騙し、騙され -その15 '22年夏(インド人のスリ未遂)-

久しぶりのこのシリーズへの投稿だ。
間がかなり開いてしまったし、シリーズ完結させた感が強かったのだが、またこのシリーズに書くことになったため、タイトルがまるで北の国からのようになっているが気にしないでほしい。

つい先日の事だ。
仕事が終わって帰宅時間になる直前から突然の豪雨。
タイはこの時期、毎日スコールが降る。
時間は朝だったり、夕方だったり、夜中だったりと一定ではないが、ほぼ毎日豪雨になる。
その日は激しい雨だけでなく、雷も伴っていた。
ある程度の雨であれば、カッパを着てバイクで帰ってしまうのだが、雷となると話は別だ。
雷が直接頭上に落ちてくるかもしれない、でもそれ以上に街路樹に雷が落ちることが多く、大きな枝が突然上から落ちてきたりする。
つい先日も、雷が落ちた瞬間ではないが頭上から大きな枝が落ちてきたことがあった。
バイクでさえも身動きが取れないほどの渋滞中であったし、枝が落ちた周辺にもちょうど人がいなかったので大きな被害はなかったが、みんなバイクを止めて大きな枝を邪魔にならないところに移動させていた。
タイは、意外とこういう事が多いのだ。
慎重なポンコツとしては、こういう危険に巻き込まれたくないので雨が小ぶりになるまで、少なくとも雷が収まるまで待つことにしている。

幸い、私の職場は大きなデパートと隣接しており雨に濡れずにデパートの中に入って時間を潰せる。
ただ、タイは最近は外国人観光客を積極的に呼び込んでおり、しかもマスクの着用義務もなくなったので、マスク無しの外国人がデパートの中を大声で話しながら歩いているのをよく目にする。
ワクチン3回打っているものの、チキンなのでそういう危険にも巻き込まれたくないと思っており、雨宿りも屋根のあるオープンエアーなスペースですることにしている。

その日は、背もたれのない巨大な長方形のベンチに座っていた。
本来なら、このベンチの周りに、ある程度間隔をとって座っても2−30人くらいは座れるくらいの大きさだ。
半分以上は雨が吹き込んでいたので、吹き込まない僅かなスペースに座っていたときのことだ。

私は、仕事の時に小さなバッグ1つで行っている。
基本的に私物持ち込み禁止の職場なので、入館証とスマホ、ちょっとした小銭があれば事足りる。
私の癖でもあるのだが、どんな大きさのバッグも後ろに回してしまう。
妻にも、タイ人の友人にもそのバッグのかけ方は危ないよと言われるのだが癖でそうしてしまう。
案の定、妻には財布をスられ、タイ人友人にはiPadをスられたりしている。
本当に、気が付かないものであるが、幸い実際の被害にあったことはまだ一度もない。

その日も、バッグを後ろに回し「早く雨やまないかな」などとぼんやりしながらスマホをいじっていたときのことだ。
私のすぐ後ろに気配を感じた。
お尻側にある私のバッグのすぐ横に大き目な荷物を置かれたのだ。

なんでわざわざ、ここに置くんだよ

とイラッとして、荷物をおいた人物を一瞥した。

インド人だ。

その瞬間、私の危険センサーが反応した。
こうやって、自分の荷物を他人の荷物の直ぐ側に置き、その後自分の荷物を持っていくふりをして他人のかばんから金目の物をスるタイプのやつだ。
かばんをすぐお腹側に回し、念の為中身を確認する。
まだ何も盗られていない。
私は、かばんを抱きしめつつ、眼のふちでその人物を追っていた。
10秒ほどして、盗みができなくなったと悟ったのか、スーッと私の元を離れ別の獲物を探しに移動していった。
中途半端に正義心が強いところもあるので、同じような手口で誰かの近くに行ったら、被害にい合いそうな人に話しかけて注意してやろうと見守っていたのだが、手頃な獲物がいなかったらしくそのまま視界から消えてしまった。

みんなもかばんは前側に持つようにしようね!

補足で書いておくと、人種差別をしているわけではない。
ただ、タイでこのような手口でスリをしようとするのは大抵インド人なのだ。
両替してほしい、お金を見せてほしいというのは大抵アラブ系である。
本当に、人種でやる手口が決まっていてどうしても疑いたくなる行動なのだ。
気分を悪くさせた人がいれば申し訳ない。


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