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読んだ本の感想

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卍丸的な読書感想文集
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#本好きな人と繋がりたい

痴人の愛

著者 谷崎潤一郎 出版 新潮文庫 再読していると、他人事に思えなかった。 ナオミが妻のシモ…

9

裏切られた遺言

著者 ミラン・クンデラ 訳 西永 良成 出版 集英社 1994/9/20 第一刷発行 本書は、訳者あ…

8

愛するということ

愛するということ 著 エーリッヒ・フロム 訳 鈴木 晶 出版 紀伊國屋書店 この本のタイト…

6

恥辱

著者 J.M.クッツェー 訳 鴻巣 友季子 出版 早川書房 2007年7月15日発行 2012年10月15日…

3

冗談

著者 ミランクンデラ 訳 西永良成 出版 岩波文庫 そこでは悲しみは薄っぺらでなく、笑いは…

8

モオツァルト・無常という事

再読 著者 小林秀雄 出版 新潮社 🍀🍀🍀 「僕等が過去を飾り勝ちなのではない。過去の方で…

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ピアニストは語る

著者 ヴァレリー・アファナシエフ 出版 講談社現代新書 「静寂と音楽はひとつになっています。ときに静寂は聞こえてくるし、ときには音楽が静寂となる。自分がしていることを聴けば、自然とそのようになります。自分の演奏を聴く、すると音楽は静寂へと育っていくでしょう。音楽は自ずと静けさに向かうのです。」 —『ピアニストは語る (講談社現代新書)』ヴァレリー・アファナシエフ著 妻があるとき、アファナシエフの演奏をYouTube で聴かせてくれた。 その時はベートーヴェンのピアノソナタ

遠い水平線

著者 アントニオ・タブッキ 訳 須賀敦子 出版 白水社 何度目かの再読。 この作品は、個人…

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かわいい女・犬を連れた奥さん

訳 小笠原 豊樹 出版 新潮文庫 医学は正妻、文学は愛人 チェーホフの有名な言葉です。(18…

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1984年

1984年 著者 ジョージ・オーウェル 高橋 和久 訳 出版 早川書房 新訳版 オーウェル最後の…

3

夏物語

夏物語 著者 川上未映子 主人公 夏目夏子 姉巻子 姉の娘緑子 夏子の周囲の人々 ※ネタバレ…

1

真夜中のハルキスト

 謎のロシア美人諜報員Tが寝息を立てはじめたのを僕は聞き逃さなかった。今、彼女は大の字で…

4

たゆたえども沈まず

たゆたえども沈まず 著者 原田マハ 📝タイトルの由来 パリ市紋章にラテン語で記されている。…

5

クララとお日さま そして グールド

クララとお日さま 著者 カズオ・イシグロ ★★★★☆(妻にとっては★5) 「このお話、グールドの弾くゴルドベルクのアリアが流れてきそう」 クララがショーウィンドーに立ち、少女が来るのを待ち侘びる場面に差し掛かった場面で、不意に、妻がそう言って、グールドを流し始めた。 それから数日間、毎晩ゴルドベルクを流しながらの妻への僕の読み聞かせが始まった。 — 観察力が飛び抜けて素晴らしい、嗅覚を持たないAF 人工親友のクララとその持ち主少女ジョジーやその家族、ジョジーの儚い恋人少