書店が舞台の自由律俳句っぽい何か(文庫編)

ハヤカワのカバーをドールサイズと呼ぶ研修中の白髪店員

トールですねと横で直す若い女性店員

いつからそんな名称にと訊けない気弱な男性客

ドンキホーテ、箱入りはバラ売り不可ですかそうですか

同じ気持ちですって顔に書いてあるメガネの女性店員

後篇の三だけどこにもない陰謀か

ま行で際立つ「告白」の存在感

新潮か角川かで悩むベタな自分を嗤う

まさか岩波まで参戦とは

ちくまという可能性に気づいてしまう俺マジ愛書家

買切りだから岩波にするかと要らぬ気遣い

で結局どれも買わずに出る

胸に残り離れない苦い匂い


この記事が参加している募集

作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!