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師匠の弟子受け入れ経歴

師匠の仁平幸春は、2022年で57歳。独立して満28年、今は29年目の年を過ごしております。奥様と成人済のお子様2名のご家族がおられ、自宅と工房は別で、現在弟子は工房内独立をした私が1人..という状況です。師匠は、それ系(?)の跡継ぎでもないですし、師匠もいない、頼れる人もいない状態で、創作だけで生きて、家族を養い、弟子を育てています。

弟子募集はしております。最近では、2019年〜2020年に女性が1名。中国出身の方で、和装の分野では初めての文化交流ビザが通り、修行をしていたのですが、コロナの関係で帰国しなければならなくなりました。その他、問い合わせは度々ありますが、通うようになる方は今のところいらっしゃいません。

そんな師匠の弟子受け入れ経歴を今回はご紹介したいと思います。

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1994年 師匠独立、29歳の年です。井の頭周辺で創作活動を開始。
1998年 代々木へ引っ越し
     弟子入り1人目、男性(師匠33歳)所属期間は10ヶ月。 

初めてのお弟子さんは、1998年師匠が33歳の時です。地方から男性が師匠(仁平)を探して上京して来たそうです。当時師匠(仁平)は、染色系の専門雑誌でインタビューを受けていたらしく、その記事の内容に感銘を受け、師匠(仁平)を探して来た...という風に聞いております。因みに当時は、弟子募集はしていなかったそうです。ちょうど忙しい時期でもあり、いずれは後進を育てるつもりだった師匠(仁平)は、その方を弟子として受け入れました。その方は、約10ヶ月ほど修行をしましたが、結局染色ではなく、陶芸の道に進まれたそうです。人生色々。

2004年 工房を西早稲田に引っ越し
2005年 弟子入り2人目、女性(師匠40歳)所属期間は半年
2007年 弟子入り3人目、男性(師匠42歳)所属期間は半年。映像作家としてご活躍されているそうです。
2007年 弟子入り4人目、女性(師匠43歳)所属期間は14ヶ月
2008年 弟子入り5人目、女性(師匠44歳)所属期間は3年

私の先輩です。少しですが、重なっていた時期があります。先輩は、約3年修行をして、卒業されました。現在活動はしておりません。

2010年 弟子入り6人目、私、甲斐凡子です(師匠45歳)所属期間は2022年で12周年、13年目となります。

同時期  弟子入り7〜9人目、男性1名、女性2名が少しズレてですが出入りしておりました。時期や期間については記憶が曖昧です。

2014年 弟子入り10人目、女性(師匠49歳)
2015年 弟子入り11人目、男性(師匠50歳)
2018年 弟子入り12人目、女性(師匠53歳)
2019年 弟子入り13人目、女性(師匠54歳)

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師匠は、30代後半には既に弟子募集をしていたらしいですが、今みたいな募集要項ができたのは、私が弟子として定着してからです。あの募集要項が出来た経緯としては、色々な人達が悩み相談であったり...何となくで弟子入り希望をしてきてしまうので、その対応に時間を取られてしまい、仕事にならないからです。当時、かなり多くのメールや電話などをいただいていました。今でも色々と届きますが、募集要項とSNSのおかげでだいぶ減りました。

募集要項を、長い、くどい、厳しいと感じる方もいらっしゃるようですが、常識的な事しか書いていませんし、あの文章を読めるくらいの読解力と忍耐力くらいはないと、どうしようもありません。なので、今後、長くなる事はあっても、短くなる事はないでしょう。

今回ご紹介したのは、通っていた事実がある方のみで、メールや電話での問い合わせや、工房や展示会場にいらっしゃってご相談など...そういう方々は数に入れておりません。弟子募集で応募してくださいましたが、残念ながらお断りした方も沢山いらっしゃいます。また、弟子募集についての、やり取りはあったものの、途中で連絡が来なくなる人も結構います。

弟子入り希望と言って「ちょっとした趣味の範囲のつもりだった」というようなノリでメールをしてくる人も少なくありません。師匠は全てに真正面から真剣な返信をします。その真剣な長文メールに「そこまで真剣に考えてなかった...」と恐縮したり引いたりする人もとても多いです。

弟子として工房に通うようになった方々は、大体の場合は辞めていただいています。散々注意をした後、改善が見られず「あと1ヶ月様子を見て、改善されていないようであれば、話し合いをしましょう」という最終警告の時や、辞めていただく際の話し合いの時に、「いさせて欲しい」「残りたい」というような方はとても多いです。はじめに注意された時から改善の努力をしていたら良かったのに、ギリギリまで手を抜くからそういう事になるのです。聞く耳を持っていない人に伝えるのは至難の業です。「なんとか取り持ってほしい」と私に言ってくる方もいらっしゃいましたが、師匠がその話を切り出すという事は最終判断の結果なので、変更されるという事はありません。

何故このように、過去のお弟子さんの話題をするかというと、師匠がしてきた事を「嘘だ」「そんな事出来るはずがない」という方がいらっしゃるからです。「辞めた弟子の事を書くのは如何なものか」という方もいらっしゃいますが、書かないと「あそこの師匠は酷い事をしているから弟子が続かないんだ」といった内容を勝手な想像で言う人がいるから、書かざるを得ないのです。

また、弟子希望の方々に安心して貰うために情報は多いほうが良いと、私は思います。私は自分が弟子入りした始めの頃に、過去の先輩方の話を聞きたかったです。「何故続かなかったのか」「何故作家にならなかったのか」「何故諦めたのか」「何故」「何故」「何故」...と、興味がありました。私は、自分が弟子入りして修行をするにあたって、師匠や奥様、当時いた先輩に話を聞いたり、先輩のブログを読んだりして、情報を集めて...出来る事を全部して駄目だったら仕方がないと思っていました。

ですので、他者が何を言おうと私は私の立場から発信出来る事を発信していきますし、弟子入り希望の方は集められる情報を集められるだけ得て、各々の選択をしたら良いと思います。若い貴重な時間を使って修行をする事になります。時間は有限です。効率良く使って行きましょう。


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