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草子集

30
オリジナル作品。
運営しているクリエイター

#創作

妙齢のベンチ

忘れもしない2016年5月30日、地元の公園にて髭ヅラのオッサンを見た。とはいっても、彼は公園…

一作
2年前
8

【ショートショート】とある婦人の成長物語

ある日、カウンセリングルームにて。 「あたし、悪人になりたい。」 突然、相談者が言い出し…

一作
2年前
20

【ショートショート】まるで中身のない物語

「こらッ!」 船べりに浮かぶ真っ赤な太陽の光がファンデーションを突き抜けて、私の頬に射し…

一作
2年前
20

【短編小説】ザ・ラブ・カウンター

愛情を数値で示す機械「ラブ・カウンター」が、世界的企業フェイゾーから発売されたのは、つい…

一作
2年前
18

ショートショート「腕」

「ん?」 その日は帰宅途中に、見たことのない変なものを見つけてしまった。 「腕」だ!まさ…

一作
2年前
21

星新一風ショートショート「有能」

人々は苦しんでいた。客観的な判断基準を欲しがった。平和な世の中が続いても、人々は競争を忘…

一作
2年前
28

どの教室にも置いてあった孤独のお話

「どうせ誰も俺のことなんか興味ねえよ。」 彼は、いつもそう言ってコーラ飴を鞄の中に入れた。 放課後のアスファルトは昼間の陽光を吸い取ったためか、微妙な温かさをもって僕らの足を支えていた。これは夢だろうか?とにかく、ここは私の故郷だ。桜の綺麗なことで有名な道を二人で歩いていく。傍にいるこいつは、よく一緒に悪さをしたHという青年である。 なつかしいな、という感情は湧いてこなかった。むしろ、彼が隣にいるのは当たり前だという気がしていた。 頭が痒くなった。 うなじの辺りの、

文芸コンテスト応募作品「黒い交差点」

ーーー「第一回SHIBUYA的文芸コンテスト」に応募させていただきました! たった800字の中で、…

一作
3年前
29

あれは私で、私はあれだ

ーーーいただいた3つの言葉を小説にしていると、改めて創作の難しさが身に沁みてわかります。…

一作
3年前
18

ある夢を見た感想

ーーー先日、AM/大学生さんから3つのお題をいただきました。 今日は2つ目のお題について、…

一作
3年前
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