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「駆け引き」と「真っ向勝負」

まさかルーキーの伊藤投手が世界のマー君に投げ勝つとは。

交流戦が始まってからパリーグの攻撃力に圧倒されました。セリーグなら勝ちパターンで逃げ切れる状況でも食らいついてくるし、一瞬でひっくり返すパワーがある。

「あしたのジョー」でいうなら力石徹のアッパーみたいなものです。セリーグは何とかそれを回避し、小さなパンチを当ててポイントを稼ぐしかない。でもどんなにコツコツ積み重ねても一発食らったら全部パー。割に合いません。

ただ光明も見えました。タイミングを外して投げる青柳投手や球持ちのいい伊藤投手が長いイニングを凌ぎ、コントロール抜群の秋山投手も真っ直ぐの速さは140キロ程度なのに痛打を浴びなかった。そしてパワーピッチの代表格・藤浪投手とスアレス投手も結果を残しました。

「ジョジョの奇妙な冒険」でたとえると、青柳投手や秋山投手らの戦い方は自分より強い相手の隙を突いたり裏を掻いたりするジョセフ・ジョースター式の駆け引き。藤浪投手やスアレス投手のそれは「いざ尋常に!」で堂々とぶつかる空条承太郎の真っ向勝負でしょう。

「駆け引き」と「真っ向勝負」。どちらも好きです。弱い者が知恵を駆使して強い者を出し抜くと見ていてスカッとするし、力の拮抗した者同士が小細工ゼロで闘う姿はただただ清々しい。

阪神が日本一になるには、このふたつの武器をいかに磨き上げ、使い分けるかがポイントかなと。これはプロ野球に限った話ではありません。日々の仕事の中でも「駆け引き」と「真っ向勝負」のどちらを用いるべきか、という分岐点はしばしば発生します。

たとえば面倒な案件にぶつかったとき。柳のように受け流すか、それとも正面から乗り越えるか。無駄なストレスを避ける意味で前者の方がベターな場合も少なくありません。理不尽な要求や上司の不可解な指示はその代表格。でもゴチャゴチャ言わずに集中してやった方が早く終わって充実感に浸れるケースもありますよね。

どちらを選んでもOK。マイペースで落ち着いて対処すれば悔いを残しません。自分は自分。そんな感じで今日も乗り切りましょう!

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