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【ヴォーカリストのメンテナンスVol.2】発声のために筋肉をメンテナンスする重要性と方法

おはようございます、こんにちは、こんばんは!
トレーナーの島脇です!

前回の記事では、発声のメカニズムと全身のトレーニングの重要性についてお伝えしました。

今回は、さらに深掘りして「発声のためのセルフメンテナンス」を解説します!

この記事でわかること
①筋肉の凝りと、発声のパフォーマンスの関係性
②神経系の不具合と発声について
③筋肉、神経のメンテナンス方法

<こんな方におすすめ>

  • 歌うことを生業をしている方

  • 人前でお話しするお仕事の方

  • プレゼンの機会が多い方

  • ヨガインストラクターなど

  • 声で人に伝える精度を高めることでパフォーマンスの向上を目指される方

発声に関係が深い筋肉

前面

こちらは体を正面から見たときに外から見える「骨格筋」と呼ばれる筋肉です。
表層・中層・深層の三層あると考えられています。

上から、発声に深く関与している
頸部、胸(肋骨を含む)、腹筋群(体幹)

一般的に体幹と呼ばれる部分は腹部のイメージかと思いますが、専門的な視点で捉えると股関節の筋肉も体幹に含まれます。

背面

後頭部、背筋群、臀部

首の後ろの筋肉は努力呼吸をした時に緊張しやすい場所です。
背筋群は、姿勢を支える筋肉として重要です。
そして臀部は骨盤、背骨を支えるために貢献している筋肉です。

呼吸筋

呼吸筋として紹介するのは、前面では
胸鎖乳突筋、斜角筋、内肋間筋、腹直筋です。

斜角筋は少し厄介な筋肉で、普段の緊張やストレスからも張りやすい筋肉です。日頃のケアや生活が呼吸やパフォーマンスに大きく影響します。

内肋間筋は努力呼吸時、息を吐くときに使われます。
腹直筋も吐く時に収縮します。
腹横筋は、直接の呼吸筋としてではなく、呼吸筋を支えるために重要な部分としてご紹介します。

さらに背部から見ると
胸鎖乳突筋、上後挙筋、肋骨挙筋があります。

上後挙筋は、息を吸う時に使われます。硬くなると首や背骨の動きが低下する傾向にあるので要注意です。
肋骨挙筋は深部にあり、努力呼吸時に肋骨を引き上げて中にスペースを作ります。そうすることで取り入れる空気の量を調整します。
下後挙筋は肋骨を下から支えている筋肉です。

*こうして観察すると、発声には全身の筋肉が関わっているのがわかります。全身トレーニングの重要性については、こちらの記事もご覧ください!

発声の時のウォームアップについて

発声の際に、ウォームアップはしますか?
またサポートする側として、ウォームアップは勧めていますか?

ウォームアップをすると調子が良くなる方は多いですよね。
それは神経系の繋がりをスムーズに、かつ強化にしているためです。

筋肉の温度を上げて、体を痛めにくくする目的もありますが、ウォームアップの大きな目的は神経のつながりをスムーズにすること。
なぜならそれがパフォーマンスに深く関わっていると言えます。

セルフケア方法

呼吸筋や首周囲の筋肉は、普段の生活やストレスに大きく影響を受けます。
それらを考えると、日常でセルフケアを行うことがパフォーマンスを保ち、向上させていくために必要です。

今回は背骨と首、二つの部位のケア方法をお伝えします。

背骨の調整方法

・ストレッチポール©︎
現在は様々なメーカーから同様の商品が出ています。
硬さも様々ありますが、背骨周囲の筋肉をほぐすためにはやや硬めがお勧めです。

また、体が慣れるまではハーフポールの使用もお勧めです。

①ストレッチポールの上に横になり、体を脱力させます。
②ポールの上で体を左右に揺らします。
ポールを体に対して横に置いて、背骨の動きを作りましょう。

注意点
慣れると心地よくなってくるのですが、ストレッチポールの上で眠ったり長時間行うことは避けましょう。腰痛などの原因となり得ます。

首の調整方法

首の筋肉を剥がしていくと、このように神経がたくさん走っています。
これらの神経は脳神経に繋がっており、迷走神経と呼ばれます。
内臓の機能などにも深く関わっている神経で、私たちの生命維持を支えています。

筋肉が緊張すると、これらの神経を圧迫することになります。
ですから適切にケアをして、筋肉のこりやはりをとっていくことが大切です。

筋肉・筋膜ストレッチ①

手で反対側の頭の横を持ち、倒します。
首の横が伸びるのを感じてください。
伸ばしている方の方は床に下げましょう。

筋肉・筋膜ストレッチ②

やや斜め上を向きながら、首の筋肉を伸ばします。
耳の後ろから鎖骨にかけてを伸ばすイメージです。
同様に、方は床に下げて行いましょう。

筋肉・筋膜ストレッチ③

伸ばしている方の胸(鎖骨の下あたり)を空いている手で下に押し下げます。
その状態で顔を斜め上へ向けることで、筋膜も伸ばすことができます。

いかがでしょうか?
トライできそうですか?

発声のためのメンテナンスを行うことで、結果的には体全体の調子が改善されたりすることもしばしば。
ご自身の体をケアする習慣を身につけて、理想の発声を目指しましょう!

まとめ

  • 発声には全身の筋肉が関わっている

  • 特に発声と関連がある筋肉は、ストレスなどから張りやすい

  • 発声前のウォームアップでは、神経系のつながりを強化している

  • セルフケアを行うことで、更なるパフォーマンス向上につながる

<関連動画>

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BODY DIRECTOR所属トレーナー 木村美穂


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