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部下の人間性・性格は変わる? リーダーは「変わる」と思えないと務まらない

お客様の社長さんとお話。「人は大人になってから変われるのか、変われないのか」。会社で起きがちな議論。

で、大人になったらひとは変わらない、と主張する人の方が多いような気がするのですが、どうかしら。「性格は変わらない。スキルや知識は増えて「成長」はするけれど、性格は変わらない。人間性は変わらない」って。でも、ボクは、ひとは普通に変わる、明らかに変わる、と思うのです。

ボクのちょっとした経験では、例えば:

1.大学時代の先輩。いつもクダラナイことを言って笑わせてくれ、自分もケタケタ笑っていた。ひょうきん。そんな先輩が就職してから数年して会うと全く静かで無難になっている。何度会っても同じだ。もぬけの殻のようでショックだった。

2.同じ部署の先輩。自信があり、仕事熱心、毎晩遅くまで頑張っていた。周囲からも賢い・できるという評価。偉そう感はなく後輩にとても優しい。素敵で大好きな先輩だった。ボクが転職した後に5年ぐらいして会うと、「仕事をまじめにやるなんて馬鹿らしい、会社なんてクダラナイ」と冷めた発言。昔の同僚も「先輩は変わっちゃったんだよ。。。」と寂しそう。。。

3.経営者になった知り合い。社員を単なるコマか機械かのように扱い出す。とても良い奴だったのに、なんだこの異常な変化は。経営者は非情であるべき! 社員に感情なんて持ったら経営できないよ、と主張。こんな変化を簡単にできるものかと驚愕。

事例3つで全体とは言えませんが、「ひとは変わらない。大人になったら絶対に変わらない。性格なんて変わらない」と言うひとは、たぶん「自分の思惑通りに動くように変わる」ことだけを念頭にしているのかなと。

人は上にも下にもどこにでも変わりえます。インパクトある出来事に出会ったり、小さなジャブを同じ方向に繰り返し打たれて。会社だけが原因ではないでしょうが、だいたいが会社のような。あるいは、結婚生活?

「イイ」方向に変わると良いのですけれどね!

自分の会社の仲間は、自分の部下はどんな風に変わって欲しいのか、どうあって欲しいのか。リーダーは明確に表現・周知すべきですね。これがブランド。コーポレート・ブランドの神髄。「自分も含めて、XX、●●、▲▲なひとになって欲しい。そんな思考や行動ができる性格・人物像であって欲しい。皆を誘導するに自分はまだ未熟かもしれない。でも、自分もそう変わっていくし、みんなにもそう一歩一歩変わっていって欲しい。それがうちの会社の方針・主義だよ!」。

どんな性格、人物像なのか、どんな知性なのか、人間性を目指すのか。ここに会社の独自性・オリジナルの主義が表われるかなと。独自の「イイ」方向。「成長」とも言えますけど、「成長」は万人にとって良いこと。でも、この独自の「イイ」方向は共感する人もいれば、別に興味がないひともいていい単なる「主義」。

この「イイ」方向の主義が、応募者がその会社で働くべきかを判断する軸になるし、一方、リーダーは「イイ」方向に共感する応募者を採用すべき。相互の合意が抜けると、多様性だけが生まれ、一貫性が無くなってしまう。

野球の試合で勝つのも、船が目的地に到達するのも、ロケットを宇宙に飛ばすのも、会社が利益をあげて社会に役立つのも、多様なスキル・知識を持つメンバーが、一つのビジョンに向けて、一貫的に(同一主義で)行動するから、結果につながり、この一貫性にこそ独自性が表現される。

経営するにも、人を集めて何かを目指すにも、人が変わるという前提に立たないと、そもそもできないはず。ビジョンや主義に共感してもらい、それに沿って行動をして欲しいのだから。こんな勝手にリーダーが自分の想いで決めたことを100%最初から「できる」ひとなんて限定的なんだもの。。。

なんてお客様と話をしていたのでした。



読んで頂きありがとうございます。
(最近出会った素敵な気づきフレーズv7_87)



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