識が身についていく、という構図です。
ただ、このような形に持っていくことは決して簡単なことではありません。

勿論、気になったことをお子様が自ら深く調べる所までいければベストですが、図鑑やタブレットを与えてもそこまでを主体的に行うのはなかなか難しいのが実情だと思います。
そんな中で大切になるのは保護者様からお子様に対して普段の生活の中でどれだけ気付きを与えたり、好奇心を刺激したりすることができるかということです。
塾の授業も勿論その役割を果たしますが、週1、2回数時間しか接しない塾講師と、毎日顔を合わせ、団らん等のリラックスした状態での会話の多い保護者様とでは、圧倒的に後者の影響の方が大きいのが現実です。
そういう意味で、保護者様はお子様以上に科学やニュース、社会の仕組み等に対する興味、関心を持ち、学ぶことが実はとても大切なことになります。
今回ご紹介する本は、正にそのような観点に立ち、保護者様にお読みいただくための本として選んでおります。

よって、そのような趣旨でオススメする本になりますので、お子様に買い与えるだけでは何の意味も無い本が中心になります。(一部を除き一人で読むにはそれなりの根気と理解力が要されますので、普通の小学生にはかなり荷が思いと思います。)
取り扱い方としては、保護者様が一読されてからそれらのエッセンスをお子様に伝えるのでも、お子様と一緒に読まれるのでも良いかと思います。
いずれにせよ、まず保護者様が読まれること、そしてお子様に咀嚼しながら伝えることが大切です。

1冊目 
「タマゾン川 多摩川でいのちを考える」 


東京都に住んでいる人にとっては身近な川である「多摩川」の生態や川の状況、これまでの歴史的変遷も含めて学べる一冊です。
近年テレビ等でも外来種問題や生態系を扱う番組で人気が出たこともあり、子どもにとっても触れ易いトピックの一つと言えます。
すぐ近くを流れる川にどのような生き物がいるのか、そしてそのような川や生き物に対する人間の責任とは何かを考える上で是非読んでいただきたい一冊です。

2冊目
「宇宙から帰ってきた日本人 日本人宇宙飛行士全12人の証言」


「将来の夢は宇宙飛行士!」というお子さんも多いでしょう。
ただ宇宙がどんな空間で、そこに行くと人はどういうことを考え、感じるのかについて語れるのは行ったことがある人だけ。
そういった宇宙飛行士達を丁寧に取材したのが本書です。
宇宙での体験を追体験する中で自分の中での宇宙観を育むことができる一冊です。

3冊目
「〈弱いロボット〉の思考 わたし・身体・コミュニケーション」


私達の社会にロボティクスは今後必ず深く関わっていくことになりますが、そこで一つの大きなテーマは「ロボットとのコミュニケーション」です。
そのことについて考える延長線上で、「ではそもそも生命とは何か?」「ロボットは生き物なのか?」等ということについて考えるキッカケを得られる本になります。
そもそも「コミュニケーションを取る」とはどういうことなのか、どういう関係性の中でコミュニケーションは生まれるのか等を考察した面白い一冊です。

4冊目
「日本の火山に登る 火山学者が教えるおもしろさ」


最近発売された本ですが、火山学者が火山の面白さについて自身の登山体験を交えながら紹介しています。
日本は火山が非常に多い国の一つですが、その火山について(特に都会に住んでいるのであれば尚更ですが)あまり知りません。
火山がどのような性質のものなのか、日本という地理的な場所とどのような科学的な関わりがあるのかを学ぶ一冊です。

5冊目
「空気の発見」


こちらは逆にかなり古い本ですが、科学や研究の何たるかを歴史に残る天才科学者達の背中から学べる名作古典です。
そもそも目に見えない「空気」という存在について学校では「酸素」「二酸化炭素」「窒素」等の文字面では学びますが、人類がどのようにしてその存在に気付き、考えて来たのかについては知りません。
「科学の進歩」が具体的にどのようなことを指すのか、そしてそこに未来の科学者として寄与していくためにはどう考えないといけないのかを学べる一冊です。

今回ご紹介した本も、基本的には無理してすべてを読む必要はまったくありません。
保護者様自身が興味を持てるものやお子様が興味を持ちそうなものからで、まずは良いと思います。
読まれる中で、ご自身にとって発見であったり、新しく知ったことであったり、考えたことを素直にお子様に伝えていただくことが、お子様の好奇心を刺激することに繋がる筈です。

BOX OUT の理科、社会の授業にご興味のある方は、体験授業も受け付けておりますので是非お気軽にご連絡ください。
よろしくお願いします!


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