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14 夫婦喧嘩につつーっと降りて蜘蛛光りぬ
句集「むずかしい平凡」自解その14。
この句は人気ある句ですね。情景はこの句のまんま。
夫婦喧嘩がだんだん熱くなってきた。たがいに自説を曲げない。相手のちょっとした言葉尻をとらえて責め立てる。過去の間違いも引き合いに出して、だからあんたは、だからおまえは、と果てるところがない。
そんなとき、天井からつつーっと蜘蛛が降りてくる。夫婦喧嘩の間に入って、蜘蛛がきらっと光る。べつに何を言い出
11 麦秋や空が彼女の遺書でした
句集「むずかしい平凡」自解その11。
麦秋とも、麦の秋とも言いますね。
六月ごろに麦が実ってくると、枯れた茶色になってくる。季節は夏だけれど、なにか秋の色のような雰囲気。季語の面白さですね。
麦秋のころの青空が、気持ちいいいような、そして少し物悲しいような、そんな印象で、いつも胸がかるく締め付けられるような感覚があります。
「空が彼女の遺書でした」のフレーズを具体的には言いたくな