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1 植田百枚水をこぼさぬ水の星

16 祖父病んで父祖の田ただの夏草に

28 流星や子規にも賢治にも妹

17 幹を這う蛍よ戦病死の叔父らよ

25 秋燕や現地解散してから旅

24 銀やんま敵の配球に惚れ惚れ

11 麦秋や空が彼女の遺書でした

15 蟻と蟻ごっつんこする光かな

8 桜桃忌夜明けとともに新たな雨

27 草に立てば我も草なり螇蚸(ばった)くる

13 はつなつの淋しさいちまいの湖

2 郭公やだいじなことは朝のうちに

14 夫婦喧嘩につつーっと降りて蜘蛛光りぬ

18 西日の中謝るためにゆく仕事

10 棕櫚咲いてかりっと完璧なトースト

5 木苺受く子の手のひらは宝石箱

9 夏蝶往来木陰はたましいの広場

6 川底に砂のあそべる立夏かな

4 更衣雲にも木漏れ日にも呼吸

3 青水無月ごりっと光る馬の臀部

7 桐の花少年を馬拒み続く