見出し画像

呪術廻戦と高校時代とこれからを語る

胸が高鳴り、いっぱいになる。
でも、まだ言葉にはまとまらない。
そんな "直後" の状態で、手の進むままに言葉を紡いだらどうなるだろうか。
どんな言葉たちが紡がれて、どんなストーリーを描き出すだろうか。

そんなことを思って、これを想いあふれるままに書いてみる。


呪術廻戦が好きだ。
なんでと言われると、それは知らないけれど。
特に、夏油傑と五条悟のペア、その2人の学生時代のエピソードがいちばん好きだ。

呪術廻戦は、わたしには珍しく、はじめましてをアニメでやった作品。普段は漫画から入る。アニメにたどり着くことは、ほとんどない。

一気にシーズン1を観終わり、シーズン2に入った。その時点では、シーズン2の2話までしかアニメがNetflixに上がっていなかった。物足りなくて、そこで映画版呪術廻戦0を観た。その時点で、わたしは夏油傑がなぜ映画版で闇堕ちしていたのかを理解した。理解したというか、簡単に想像ができた。

そこから、少しずつ追加されていくシーズン2を期間をあけながら観たり、満喫に行ってアニメの続きから最新刊までを読んだりした。たまに、シーズン「玉折」(夏油傑と五条悟の学生時代のエピソード)の最終話だけを、何度か見返していた。

それには飽き足らず、もう一回、シーズン1から全部通して観ようと思ったのが最近の話。そして、はじめて「玉折」を通しで2日で観た。そこで、感じることがたくさんあった。もう、胸がいっぱいとはこのこと。


・ ・ ・ ・ ・


わたしは夏油傑と五条悟のペアがとても好き。X(元Twitter)では、傑、悟、硝子の3人の学生時代のエピソードを空想で漫画にして上げてくれている人とかをフォローして、うわーうわーうわーってなっている。「さ・し・す」の3人も大好きだ。

「玉折」のオープニングとエンディングを観ていると、エピソード内ではそこまで表現されていなかった「さ・し・す」の学生時代の青春の日々が垣間見れる。

そういう色々の積み重ねで、なんでわたしがこんなにも傑と悟ペアが好きなのか、なんとなく理解できた。それは、2人(硝子も入れるなら3人)の関係性が、わたしの高校時代、そのものだったからだ。


・ ・ ・ ・ ・


傑と悟ペアにおいて、どちらも好きなんだけれど、元々はわたしは夏油さんの考え方、思想、性格により寄っていた。というか、共感度が高かった。でも、改めて「玉折」を自分の学生時代と重ね合わせながら通して観てみると気づいたことがあった。学生時代のときのわたしは、五条悟だったんだ。立場というか、キャラというか。そして、わたしの周りにいた、今も心友枠の子たちが、夏油傑の立場、キャラだった。

本当に。
うわー。こんな感じだったな、自分って思う。
態度も、言葉遣いも、先生や心友たちへの絡み方とか距離感も。笑

なにをしてもしなくても、目立つ。
なにをしてもしなくても、避けられたり、狙われたり、媚を売られたり、目をかけられたり、逆に目をつけられたり。
だからこそ、世間に向かって中指を立てて、あっかんべーしながら生きていた。普通になりたくても、なれない。なろうとしても、認めてもらえない。だったら、とことんまで我を貫き通してやるよ。
そんな感じだったんだと思う。

そんなわたしを、理解して「まったく、あんたは…」と言いながらも、いつも隣にいてくれたのが、わたしの心友たちだった。彼ら、彼女らが、わたしに世界での生き方とか常識とか、ある程度の礼儀作法を教えてくれたりした。

宇宙とか目に見えないものについての理解はすごいのに、一般社会で生きていくための普通のことが、すっからかんだったんだ。当時のわたしは。本当に、五条悟と一緒。


・ ・ ・ ・ ・


「玉折」のエピソードの中で、傑が悟に

「前から言おうと思っていたんだけど、一人称"俺"っていうのはやめた方がいい。特に年上の人の前では。"私"せめて"僕"にしておいた方がいいよ。年下からも怖がられにくい」

と電話で注意する場面があった。

えっ?と思った。
そういえば。シーズン1で、先生として高専にいる五条悟の一人称は"僕"なのだ。そして。これは誰かが指摘していて、うわ、本当だ!と思ったことなんだけれど。学生時代、いつも笑顔を浮かべているのは夏油傑の方。そして、いつも仏頂面だったのは五条悟の方だった。それが、シーズン1での大人になった悟は、傑の笑顔を引き継いだかのように、いつも口角が上がっていて、微笑んでいる。

うわー、うわー、うわーってなった。

わたしにも学生時代、似たようなエピソードがあったからだ。
というか、まったく同じと言ってもいいかもしれない。


わたしは学生時代、ぼーっと、目の前を通り過ぎる人を無表情でガン見する癖があった。わたし自身は、別に見ているつもりはなく、ただ目の前を通り過ぎる動く「ナニカ」を見るともなしに視認して、自動的に目で追っているだけだった。でも、それを街中とかで、友達が全員集合するのをみんなで待ちながら、地面にしゃがみこんで下から睨めつけるようにして無意識にやっていたりするものだから、いつも心友たちはヒヤヒヤしていたらしく、何回か指摘されたことがある。

「あんたはボーッと無意識に見てるだけのつもりかもしれへんけど、あんたは目力強いから、ボーッとしてても側から見たら、ガンつけてるようにしか見えへんねんって。怖い人とかにもガンつけてたりするから、まじでその癖、治したほうがいいぞ」って。

そうかあ?とか思っていたけれど。
学年が上がって、3年になったとき、学食でみんなで昼ごはんを食べながら、ボーッと遠くの方の1年生だろうか、後輩女子二人が喋っているのを見ていた。間にはいくつもテーブルがあったから、多分数十メートルは離れていただろうか。その二人は、ふとわたしの視線に気づいたらしく、目があった。そこでわたしは初めてその二人を知覚した。すると、二人は怪訝そうに、少し怯えたように眉をひそめて、肩を寄せ合ってわたしを睨みつけながらコソコソとなにか話をし始めた。そこで、わたしは気まずくなって、目を逸らした。

「なあ。今さ、あっちのテーブルの後輩たち、ボーッと見てたら、すごい睨まれて、なんか陰口言われてるっぽいんやけど。わたし、なんかした?」
そう尋ねるわたしに、心友たちは「やれやれ」といった感じで笑いながら「顔が整いすぎてるから、無表情やと余計にクソ怖い」「とりあえず目力強すぎてガンつけてる感と圧の破壊力やばいのを自覚して」「あんたはもうちょっと笑うことを覚えろ」「後輩、怯えさせるなよ笑」とさまざまに言われた。

まじか。そんなに怖いのか。
はじめてちゃんと自覚した。

多分、そのときくらいからだ。
にっこり笑ったり、ヘラヘラ笑ったり、「怖い人じゃないですよ」というオーラを演出するようになったのは。

いや、別に怖い人じゃないんですけどね????

演出っていうのも、違う、かな?

中学くらいまでのわたしは、「なにをしても目立つし、目をつけられる。だったら、怖がられているくらいがちょうどいい。簡単には近寄ってくるんじゃねえ」。そんな風に、自己防衛術として、自分の周りに「近づくんじゃねえぞ」オーラをまとって、丹田に力を込めて、自分の周りを冷たいオーラで纏って防御する技術を身につけてきていたんだろうな。無意識に。

そのやり方を、「怖い人と思わせることで自分を守り、人と距離をとる」という方法を、やめたんだ。シンプルに言えば。

それを、「別の方法で自己防衛するやり方もあるんだよ」「あんたは性根はいい奴なんだから」と教えてくれたのが、心友たちだった。

「あんた、ほんま残念よな。黙ってたら、美人やのに。口を開くと、アホが出る。口は悪いし、態度でかいし、生意気やし、世間にけんか売ってる感じやのに、アホキャラやし、やのに頭は割といいし(笑)」「第一印象のキャラ崩壊するから、もったいないし、ずっと黙っとき(笑)」と何度言われたかしれない。「真面目なヤンキー」と、仲間内にはよくからかわれたものだ。そんな自分のギャップ萌え要素(笑)を教えてくれたのも、間違いなくあの子達だった。

(口は悪いし、態度でかいし、生意気やし、世間にけんか売ってるしって、まんま五条悟やんか。笑)


・ ・ ・ ・ ・


一時期、学生時代、すごく尖っていた時期があった。尖っていたというか、内面ではめちゃくちゃに病んでいた。厨二病をこじらせてる感じと言えば伝わるだろうか。

家のことで色々と重なっていたんだ。
ヘッドホンを首にひっかけて、そこからLINKIN PARKで "NUMB"とかを爆音で垂れ流して、いつもフードを目深に被って、死んだ魚の目をして焦点の合わない目で(周りから見ると)周囲にガンつけていたらしい。その時ばかりは、誰も近寄らなかった。先生たちですら、授業中に机をドカッと蹴って、教室を出るわたしを止めることもしなかった。

後から聞いた話、「あいつやばい薬やってんじゃねぇの?」って噂が流れるくらいには、だいぶ周りから怖がられていたらしい。でも、心友たちは違った。わたしが一人にしてほしい、自分の殻に閉じこもりたい時期というのを知っているから、放置しているだけ。
「なんか病んでるな。ま、気が済んだら頼ってくるっしょ(笑)」
そんなスタンス。

だから、わたしが数週間してケロッと戻ったときも、特に深くなにも聞かず、「お疲れー。今回は長かったな(笑)」と言って、当たり前のように日常の中に受け入れてくれた。そんな心友たちに、どれほど救われたか知れない。本当に、大切だった。今も、その当時の子たちの数人とは、しっかりと繋がっている。


・ ・ ・ ・ ・



夏油傑が闇落ちした後、「運試し」と言って、硝子と新宿で会っている。傑と硝子も、心友だった。だからこそ硝子は、「わ、犯罪者じゃーん」とは言いつつも、普通に笑って傑の隣に座って、傑を受け入れて、怖がることもせず、否定することもせず、ただ質問をした。

「一応聞くけど、冤罪だったりする?」
「重ねて一応、なんで?」

でも、それらの質問に対しての傑の答えを聞いても、硝子の傑に対する態度や想いが変わることはなかった。それくらいの、深い友情。心友って、そういうもん。

夏油傑はあの事件の後、「もう自分は悟とは親友ではない」と思っている。「親友だった」と過去形で言っているから。でも、五条悟の中では、そして家入硝子にとっても、傑はなにがあったとしても、どんな理由で道を違えたとしても、現在進行形で心友であることに、変わりはなかったんだ。

そんなことを、わたしの心友も数日前に言っていた。
「今更、あんたが身体売ろうが、人を殺そうが、この気持ちは変わらん自信があるわ」って。


・ ・ ・ ・ ・


「玉折」を通しで見返してみて、他にも気づいたことがある。五条悟と自分との共通点。覚醒前の五条悟は、傑と2人で「最強」だった。でも、どれだけ強くても、反転術式はまだ使えないし、順転術式も細かく使いこなすには至っておらず

「ようは、スッゲェ疲れんだよね」

と言っている。

まさに数日前、そういう話を心友としてたんだ。
「エネルギーの消費量がものすごくて、呪術廻戦でいうところの領域展開だけでずっと呪力を供給する暇なく、特級を後から後から相手にしてる状態なんだよね。どうしたらいいと思う?」って。

それに対しての心友の答えが、「呪術廻戦で例えるなら、五条先生は術式を常にオートマで発動し続けながら、反転術式もオートで発動し続けて、脳みそ焼ききれないようにしてはるやん?それをできるようになったらいいんじゃないの?」って。笑

(ガチレスがこれって、なかなかやべえヤツ(笑) ちなみに、心友たちは全員、スピリチュアルとか目に見えないものを感じたり、信じてるタイプじゃないです。でも、わたしのその要素は「わたしの一部」として当たり前に受け入れてくれている)

その段階では、「いや、五条さんみたいな反転術式オートマで常に回し続けるとか、まだできないから、無理だわ。やっぱり無難にナナミンみたいなやり方を考えていくしかないのか?」とか思っていたんだけど。

「玉折」を見返してみて、「そうか。そういえば、五条さんも最初から反転術式使えたわけじゃないよな。めちゃくちゃ強かったけど、六眼持ちで "目が良かった" っていうのが要素としては大きくて、まだ『一人で最強』の域には達してなかったんだよな」って気づいた。

そこで、なんだか知らないけれど、「あ、わたしも、じゃあ、いずれ反転術式をオートマで常に回し続けながら、順転術式もオートマで取捨選択して発動し続けるの、できるようになれるわ」って思ったの(どういうこと笑)

その後、「玉折」の最後のエピソードでの九十九と夏油傑の会話。あの「呪力」という言葉は、そのまま「靈氣」に入れ替えることができると思う。うん。そしたら、できるね。靈氣を回し続けて、つながり続けて、補完し続ける。それをオートマでできるようになる。

五条悟が覚醒した直後に見えていた世界、その静けさ、穏やかさ、美しさ。あの情景を、わたしは知っている。あれを常に感じられているわけではないけれど、確実に、あのゾーンに入る機会は増えている。だから、五条悟が覚醒時に達した領域と、わたしが目指している言葉ではうまく説明できない領域は、同じ場所だ。そういう、確信がある。


・ ・ ・ ・ ・


なんの話なんだろう。
なんだか話がすごいことになってきた(笑)

とりあえず。

自分の中には、夏油傑もいるし、五条悟もいる。
素の自分は、限りなく素の五条悟に近いんだと思う。でも、理性という名の夏油傑も、わたしの頭の中には存在している。だからこそ、闇落ちした理由も容易に想像がつくし、それをわたしは否定しない。むしろ、「理解できる」と肯定する。夏油傑みたいに、相反する自分の本音、どちらかに決めてしまえば、楽になるんだよな、きっと。その本音たちが、まだ言語化できるほどに表面化していないのだけれど。

でも、少しずつ。時間の中で、見えてきている。

大人になった五条悟の中には、夏油傑がちゃんと生きている。夏油傑から知らない間に吸収して、自分のものとなった要素たち。

一人称 "僕" も。
先生になった理由も。
みんなを自分に置いていかれないよう強くしようと鍛えていることも。
いつも笑顔でヘラヘラしていることも。
足を広げて座る癖も。
「若人から青春をとりあげるなんざ、許されていないのさ。何人たりともね」という言葉も。
自信も、覚悟も、一本筋の通った軸も。

その、すべてが。

夏油傑との日々があっての、「大人になった五条悟」なんだ。
「五条先生=学生時代の悟+学生時代の傑」なんだよな…


あーーーーー。
好き。


・ ・ ・ ・ ・


なんだかんだ、とりとめもなく綴ってみた。
夏油さんが好きって思ってたけど、意外と自分は五条さんルートを歩いていくんだなってことも、今回通しでシーズン1から見返して、その直後にこれをこれを手の動くまま自由に書いていたら、なんとなくわかってきた。

なるほどね。
なんとなく、わかったよ。
漠然としているけれど、なんとなく。

「生き方は決めた。後は、自分にできることを精一杯やるさ」

その言葉を放てるようになるまで、きっと、もう少し。
いいね。
ちゃんと、進んでる。
吸収して、すべてを糧にして。
無駄な時間なんて、無駄なことなんて、なにもない。

この記事が参加している募集

振り返りnote

私の推しキャラ

最後まで読んでいただき、ありがとうございます! 「参考になった」「学びや気づきがあった」など感じていただけましたら、「スキ」ボタンで教えていただけると嬉しいです。