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ソクラテスがSONYから430億円の出資を受けた中国エンタメ会社ビリビリについて解説する

こんばんは。下記のニュースを受けて中国のエンタメ会社ビリビリについてソクラテスが解説していきたいと思います。

結論からいきますと、

・Bilibiliは、ゲーム事業・ライブ配信事業・映像配信事業・広告事業から成る総合エンタメ会社

・わかりやすく大げさな言い方をすれば、DeNA、SHOWROOM、UUUM、Netflixすべての要素を含んでいる会社

・会社を評価するうえで筆者が考えないといけないと思ってますのが、1)中国のUGC市場の優位性、2)ゲーム・映像事業そのもののIPコンテンツの優位性、3)Z世代を主とする彼ら自身のプラットフォームの優位性

会社の主要KPI概要は以下のようになります!

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最後の会社を評価するにあたってのポイントだけ少し補足させていただきます。

1)中国のUGC市場の優位性:よく動画コンテンツ市場における競争優位性を議論するうえで媒体(テレビ・スマホ)とコンテンツの性質(プロアマ)が挙げられます。中国市場の場合ですと、強力なUGCサービスとしTiktok、weibo、快手等があり、PGCですと、テンセント・アリババ・百度との戦いになってきます。この会社が競争優位性を保つためにはユーザーがUGCを選好する必要があり(要はPGCより選好される)、さらにその中でスマホという媒体で同社のプラットフォームにトラフィックが流れる必要性があります(要はtiktok等の他のUGCサービスより選好される)。

2)ゲーム・映像事業そのもののIPコンテンツの優位性:これはこの会社に限った議論ではないですが、やはりゲーム・映像事業において成功する要因は結局コンテンツで決まると思います。配給されている人気作は他のプラットフォームでも配信されてますので、最終的には同社が持っているゲーム・所属クリエイター等のオリジナルコンテンツをどこまでマネタイズできるかにかかってくると思います。同社も現在オリジナルコンテンツの制作に取り組んでいますが、やはり人気作は他社IPがまだ中心という印象です。

3)Z世代を主とする彼ら自身のプラットフォームの優位性:要はプラットフォームとしての集客性がどれだけあるかということです。この会社の場合、そもそも配信している内容(ACG:アニメ・コミック・ゲーム)の対象が圧倒的にZ世代が中心となっていますので、Youtubeのように世代を超えたトラフィックの獲得は難しいという印象です。その中で1点目でも議論しましたように短編動画であればTiktok、映像配信であればアリババ・百度といった強力なプラットフォームに対してどこまで集客力で対抗できるかが今後のこの会社の相対的な優位性を決めると思います。

また需要があれば、もう少し深堀してアナリストっぽい感じでビジネスモデル、中国の動画コンテンツ市場の競合環境、現在の業績とバリュエーションの議論を交えて解説させていただければと思います。本日も最後までお読みいただいた方はありがとうございました!皆さんのご意見・感想・質問お待ちしております!!




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