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ソクラテスが決算ついでに今更調べるのもめんどくさいSONYの事業構造を整理しておきます

こんばんは。今週も決算がいくつか発表されましたが、今更聞けないシリーズ第一弾として本日は日本最大のエンタメ会社の1つでありますSONYの事業構造と決算ハイライトを取り上げさせていただければと思います!

なんとなくエンタメに関わっているのは知っているものの正直定量的に把握していない人(あるいは確認したい人)向けに事業構造と直近の決算動向をエンタメに焦点を当てながら紹介していきます。メモ兼記憶のアップデート程度に活用してもらえればと思います。いつもどおり結論ありきですが、

・売上高:8兆円強、営業利益:8,500億円程度、営業利益率:10%+

・ゲーム・音楽・映画等のエンタメ関連が売上の50%程度、半導体や民生電機関連は売上の40%程度。

・決算は、いわゆるエンタメ的な側面を持つゲーム・音楽・映画、製造業的な側面を持つ半導体・民生電機分野ともにコロナ影響は斑模様ですが、効果をネットしますと、ともにマイナスの影響の方が大きい状況。

ソクラテス的には全体的に既に決算を発表しております他のエンタメ会社と傾向は変わっていない印象ですが、製造業的な側面を持つ分よりダメージが大きい気がします。

少し図表も交えて手短にまとめておきます!

事業構造(売上:8.3兆円、営業利益:8,500億円)

長々とした歴史等の話は今回割愛させていただいて、早速ポイントとなります事業構造ですが、以下のようになってます

【2019年度収益構造】

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売上高が外円、営業利益は内円で示してます、ソニー決算説明会資料より

各部門の説明を簡単にまとめますと、

G&NS分野:主にネットワークサービス事業、家庭用ゲーム機の製造・販売、ソフトウェアの制作・販売が含まれています。

音楽分野:主に音楽制作、音楽出版、映像メディア・プラットフォ
ーム事業が
含まれています。

映画分野:主に映画製作、テレビ番組制作、メディアネットワーク事業が含まれています。

EP&S分野簡単に言えば民生電機です!従来のホームエンタテインメント&サウンド分野、イメージング・プロダクツ&ソリューション分野及びモバイル・コミュニケーション分野を合わせたものです。ホームエンタテインメント&サウンド分野には主にテレビ事業、オーディオ・ビデオ事業が含まれています。イメージング・プロダクツ&ソリューション分野は主に静止画・動画カメラ事業が含まれています。また、MC分野には、主に携帯電話の製造・販売、インターネット関連サービス事業が含まれています。

IP&S分野:いわゆる従来の半導体分野に相当するものです。半導体分野には、主にイメージセンサー事業が含まれています。

金融分野:主に日本市場における個人向け生命保険及び損害保険を主とする保険事業ならびに日本における銀行業が含まれています。

その他分野:海外のディスク製造事業、記録メディア事業等の様々な事業活動から構成されています。

民生電機からエンタメ会社へと激的な収益構造転換を遂げてきた+固定費が重く景気次第で利益率が大きく上下する製造部門を有する同社の営業利益率を決め打ちで覚えるのはあまり意味ないと思いますが、直近2年の事業別の営業利益率は以下のようになってます!

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決算ハイライト

エンタメ系のセグメント(ゲーム・音楽・映画)を中心にハイライトしておきます!(必要なところだけ読んでください!)

【ゲーム事業】

・当年度の売上高・営業利益は、主にプレイステーション4ハードウェア、及びPS4向けゲームソフトウェアの減収や為替の悪影響により、前年度から14%減の1兆9,776億円。プレイステーションプラスなど、ネットワークサービスの増収やコスト削減効果で利益ロスを補いきれず。

・ 足元では、プレイステーションTMネットワークでのゲームプレイ時間がクリスマスシーズンの1.5倍になるなど、ネットワークサービスが大きく伸びており、ソフトウェアのネットワークダウンロード売上やネットワーク会員数も、3月以降大幅に増加しています。

プレイステーション5の立ち上げについては、社員の在宅勤務や海外渡航制限などにより、一部の検証作業や生産ラインの確認などに制約が出ていますが、必要な対応策を講じており、今年の年末商戦期での発売に向けて、遅滞なく準備を進めている状況

【音楽事業】

・音楽制作事業におけるストリーミング売上については、前年同期比で16%、円換算の影響を除けば20%の成長と、引き続き高い成長率で推移しています。

・アーティストによる、楽曲のレコーディングや音楽ビデオの制作に影響が出ていることなどにより、新曲のリリースに遅れが出ています。ストリーミングの普及率が低い日本やドイツなどでは、外出制限の影響から、CDなどパッケージメディアの販売が減少しています。

2月から5月末までにおいて400件を超えるイベントが延期・中止となっている日本などで、ライブ興行や物販、映像ビデオの制作・販売などが減少しています。

世界的な広告活動の縮小により、広告型ストリーミングサービス収入や、テレビCMなどからの楽曲使用料が減少しています。また、映画やテレビ番組の制作の遅れも、楽曲使用料を減少させています。

【映画事業】

当年度の売上高は、主に映画製作やテレビ番組制作での増収により、前年度から3%増の1兆119億円となりました。

全世界での映画館の閉鎖などにより、映画興行ビジネス全体に大きな影響が出ており、同社においても、『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』のように、製作が完了している作品のリリースもできない状況です。

テレビ番組制作では、テレビ局や動画配信事業者への番組の納入が遅れ、売上への影響が出始めています。

メディアネットワークでは、世界的な広告の減少により、インドなどで広告収入が大幅に減少しています。

ソクラテス的には全体的に既に決算を発表しております他のエンタメ会社と傾向は変わっていない印象ですが、製造業的な側面を持つ分よりダメージが大きい気がします。

少し決算部分が長くなりましたが、最後までお読みいただいた方はありがとうございました。コロナの自粛時期でエンタメに触れる時間が多くなったからこそ、いろいろなエンタメサービスと企業を見直して新しいエンタメの形を模索する時間にしたいところですね。そのために少しでも日々役に立つ記事を引き続き発信していきます!皆さんのご意見・感想・質問お待ちしております!!

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