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デート 9月に入った。 まだ暑さは続く。 夏の空は好きだ。 入道雲を見ると心が落ち着く。 今日はデートの日だ。 1日に2人と遊ぶのは失敗だったかもしれないが、情報が早く欲しかった。 最近は気力、体力、精神力も万全だ。 空を見ながらそろそろ答えがでるかもしれないと、心を踊らせていた。 その場所で働いている人しかわからない情報というのが必ずある。 相手は女性だ。 お客の前では猫を被れることも簡単だろう。 だが、一緒に働いている女性の前ではどうだろうか。
男なら女性を誘わないと② したたかさは必要だ。 生きていく以上、時としてしたたかに生きないといけない。 いい人ばかりではないから。 ある女性にLINEで連絡をとった。 メイドのあめさんだ。 彼女からアプローチを受けていたからだ。 連絡を取る手段を考えていたところ、ある策が浮かんだ。 あの店は、1人のメイドがお客をお見送りしてくれる。 2つの扉があり、メイドが1つ目を開いて2つ目の扉をあけてくれた時が、連絡の紙を渡すチャンス。 私は見事に成功し、彼女と連絡
男なら女性を誘わないと Lineを交換したが、挨拶程度で終わらせた。 休み明けは忙しくなると、上司に言われていたからだ。 女性と遊ぶより仕事優先。 いざ休みが明けたら、仕事が暇だった。 仕事が終わり、休みに入った。 私はメイド喫茶に行ってしまった。 この3ヶ月間メイド喫茶で遊んでばかりだ。 メイドに片足を突っ込んでいる印象は拭えないが、楽しいからいいだろう。 K市に着き、メイド喫茶に向かう。 扉を開けて座席に着いた。 今日のメイドはまいさんと、てん
常連会② お盆も終わり、常連会の日になった。 OPENは18時だった。 1時間ほど遅れて行くことをtwitterで呟いた。 19時に店に到着。 1つ目の扉を開けると、大きな声が私の耳に届いた。 盛り上がっているなと思いながら、2つ目の扉を開く。 店を見渡すと9人ほどいただろうか。 L字のカウンターの真ん中に、店で見たこともない男女が座っていた。 50代くらいの女性と男性。 まいさんの親御さんだろうと思い、母親と目があったので軽く会釈した。 その後、父親
N市のメイド喫茶② 二日酔いもなく目覚めた。 今日は、再びN市のメイド喫茶巡りをする。 今回は、夜の時間に行くことにした。 昼間とは違った雰囲気を味わいたかったからだ。 いつも通りシンプルな格好で家を出た。 電車の乗り、N駅に到着した。 駅周辺にメイド喫茶が固まっている場所があり、そこまで徒歩で行くことにした。5分くらい歩くと、メイド喫茶が固まっているビル群があった。 最初の店に入る。 「いらっしゃいませ、ご主人様」 周りを見渡すと、7人ほど座れるカウン
常連会 K市に向かう電車の中、私は考えていた。 今日行った3つのメイド喫茶と比較して、K市のメイド喫茶は私にとって楽しすぎる。 今まで楽しい店や楽しい出来事はあった。 ただ、『すぎる』までいった店や出来事など、私の人生に存在していない。 おかしいのだ。楽しすぎるということは。 何度目のK市だろ。 いつも通り徒歩で、私は店に行く。 黒の扉を開けば、いつもの通りの掛け声が私を迎えてくれた。 「いらっしゃいませ、ご主人様」 1つ空いている席があった。 私はそ
N市のメイド喫茶 休みに入った。 私は胸の鼓動を抑えるように、N市に行く準備をする。 太陽の日差しが眩しく、肌が焼ける。 私服はシンプルな服装だ。 Tシャツにデニム、左腕に時計をして、ボディバッグを背負う。 足元はビルケンシュトック。 肌が弱い体質なのでハットをかぶり、日焼け防止。 ぼうしという名前にして正解だったなと考えながら外に出た。 熱気と夏の日差しが体に突き刺さる。 今日も暑くなりそうだなと考えながら軽やかに駅まで向かう。 N市には20代の
twitterと24時間戦えますか♪ 目が覚め、私はカーテンを開けた。 空を見上げれば夏の空だった。 昨日の打ち上げは疲れがピークだったので断ってしまった。 もったいないことをした。 情報集めにはうってつけだったのに。 仕事が忙しかったことを恨んだ。 顔を洗い、朝ごはんを食べ、部屋の掃除をした。 掃除をしながら考える。 twitterをやろう。 まいさんやあめさんなどのメイドや、店の常連たちにも言われていたことを思いだした。 私としては性に合って
※実際に経験した話です。 ※実際の名前等は変えております。 君はメイド喫茶に行ったことはあるか? ピンクの壁に9人が座れるL字のカウンター。 メイドが扉を開けた私にこう言った。 「いらっしゃいませ、ご主人様」 私は暇だった。 毎日、毎日同じことを繰り返す仕事。 代わり映えしない毎日。 ただ歳を取っていく毎日にこのままでいいのだろうか?という疑問が浮かんでいた。 そんなときだった。 休みの日たまたま見たTVにメイド喫茶が映っていた。 「メイド喫茶には行った
再びメイド喫茶に 6月中旬。 梅雨に入っていた。 私は再びメイド喫茶に行くことを決めた。 休みの日。 空は曇り模様だったことをよく覚えている。 電車で25分。 再びK市に着いた。 前回と同じように店まで歩いて行った。 黒の扉を2回開け再びこの言葉を聞く。 「いらっしゃいませ、ご主人様」 今回は2人のメイドさんがお出迎えしてくれた。 1人は前回話したあめというメイド。 とても嬉しそうでガッツポーズをしていた。 もう1人は知らないメイドだった。
魔法をかけられた男 3度目のメイド喫茶。 駅を降りて店まで徒歩で歩く。 黒の扉を開けばもちろんメイド喫茶だった。 「いらっしゃいませ、ご主人様」 いつもの掛け声と共に私は席に着いた。 今回は店の奥側にある席に着いた。 初めて行ったときに会ったあめ、2度目に会ったまいという女性と共に見たことがない女性が一人。 今回はメイドは3人のようだ。 店が狭いのに3人でも大丈夫なんだなと考えながた。 「生、ちょうだい」 まいというメイドに話しかけた。 ビールサーバーから
ネクタイ 人事の男に電話した。 「遊ぼうぜ」 「いいよ」 「11時に迎えに来てね」 「了解」 1分も経たず電話は終了。 いつものやりとりだ。 彼とはよく遊ぶ中でもあり、高校時代からの友達だ。 若くして結婚したが少し前に離婚して、精神的にまいっていたが最近回復しつつあった。 11時になると家の前に車がついた。 愛車ハリアーが新品に見えるように輝いていた。 洗車したようだなと考えながら私は助手席に座る。 「こんにちは、ジョン・トラボルタです」 「あ、そのネタい
人事の目 店に入り真ん中の席に我々は座った。 「メイド喫茶ってこんなところなの?」 小声で私に話しかけた。 ネクタイの気持ちはわかる。 知識がない状態でくれば多少動揺する。 初めて経験することに対してはどんな人でも少なからず緊張や動揺がでるもの だ。 それは人としての習性だと私は考えている。 「こんなもんだよ。気楽に遊んでくれる」 「わかった」 会話をしているとまいさんが私たちに近づいて声をかけてきた。 「あれ、ぼうしさん隣の方は?」 「俺の友達。メイド喫茶
メイドがライブ!? 土曜日。 毎週のようにK市にいる私。 通い慣れた道を歩きあの場所に行く。 扉を開ければいつもの掛け声。 「いらっしゃいませ、ご主人様」 その声を聞いて私は店を見渡した。 土曜日なのにメイドは1人。 店の奥に常連のぐっさんがいたので私はその隣に座った。 「久しぶりですね。ぐっさん」 「久しぶり。ぼうしさん」 軽く挨拶したあと、まいさんが私に近づいてきた。 「何する?」 何回も通えばタメ口にもなるもんだなと思いながら、私は生ビールを注文し