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3 青水無月ごりっと光る馬の臀部

 句集「むずかしい平凡」自解その3。

 近くに農業高校があって、そこには馬術部の馬場がある。高校生たちが馬に乗り、乗馬に取り組んでいる。

 ヘルメットをかぶって、馬を必死に操ろうとする若い人たちのまじめさもいいけれど、やはり目を奪われるのは馬という生き物が持つ肉体の美しさ。

 とくに尻の肉が美しい。あの力強さ、自然さは何にも代えがたいものがありますね。無駄なものが一切ない。

 水無月というと、今の六月ですが、青水無月というと、何か光に満ちあふれた夏真っ盛りの景色。そこに馬が通る。臀部を光らせながら。

 「ごりっと」というオノマトペは自然に出てきた言葉。いつも見る景色でも、言葉でとらえなおすと意識が変わり、風景が変わりますね。何か、自分自身の価値観も「ごりっと」変わる感じ。

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