【考察】ドラマ「天国と地獄〜サイコな2人〜」の黒幕は八巻であれ！（願望）

先日放送された、ドラマ日曜劇場「天国と地獄〜サイコな二人〜」が段々と佳境に入ってきた。

日曜劇場『天国と地獄 〜サイコな２人〜』

ドラマ大好きテレビっ子の私も、「天国と地獄」を毎週楽しみにしている。
第7話が終わり、残すところあと3話だろう。
ここで、せっかくだから流行りの「ドラマ考察」をしてみようかなと思う。

・もし私が脚本家だったら？
・テレビっ子的に期待するもの

という観点から、「天国と地獄〜サイコな二人〜」の黒幕や最終回の展開を予想していく。

▶０：そもそも考察とは

本題に入る前に、ちょっとドラマの考察について物申したいことがある。
（考察本編は１：動機から大枠を捉えるからです。急ぎの方は飛んでください。）

完成された（終わった）作品を考察するならまだしも、まだ途中段階の作品を考察するという行為はちょっとビミョーなんじゃないか、と思う。
「あなたの番です」から考察もセットでドラマが盛り上がっているように思うが、ドラマ終了時、考察とそぐわない本編に執拗に文句をつける行為も目立った。
私はそういう作品の消費の仕方がちょっと苦手である。

もちろん、ミステリーやサスペンスなどの推理ドラマ作品の場合、犯人が誰かを考えることは楽しみの一つである。
主人公と視聴者が「推理」を通して共感し重なり合うことが面白い。

だから、犯人を考える考察は正しい楽しみ方であると思う。しかし、自分の予想と違ったからといって、執拗に批判するのはいただけない。
なので、純粋にドラマを楽しむ気持ちで考察をしたいと思う。

あくまで、「考察」という名を借りた一人のテレビっ子の妄想なのである。

▶１：動機から大枠を捉える

まずは、〇〇が犯人だ！と個人名で予想する前に、「天国と地獄」で起きている一連の連続殺人を整理して大枠を捉えていく必要がある。

サスペンスで重要になる要素は「凶器」「アリバイ」「トリック」など様々だが、中でも重要なのが「動機」である。

犯人が殺人をする理由、なぜその人を殺したのかが分かれば、犯人特定に大きく前進する。

第7話までの時点で、分かったことがいくつかある。

・一連の連続殺人の被害者は日高の所持するリストに載っている人物（であった）
・被害者の一人である四方は、日高の生き別れの兄：東朔也の家に負債を押し付けた人物である

このことから、あのリストに載っている人物＝殺されるターゲットは「東家（日高家）を陥れた人物達」であると考えられる。

すると、必然的に、東家（日高家）の人間には、自分達を陥れた人物達に復讐・報復したいという動機が発生し、犯人である可能性が高い。

中でも

・東朔也：苦しい生活を余儀なくされた
・日高母（徳永えり）：息子である朔也に苦しい想いをさせた
・日高（高橋一生）：兄に苦しい想いをさせた

この三人は強い動機がある。

そして日高の動機には、
先に産まれたか後に産まれたかだけで、偶然にも先に産まれた兄が辛い思いをした。もしかしたら、日高も東朔也と同じ運命を辿っていたかもしれない。
という感情が存在するだろう。

ドラマ内でも、朔也と日高という双子の運命について「日高と朔也では天と地の差があった」という旨の表現が用いられ、タイトル「天国と地獄」を回収していた。

なので、この双子の運命はドラマの大きなテーマであるだろう。

だからこそ日高は朔也になりえて、朔也は日高になりえたことは重要なポイントであり、強い動機となりうる。

そして、この一連の連続殺人は「闇の清掃人」という漫画に準えて行われていることも明らかになっている。

「闇の清掃人」では、主人公の清掃人が∅を名乗り、ミスターXの指示によって、法では裁けない人間に制裁をしている。

要は、

・∅＝実行犯＆清掃（証拠隠滅）
・ミスターX＝黒幕

なのである。

しかし、中身日高の彩子（綾瀬はるか）は、「９」という指示を受けて久米の自宅へ清掃＆侵入するが殺人はしなかった。

このことから、中身日高の彩子は清掃（証拠隠滅）係であるが、殺人の実行犯ではないことが分かる。

となると、漫画では∅が一人で実行犯＆清掃を行っていたが、現実世界では二人で∅の役目を担っていることになる。

ここで、先程述べた双子の運命がポイントになってくる。朔也は日高になりえて、日高は朔也になりえた。

つまり、双子の二人で一人の人間、∅として動いていると考えることができる。
中身日高の彩子が清掃係なら、殺人の実行犯は双子の兄である東朔也である可能性が高いだろう。

待て待て。既に、日高が東朔也と入れ替わりをしていて、今は中身朔也の彩子である可能性は？と思うかもしれないが、同じことである。

その場合は、中身朔也の彩子が清掃係で、実行犯は中身日高の誰かということであり、この双子が∅として動いていることには変わりない。

つまり、∅の残る疑問は、実行犯の''見た目''は誰なのか、という問題なのだ。

これについては、まだ確実に特定するのは困難である。
東朔也の右手の平にホクロがある件においても、回想シーンの小学生朔也の右手の平にホクロがある。

そのため、現在''見た目''でホクロがある人物＝中身も朔也であるならば、湯浅（迫田孝也）にホクロがあったとしても「日高と双子？年齢差おかしくない？」となってしまう。
これは、９を書いた男性（上杉柊平）でも同じことが言える。

入れ替わり時に、ホクロなど一種の特徴は反映される的な設定があれば別だが……。何回入れ替わっているかも、入れ替わりの条件なども未だ不明確なので個人名での特定は困難だ。

とりあえず、∅が双子の二人であると予想出来たところで、今度はミスターX＝黒幕がどういう人物なのか考える。

ここでポイントになるのがやはり「動機」である。
先程述べたように、東家（日高家）を陥れた人物への復讐なのであれば、日高母など関係者が指示をしている可能性はある。

しかし、漫画におけるミスターXは、「法では裁けない人間に鉄槌を下すこと」を目的としているように見受けられる。

なので、黒幕の動機は双子とは違い、「法では裁けない人間に罰を与える」こと自体を動機としているのではないかと思う。

黒幕は、誰か特定の人物に対して動機を持っているのではなく、私腹を肥やす人間を野放しにし、正しい正義が貫かれない世の中に対して恨みを持っている人物なのではないだろうか。

黒幕は、正義感の強い人間なのかもしれない。ダークヒーロー的な理由で殺人を指示しているのであれば、間違った正義だが正義感が強いとも言える。

そして、第7話において、実行犯と清掃係の決裂が発生する。

実行犯がリストに載っていない久米の息子を殺害したのだ。
清掃係である中身日高の彩子も、動揺＆ご立腹な様子であった。

実行犯（双子のどちらか）が、急に裏切り行為を行ってしまったのだろうか？
あるいは別の人物による模倣殺人なのか？

前者なら、実行犯の復讐のバランスが壊れてしまったのだろう。

この連続殺人は、∅からしたら誰でも良いわけではない。殺人行為そのものをしたいのではなく、自分達を陥れた人物に復讐をしている。
だからこそ、自分達の陥れに直接関係ない久米の息子を殺すという行為は「ルール違反」「信義則に反する行い」である。

その一線を越えてしまった今回の殺人が、実行犯によって行われたものであるなら、「久米自身を殺すよりも久米の大切なものを奪って苦しませてやる」ということなのかもしれない。

後者ならば、模倣犯は限られてくる。
一連の連続殺人の情報を知っている人物であり、あのリスト（殺されるべき人物達）すら把握していることになる。

こうなってくると、日高家（東家）関連の人物や、指示を出している黒幕、調査を行っている中身彩子の日高、陸（柄本佑）、八巻（溝端淳平）などが候補に上がる。

この中なら、黒幕がやったという展開が一番有り得そうかなと思う。
ちょっとメタいが、清掃もできずに証拠ガンガンの異例の殺人は、ドラマのストーリーとしてきっと大きな転換点になる。新しい証拠や事件の糸口の発見に繋がる可能性が高い。

となれば、この久米息子殺害事件の実行犯が黒幕であった方が、解決に向かうストーリーの展開に近づいていくと考えられる。

何らかの理由で９の久米が殺害出来なかったことにより、黒幕本人が手を下しにきた。というパターン。
（何らかの理由も、実行犯の体に何かあった⇒それこそ膵臓癌？。実行犯が事故にあったなどいろいろ考えられる。）

以上、今までの連続殺人事件から、動機や犯人像を考えた結果をまとめる。

・一連の連続殺人の被害者は、東家（日高家）を陥れた人物であり、犯人として動機があるのはその関係者である。⇒∅は実行犯と清掃係に分担した双子の二人である
・黒幕は、特定の人物ではなく「世の中への恨み」を持っている人物である。目的は「法では裁けない人間に罰を与える」こと自体にある。
・今後のドラマの展開的に、久米の息子殺害の犯人は黒幕である可能性が高い。

その中で、私的に黒幕を絞るとしたら、願望も含めてだが「八巻（溝端淳平）、黒幕説」を推したいと思う。

▶２：黒幕は八巻！？

私が、黒幕＝八巻説を推したい理由をいくつか述べたい。

①久米の息子殺害の犯人である可能性がある

先程述べたように、久米の息子殺害は、∅実行犯のバランス崩壊か、黒幕による殺害であると考えられる。
そして、ストーリー展開的に黒幕の殺害可能性が高い。となると、黒幕はリストを知る人物である。

八巻はリストを知る人物に当てはまるし、中身日高の彩子や陸と、何かと一緒に行動をして情報を把握していることから、相手側の動きも分かっている。

久米殺害が失敗したことも、中身彩子の日高と共に張り込みをしていたことから分かっている。

②共に行動することを拒否することがある

中身彩子の日高と共に捜査を行う際に、別行動をしたがる傾向が見られる。

中身日高の彩子がコロナウイルスに感染した疑いで共に自宅待機となったことがあった。中身彩子の日高から電話で捜査の協力を促された際に、「自分は自宅待機だから」云々で捜査協力を拒む様子が見受けられた。

他にも、歩道橋での張り込みでも、陸に任せて自分は帰ろうとし、中身彩子の日高に怒られるシーンもある。

おっちょこちょいな奴という演出なのかもしれないが、中身彩子の日高を救おうとしたり、独自の情報を掴んできたり、仕事をしたくない奴ではないため、「共に捜査する」「縛られる」ことを拒否しているように見受けられる。

個人行動をしたい理由とは一体何なのか？

③黒幕の動機である「世の中への恨み」を持っている可能性が高そうな人物である

まだ３話残っているし、最終回で恨みの理由が述べられる可能性は大いにあるが、現時点で予想すると「警察所属」であることに注目できる。

警察に身を置いたことで「思うように裁けない犯人」を沢山目の当たりにした。セクハラ（北村一輝）のように「警察も汚れている」という事実を知った。

というように、警察所属は「世の中への恨み」という動機を持ちやすい環境にあったと考えられる。

④黒幕は正義感のある人物

前述、③の警察所属であることは、正義感があるという面でも繋がりがある。

前述の通り、黒幕は「私腹を肥やす人間に鉄槌を下す」というある種の正義観を持っている人物である。見境なく殺人をしているというより、掃除している感覚なので、間違った正義だが正義感は強いと思われる。

警察になることで、正義を貫いて世の中を変えられると、ここで言う''正しい正義''を目指そうとし、③のように現実を突きつけられたことで、「法では裁けない人間は自分が裁く」という''間違った正義''の結論に至ったのかもしれない。

⑤八巻サイドの目線が無い

これは演出的な側面だが、八巻主導のストーリー展開があまり無いという点である。つまり、視聴者と八巻の目線が同じになる演出がほとんどないということだ。

基本的には、主人公である中身彩子の日高目線でストーリーが進む。私たちは中身彩子の日高の目線で、「どうしたら入れ替わりが戻るの？」「陸〜！入れ替わりに気づいた〜！」「もしかして日高は悪くないのかも？」と一緒に考えていく。感情移入ができている。

他にも、セクハラ主導のシーンも多い。
「日高と彩子、何か繋がってるんちゃうか？」「わしが先に手柄取ったる、犯人捕まえてやるで〜！」という感情によって行動しているのがよく分かる。

最初は怪しまれていた陸に関しても、段々と陸視点のシーンが増えてゆき、
「彩子ちゃん、性格変わった？」「あれ……もしかして師匠怪しいのかな……」という感情によって行動していることが分かってきた。

さらには、中身日高の彩子に関しても、完璧な感情は読めないものの、「やってくれましたね」「もうこれ反則だろ」などと独り言のように今の現状や感情を呟いてくれることが多い。

しかし、八巻は、いち早く二人の入れ替わりに気づき、彩子と信頼し合うバディの関係で、こんなに一緒に行動しているにも関わらず、八巻視点のシーンがほとんど描かれない。

八巻が何を考え何を思って行動しているのか、他の登場人物に比べたら分かりにくい。主導ではなく、ひとつの駒のようなキャラクターになっているのである。

これはひっそりと影を隠しているような……？

⑥分かりやすく疑わしい演出がない

誰かに疑われたり、変わった表情のアップを映されたり、といった他の登場人物が今までされてきたような「ミスリード的な怪しい演出」がされていない。

疑われていないが、真っ白でもない。これがまさに怪しいのである。

⑦期待しちゃう

八巻役の溝端淳平さんの豹変に期待してしまっている自分がいる。

このドラマは、脚本の面白さだけでなく、俳優の演技力の高さが評価されている。
入れ替わりをした二人の演技がそれは見事で、私たちが何の違和感もなく入れ替わりを受け入れられるのは、二人の演技が抜群に良いからだ。

黒幕は、あっと驚く人であると同時に、その「驚き」の要因である豹変を圧倒的に演じることのできる人であるだろう。

そうなった時に、一番豹変して欲しい人は溝端淳平さんだなと思う。

今のところ、八巻はおっちょこちょいで可愛らしいキャラクターであるし、世間的にも溝端淳平さんは爽やかなイメージが強い。
だからこそ、最後に''サイコパス''なキャラクターに変化したらどうなるんだろう？という期待が高い。

きっと素敵な演技を見せてくれるに違いない！

まとめると、

①久米の息子殺害の犯人である可能性がある
②共に行動することを拒否することがある
③ 黒幕の動機である「世の中への恨み」を持っている可能性が高そうな人物である
④黒幕は正義感のある人物
⑤八巻サイドの目線が無い
⑥分かりやすく疑わしい演出がない
⑦期待しちゃう

の理由から、黒幕は八巻なのではないか？
いや、八巻であれ！と私は思っている。

▶３：陸の死亡フラグ

話は打って変わって、私が少し危惧しているのが、話が進むにつれて色濃くなる陸（柄本佑）の死亡フラグである。

①警察として働く彩子の姿が好き

彩子と日高の入れ替わりが分かった後、陸は中身彩子の日高に対して、彩子が警察として犯人を必死に追いつめる姿が好きである旨を伝える。彩子の無茶な捜査によって陸が巻き込まれ、二人が出会ったことも明かされた。

この、警察として彩子が働く姿が見られるなら何でも協力する感……無茶なことして傷つきそうなフラグが立っている。

②陸の過去

元証券マン、ボランティアでの無力さを知り何でも屋にという陸の過去が明らかになった。

根が優しい奴なのは良い事だが、こういうキャラクターは自己犠牲が激しく、そういう意味では''弱み''がある。

①で言及したように、彩子のためなら、例え自分を犠牲にしても行動してしまうような''優しさ''がある。
この優しさが仇となり、黒幕に命を狙われたり、大きく傷つけられてしまいそうな予感がする。

さらに、「元証券マン」という経歴から、東家の崩壊に間接的に関わっている可能性すら見えてきた。
陸はただ真面目に証券マンとして働いた結果が、間接的に東家を陥れる手助けになってしまった、という展開が考えられる。

だから、殺人を指示する数字を消すという証拠隠滅作業を陸に頼み、彼に一連の連続殺人の片棒を担がせることで罰を与えているのかもしれない。
その罰が証拠隠滅という片棒だけで済めば良いのだが……。

このように、彼のいわゆる死亡フラグがばっちり立ってきている。

ドラマの序盤では、何でも屋であることや素性の分からなさ、柄本佑さんの巧妙な表情によって、陸は非常に怪しい人間として描かれていた。

しかし、話が進むにつれて、陸目線での展開も多くなり、陸の行動心理も明らかになってきた。

何だか優しいキャラクターに変化していっているのだが、彩子に秘密で大胆な危険行動に出ることもある。（ロッカーの中身を勝手に持ち出す等）

そして死亡フラグとまではいかないにしても、傷つけられそうな雰囲気が漂っている。

もちろん、彼が黒幕で、殺られない故の余裕のある行動なのかもしれないが。

▶４：最終回の展開を予想！

今までの考察を踏まえて、このドラマがどういう展開になっていきそうか、最終回を予想してみた。

◎最後はロジックじゃなくてパッション！

サスペンスにおいて、犯人を見つけるのは論理的思考、ロジカルシンキングである。

しかし、犯人を追い詰めた時の自白（動機の告白）や、警察や探偵サイドの言い分というものは、パッション溢れるものである。

犯人が「あいつに〇〇されたから殺してやった！」と聞いて、なんて可哀想に、殺人はいけないことだけどこの犯人は可哀想だ、と心を揺さぶられふことも、サスペンスの醍醐味である。

そんな「人間らしい」展開を見て、私たち視聴者は心打たれる。
意外な展開や伏線を回収するロジックだけではなく、人間のパッションに共感することでも私たちは感動するのだ。

だからきっとこのドラマの最終回でもパッション全開のラストが待っていると思う。 

やはりメインは黒幕との対峙シーンになるだろう。
最後は黒幕との直接対決となり、面と向かって対峙するパターンが鉄板。

「法で裁けない人間を裁く」という間違った正義感を持った黒幕VS本物の正義感を貫く彩子、の戦いになる。

「あなたの振りかざしている正義は正義なんかではない！」云々のセリフなんかもありそう。
ここの対峙は、前述したような俳優さんによるアツい演技合戦になるのではないだろうか。

さらに、もし本当に黒幕が八巻だったら……

バディだったのに！信じていたのに！一緒に正義を貫いていたんじゃないのか！

⇒彼には彼なりの正義があって、八巻はそれを熱弁。それは法では裁けない人間を裁くことであった。（これは間違った正義だけど、視聴者も納得できるパッションである）

⇒八巻の正義は間違っているということを彩子も熱弁、このアツい正義のぶつかり合いを、信頼し合っていたバディで行う！

みたいな展開になるかもしれない。

そして、陸の死亡フラグについて。

もしかしたらこの対峙シーンで黒幕側の人質にされちゃったり、対峙シーンまでの間に殺されたり（もしくは傷つけられたり）して、彩子が黒幕にブチ切れ！みたいなことになってしまうかもしれない。

まさにパッションの着火剤になる。

やっぱり溝端淳平さんに、このサイコパス、もとい世の中の理不尽が生んでしまった悲劇のモンスターを演じて欲しい。願望です。

ただ、タイトルにもあるように「サイコ」なので、そもそも私たちが共感できるような真っ当な理由で殺人をしていない可能性もある。ノンロジック、ノンパッションかも。

私は、世の中が黒幕や∅をサイコにさせてしまった展開を望みます。性善説……。

▶まとめ：テーマは正義？

今までの考察・予想をまとめると

・∅の正体は日高と東朔也の二人。実行犯と清掃（証拠隠滅）を分担している。東家を陥れた人物たちに復讐、報復をする連続殺人である。
 
・黒幕は、「法では裁けない人間を裁くこと」自体を動機として∅に指示。

・今後の展開として、久米息子殺害を行ったのは黒幕自身であり、そこから黒幕の正体が明らかになっていく。主人公たちと黒幕と対峙するラストシーンにおいて、「正しい正義VS間違った正義」の戦いになる。

・黒幕の動機、演出面、話の展開や視聴者の期待などから、黒幕は八巻（溝端淳平）なのではないか？

そして、このドラマは「正義」をテーマにしているのではないかと思う。

考察をしていると忘れがちであるが、登場人物が持つそれぞれの正義は、度々描写されている。

主人公の彩子は幼い頃から正義感を持ち、警察になった人間だ。その正義感ゆえ、警察内では空回りをしたり、周りから嫌われてしまうようなこともあった。
ただ、陸から指摘されるように、彩子の正義感というものは真っ直ぐで正しく熱いのである。

綾子と対照的に描かれていたのが先輩の警察セクハラ（北村一輝）だ。
彼は捜査において、金品を渡したり、脅しをしたりといった違法なやり方をする。
しかし、ドラマの中でも描かれているようにセクハラが悪いやつ、犯人を捕まえたいという気持ちは誰よりも負けない。

犯人を逮捕するまでのプロセスは間違っていると考えられるものの、セクハラもまっすぐで強い正義感を持っている人物であると分かる。

そして、∅及び黒幕の行う殺人にも、ある種の正義があるのだ。

それぞれの正義のぶつかり合いが、どのような結果を生むのか。それがドラマの最大の見どころになるのではないかと考える。

今後の展開に注目だ！

🌈最後までお読みいただきありがとうございます

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