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LEONARDO DA VINCI PARTⅡ

「『創造力』それは、想像力を知性に応用する能力である」

レオナルド・ダ・ヴィンチ

この本は、前回の上巻に続く下巻です。

上巻でも余韻でいっぱいになる程、彼(レオナルド・ダ・ヴィンチ)の魅力から抜け出せなくなりましたが、この下巻も同じくです。

この下巻では、あの偉大な作品である「最後の晩餐」から始まり「モナリザ」でラストへと向かっていきます。

この上記の文だけ見ると、有名な美術作品の作成秘話やその絵に込められた「芸術物語」なのかなと思うでしょう。
もし「芸術」と「科学」に強い境界線を引くことなく、その思いになっているのであればそれはある意味正解だと言えます。

私は、この「レオナルド・ダ・ヴィンチ」という本を手にした時、この本が置かれているジャンルが「西洋美術史」のコーナーにあったので、彼が生み出した芸術品をみつつ“芸術家“としてだけの「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を学べる本だと勝手に決めつけていました。

しかし、この下巻を読み進めて入ればわかりますが、これは「科学」がかなり重要になってきます。というより「科学」がこの本の中心になっています。

ここから本格的な感想にはいるのですが、
まず初めに、私が一番印象的で、衝撃を受けた章を言うのであれば、
それは「第31章 モナリザ解けない微笑の謎」です。
その中でも特に「絵が生きてみえる商法」節からが、今まで読んできた全てのことが繋がった感覚に陥りました。
一度は教科書や美術館、テレビなどで目にしたことのある作品だと思いますが、皆さんは「モナリザ」を見ている時、妙な気持ちになったことはありませんか?
どこから見てもモナリザからの視線を感じ、ずっと見ていると今にも少し動き出しそうな不思議な感覚を、
なぜならそれは、彼が今まで学び得てきた全てが詰まっているからです。

この章を読み終わる頃には、モナリザという作品が、彼が研究に研究を重ね、経験を積み、学びを得てきた「芸術」「科学」「解剖学」「幾何学」「機械工学」「光学」「自然学」「神経学」など全ての要素が詰まっている作品だということを確信するでしょう。

「芸術」と「科学」に境界線はありませんでした。

私は、素直に感動しました。
モナリザは「完璧への飽くなき追求心」が生み出した最高傑作です。

今は、ありとあらゆる情報が簡単にニュースやSNSで手に入る時代です。
答えを得ようとすれば、それはすぐに手に入るでしょう。
ですが、そんな時代だからこそ、もっと追求心や好奇心を持って日々学び続けることがどれほど大切で、大きな効果を生み出すのかをこの本から学べます。

最後に、私はこの本を通して、彼のように、この世の中の仕組みを理解し、しっかりと今生きてきる時代と向き合っていくことをやめてはならないと感じました。

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