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映画感想文

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以前書いていたブログからのお引越し記事。 最新作はありませんが、わたしにとって大切な作品の感想です。
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2022年11月の記事一覧

エンジェル

フランソワ・オゾン監督『エンジェル』。 貧しい家庭に生まれ、上流階級に憧れる少女、エンジェ…

7

薔薇の名前

ジャン・ジャック・アノー監督、同名のウンベルト・エーコの小説の『薔薇の名前』の映画化作品…

10

ラスト、コーション

1942年、日本占領下の上海。抗日運動に身を投じる女スパイ、チアチー(タン・ウェイ)は、敵対する特…

12

真珠の耳飾りの少女

https://amzn.to/3u7PUSd 言わずと知れたフェルメールの名画。 その名画を題材にスカーレット…

17

殯の森

河瀬直美監督の『殯の森』。 奈良の山間部にあるグループホームで妻の想い出とともに静かな日…

9

サンダカン8番娼館ー望郷

日本の女性史の暗部を描いた熊井監督の傑作です。 この映画、やはりすごいのは田中絹代。映画…

10

エディット・ピアフー愛の讃歌

主演、マリオン・コティヤールの演技が素晴らしい伝記映画です。 母に置き去りにされ、父の実家である娼館で過ごした幼少時代。そして父と共にサーカスで旅回りをし、街角で歌うようになった少女時代。ルイ・ルプレに見出だされクラブの人気歌手になり、一度は名声を得ながらルプレの死、ルプレ殺害の容疑をかけられまた自堕落な生活に戻るピアフ。義理の姉妹の誓いを交わした親友モモーヌとの辛い別れ。歌に人生を、心をのせることを教え、人気歌手に再び押し上げてくれたレーモン・アッソ。そして最愛の人マルセル

ボルベールー帰郷

アルモドバル監督、ペネロペ・クルス主演。 娘と失業中の夫とマドリッドで暮らすライムンダ(ペ…

5

オール・アバウト・マイ・マザー

数々の賞に輝いたアルモドバル監督の名作です。 この映画の魅力はやはり何と言っても女性達の…

9

ミルク& ハーヴェイ・ミルク

I ask this, that if there be an assassination, I would want five, ten, a hundred, a thou…

9

太陽

一時は日本での公開が危ぶまれたというソクーロフ監督の『太陽』を見ました。 終戦前後、人間…

4

赤線地帯

巨匠、溝口健二の遺作となった名作です。売春禁止法前夜の吉原、「夢の里」の女達を描いた作品…

4

流れる

幸田文の同名の小説を映画化した作品です。 傾きかけた置屋で女中として働くことになった梨花…

4

ツィゴイネルワイゼン ※軽めのネタバレ有り

好き嫌いが分かれる鈴木清順監督。 内田百間の『サラサーテの盤』他短編を下敷きにした映画です。 士官学校教授の青地(藤田敏八)と無頼の友人中砂(原田芳雄)を中心に、青地の妻周子(大楠道代)、中砂の妻と後妻(大谷直子のニ役)をめぐる幻想譚。破天荒な中砂に翻弄される青地はいつしか現実と幻のなかに惑い、妻周子が青地に誘惑されほだされているという懸念に取り憑かれます。そんな矢先、中砂は自分達が死んだ後、骨のとりかえっこを提案します。奇妙な関係で旅をする3人の門付けを追って放浪する中砂。