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乾燥食品は万能食品!?

乾燥食品の歴史は?

乾燥食品とは、天日干しなどにより、食材に含まれる水分を蒸発させて作った食品です。乾燥食品の歴史は縄文時代や弥生時代からすでに活用されていたと言われています。
その背景には、日本の四季が関係しています。夏は高温多湿、冬は低温乾燥という気候が繰り返されるため、冷蔵庫のない時代は、ほとんどの食材を長期間常温で保存できませんでした。そのため昔の人たちは、日光や焚き火などで食材の水分を飛ばし、気温や湿度に左右されない乾燥食品を作ったのが始まりです。

食品を乾燥させるメリットは?

1.賞味期限が長い ​
食品から水分を蒸発させることで、細菌・カビからの腐敗を防ぎ、常温でも長期間の保存が可能になります。生鮮食品など、短期間で消費した方がよいものでも、賞味期限は1年~2年と長持ちします。乾燥のお米、乾麺はその最たるものですね。

2.旨味が凝縮する
乾燥によって、生の状態とは異なる深みが出てくることがあります。水分が飛ぶことで旨味が凝縮されるのです。例えば、トマトを乾燥させると、甘みが増して食べやすくなり、ハーブは味の濃さだけではなく、香りも強くなります。乾燥食品は食材の水分が減った分、味が濃くなるためそのまま食べても良し、出汁として活用しても良しと、よりバラエティ豊富な食が楽しめます。

3.栄養価の増加
食材によりますが、天日干しすることで食材に含まれる栄養素が増したり、新しい栄養素が生み出されたりすることもあります。
よく知られているものに、レーズンのミネラル(鉄分やカルシウム)の増加や、干し椎茸のビタミンDがあります。もともと「椎茸」に存在するエルゴステロールという成分が、紫外線によって「干し椎茸」特有の香りや旨味成分へと変化するために生じるものです。健康食品の中には、このような効果を狙って乾燥を行うものもあります

乾燥食品の作り方(野菜編)

ご家庭で最も行いやすいのが自然乾燥(天日干し・陰干し)です。太陽光や大気中の湿度の低下を利用して行うオーソドックスな乾燥方法です。時間や手間はかかりますが、大がかりな設備などは必要ありません。

天日干しする野菜は流水で洗い、しっかり水気を切り、薄くスライスします。 切り方や形に決まりはないので、作る料理に合うカットをするのが一番です。日に当たる面積が広ければ広いほど野菜の水分が抜けやすくなりますので断面が広いと乾きやすいです。

野菜の天日干しは早ければ半日ほどで完成しますが、念入りに乾燥させたい場合には1~2日かかります。干す時にはなるべく乾燥した日や時間帯を選ぶことが大切です。

アクの強いレンコンやゴボウなどは、天日干しを始める前にアク抜きをしておくとキレイに仕上がりますし、葉物野菜は、下茹でしてから干したほうが乾燥が早くなるなど、野菜によって下処理の仕方に工夫が必要になります。

野菜を天日干しする際、基本的には軒先やベランダなどの室外に干しますが、花粉やホコリが気になる場合には、窓辺などに掛けて干すことも可能です。日当たりがよく、風通しの良い場所を選ぶことが鉄則です。

まとめ

乾燥食品の賞味期限は約1年と長く、保存食として、また料理のトッピングなど使い道が豊富です。食材を乾燥させることで旨味や栄養価が高まり、健康食としても注目です。
生の食品とは違う食感や見た目になり、便利な食材として多くの家庭で重宝されている乾燥食品。先ほど説明させていただいた天日干しや、家庭用の食品乾燥機などでも作ることができますので、ぜひチャレンジしてみてください。

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