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映画の評価で☆5を付ける人を信用できない私

私は映画好きだ。
映画好きの両親によって、物心ついた時から映画館やレンタルビデオで映画好きに育て上げられた。

世の中には映画鑑賞が趣味の方は沢山いらっしゃるだろう。
映画館で観るのも楽しいし、金曜日ロードショーでお手軽に人気作品が観られるし、ここ数年ではNetflixやAmazonプライムといった定額サービスで見放題になった。

映画が身近になったからか、友人はもちろん、初対面の方との会話でも「映画の話題」がよく出るようになった。

「最近、観た映画は何?」
「〇〇観た?面白かった?」
「おすすめの映画教えて」

そんな会話をする機会が多い。
また、映画の感想を書いたり評価したりするサイトも多くある。

そこで、私が思ってしまうことがタイトルの内容である。
☆5をつける人があまり信用できないのだ。

まだ、前述のような感想サイトなら、文字の分量や熱量などから察するものがある時はあるが、対面で言われた時の信用度と言ったらない。

私は☆5恐怖症なのかもしれない。

▶1:私の症状

私は☆5が信用できないから、もちろん自分でも☆5はつけない。

面白い!素敵!と思っても☆5はどうしてもつけられない。
自分の中で☆5をつけたら何かが終わってしまう!
そんな気持ちが込み上げてきて、どんなに良くても4.8止まり。

サイトの評価でも☆5が多い作品より、☆4.5〜4.8くらいの方が安心感がある、気がする。
フラットに作品を観れば良いのに、私は☆5に脅かされている。(だからあんまり評価は見ない聞かないようにしている)


一方で、私は☆3以下もつけない。

何か「?」と思うことがあっても、私の好みと合わないだけなのかと思ったり、携わった方たちの努力の結晶と思うと、むやみやたらに低評価できない。
「時間返せよチクショウ!」と思うほど、よっぽどつまらなくなければ☆3以下はつけない。

☆5にせず、作品に伸び代を与えようとしている傲慢な自分がいるのだろうか?
☆3にせず、制作陣への''優しさ''を持ち寄る偽善的な自分がいるのだろうか?

映画好きだからこそ、映画の話題になると背筋が伸びる思いになる。
感想を求められたり、おすすめや評価を聞かれたりすると、この5つの星が、マンガのように頭の周りをふらふら回り始めて、私は混乱してしまい上手く話せなくなる。

この病気を改善すべく、悩むことなく☆5と評価できる友人たちに話を聞いてみることにした。

▶2:☆5をつける基準を聞いてみた

私の周りの☆5をつける人にその基準を聞いてみた。
すると二つの傾向が見られた。

一つが「人にオススメできる」ということを基準にしている場合。

☆5つけがちの映画通である友人Aは

「好き嫌いが分かれそうな描写や、胸糞バッドエンドの場合は、個人的に面白くても☆5にしない。自分も面白くて人にオススメできるものを☆5にする。」

と言っていた。

この理由にはかなり合点がいった。

ある時、エンタメ好きな友人Bと映画の話をしていた時。
私が「君の名は」「天気の子」共にタイミングを逃して観ていないことを告げると、友人Bが「どちらも☆5だ!」と言ってのけたので、未だにどちらも観ていない。(同じ理由でアナ雪も未だ観られていない)

いやいや、そんなアホな。それは流行ってて新海誠が好きなだけやろ!と思ったが(もちろんそれもあると思うが)、「人にオススメできる」という意図で☆5だったのだなと友人Aの話を聞いて理解できた。

流行る、ヒットするということは、多くの人に受け入れられたということなのだから、友人Aが言ったような「好き嫌いが分かれる」という項目がかなりクリアできている作品なのだろう。

その話を聞いたことで、「アナ雪」も「君の名は」を観ることが出来ていない私が、なんと、友人たちが満点評価でおすすめしてきた「鬼滅の刃」を観られたのである。

Netflixアニメ→映画→漫画全巻読破と、超順調に楽しむことができた。

この「人にオススメできる」☆5を拒否していたことで、素晴らしい作品を多く見逃してしまっているのかもしれないと後悔した。
食わず嫌いは良くない!なんて、当たり前のことを実感したのだ。


次に、もう一つの基準が「思い出も含めて」ということである。

この映画は自分とめちゃくちゃ重なった。
当時のことを思い出させてくれる作品。
この映画に出会って私は変わった。

そんな理由のある作品は、その人にとって特別なものになる。
これはもうその人からしたら☆5どころか、☆爛漫・大宇宙という感じであると思う。

海外ドラマを一気見するのが趣味である友人Cが、この理由で☆5をつける一人だった。
私はこの理由の方が、前者よりも映画への興味が湧いた。

これは、作品の内容だけでなく、その延長線として、「☆5をつけた人の人生」という物語が見えてくる魅力があるからだ。

前者のように、決してオススメできるような、万人受けする内容ではないかもしれないが、個人の人生に大きく影響したとと思うと、一度観てみたいと思う。

むしろ、万人受けしないのに、その人に影響を与えたのなら、尚更観てみたい。

私は、☆5には、いろいろな種類があるのだと知った。


▶3:私の師匠、両親に聞いた

私のエンタメの師匠は両親だ。
両親は50代だが、常に最新のエンタメに高くアンテナを張っていて尊敬する。最近では、若者の私より先に、TVなどで紹介される以前に「うっせぇわ」を知っていたのには驚いた。

映画に関しても、母はオシャレ系難解映画が好きであるし、父はB級ゾンビ・SF系が好きであり、サブカル中のサブカル夫婦でかなり尖っている。
 
そんな両親に、「☆5の映画を教えて」と''愚問''を聞いてみた。
すると、

母:バック・トゥ・ザ・フューチャーとジュマンジ
父:アルマゲドン

と答えたのだ。

これに、私はかなり驚いた。
こんな尖りサブカル夫婦でも、☆5をつけるとなったら、かの有名な映画を選ぶのか!と。

理由を聞いてみたら、やはり当時観たときの感動や衝撃が忘れられないという後者の理由が中心だった。
さらに、前者の「人にオススメできる」もクリアしているときた。

どちらも両立する☆5に、私はもう文句のつけようがないと思った。
やはり、名作は名作なのか……と思う。

「昔の映画?名作?知らん知らん」と思ってしまう''若さ''に、☆5よりも恐ろしいものを感じた。

▶まとめ

☆5恐怖症の私が今回分かったことは

・☆5は「人にオススメできる」「思い出も含めて」という理由でつけている人が多い。

・食わず嫌いせずに、流行りものも古い名作も観るべき。そこには☆5と言われるだけの何かがきっとある。

・観ないという機会の損失が、一番の恐さ。もったいない!

ということだ。

皆に聞いて回ったことで私の病気はちょっと治った。
それでもまだ、私が自分で☆5をつけることはできないが、人がつけた☆5は信頼しても良いだろうと思えた。

私はまだまだ経験が足りない。
もっと多く、広いジャンルの作品を観てこそ、☆5がつけられるような気がする。
こんなに☆5にこだわることは無いのかもしれないけれど、こうなったら☆5がつけられるまでトコトン映画を見続けたい。

皆さんはどんな理由で☆5をつけますか?
そして、皆さんの☆5の映画はなんですか?

宜しければ、是非とも教えてください!!


🌈最後までお読みいただきありがとうございます

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