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映画「あしたは最高のはじまり」を観て

10月26日、「あしたは最高のはじまり」という映画を観た。2016年のフランス映画で、原題は「Demain Tout Commence」。ユーゴ・ジェラン監督の作品だ。

キャストは、サミュエル役のオマール・シー、グロリアグロリア・コルストンクリスティン役のクレマンス・ポエジーベルニー役のアントワーヌ・ベルトランなどである。

南フランス・コートダジュールの町で観光客案内をしながら毎日を気楽に過ごすサミュエル。ある日彼の前に去年自分が一夜をともにしたという女性・クリスティンが現れ、自分が産んだサミュエルの実の娘という赤ん坊のグロリアを置き去りにされてしまう。自分で育てる自信も意思もない彼はクリスティンを追いロンドンに渡るが、クリスティンには会えず、仕事もクビになってしまう。途方にくれたサミュエルはロンドンで出会ったベルニーの元を訪れ、映像会社のプロデューサーである彼からスタントマンの仕事をあっせんしてもらい、一人でもてあましていた家に居候させてもらう。
それから8年後、ベルニーの協力もありたくましく育ったグロリアとともにサミュエルは充実した毎日を過ごしていたが、ただひとつグロリアに対しては母クリスティンが娘を置いて消えてしまったことを言えず、嘘をつき隠し通していた。そんな中、彼の元にクリスティンから連絡が届き、グロリアと面会させることになる。パートナーとともに現れたクリスティンは、グロリアを引き取りアメリカで育てることを希望するが、すでにグロリアなしの生活は考えられないものになっていたサミュエルは拒否する。あらためてグロリアとの日々をかみしめるサミュエルだが、病院での検査である重大な事実を知ってしまう。
話し合いを重ねても解決できなかった親権問題は、クリスティンにより法廷の場に持ち込まれる。

出典:Wikipedia

といった内容。

で、観終わっての感想。

父親の愛、親子の絆

遊び人のサミュエルのところに、突然訪れた女性。
彼女の腕の中には、まだ小さな乳児(グロリア)がいた。
そして、サミュエルにグロリアを渡し、立ち去ってしまう。
青天の霹靂。サミュエルは戸惑う。そして立ち去った母親との連絡も取れない。そして彼女を追ってフランスに渡るところから始まる。
たまたま、出会ったベルニーにスタントマンとしての仕事を紹介してもらい、グロリアとの生活が始まる。
そして父親としての愛が芽生えてゆく。

いい人だが、実は一番無責任なのは母親

グロリアは少女になり、父との生活を満喫しているが、母親と会いたい気持ちが募る。サミュエルは母親は諜報部員で世界情を飛び回っているうそをつく。そんな中、母親と連絡が付く。母親と再会するグロリア。
しかし、母には恋人がいた。さらに、親権を自分にとの要望をしてくる。
当然サミュエルは拒否をする。
最終的に裁判となり、サミュエルは勝訴する。

遺伝子的なつながりよりも、強い愛

しかし、裁判後、遺伝子検査を母親は要求してくる。
そしてサミュエルとグロリアには、生物学的なつながりが無いことが判明する。
それにしても、ひどい母親である。
子育てに苦しみ、子どもを父親に任せ8年間も所在が分からない状態でありながら、突然現れ娘の親権を奪う。
映画の中で、彼女の口からでた言葉が「あなたは、無責任」だった。
鑑賞者からすると”おまえだろ!”とつい突っ込みを入れたくなる。

でも、グロリアはもちろん母親を好きだけれど、やはり父親の愛や時間を超えるものは無いのである。
遺伝子的なつながりを超える愛が、そこには存在していた。

心強い友の存在

そしてこの映画の中で、スタント業をサミュエルに紹介してくれた友人のベルニー。彼の存在はサミュエルには大きく心強い。
仕事上の友人関係を超えたものが、そこには存在する。
苦しい時にいつもそばにいてくれる友人。
帰れの存在なしには、サミュエルのフランスでの生活は無かっただろう。

結末は、ちょっと悲しいものになるが、
コメディータッチのステキな映画だった。

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