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【論文】陰謀論について

コロナがはじまってから様々な意見や議論が繰り返されている。その中には陰謀論なるものもある。サイエンス/科学か魔法か哲学かスピリチュアルか回答が出ないままコロナ禍も1年以上続いている。真実は存在するのか?

そこで陰謀論、「COVID-19は人為的に作製されたものではないか?」に対する科学的な反論について論文を紹介してみます。議論される際の参考になれば嬉しいです~

科学の対義語

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陰謀論に対する科学的な反論①米コロラド州立大学の国際研究チーム

米コロラド州立大学のチャールズ・キャリッシャー教授らの国際研究チームは、2020年2月19日、医学雑誌「ランセット」において、このような「陰謀論」を強く非難する声明を発表
Conspiracy theories do nothing but create fear, rumours, and prejudice that jeopardise our global collaboration in the fight against this virus.

陰謀論に対する科学的な反論②米スクリプス研究所ら

米スクリプス研究所らの共同研究チームは、新型コロナウイルスの遺伝子配列データを解析し、3月17日、「新型コロナウイルスが人為的に作製されたことを示す証拠は認められなかった」との研究論文を学術雑誌「ネイチャーメディシン」で発表
Our analyses clearly show that SARS-CoV-2 is not a laboratory construct or a purposefully manipulated virus.

陰謀論に対する科学的な反論③英国ケンブリッジ大学とドイツの研究者グループ

英国ケンブリッジ大学のピーター・フォースター博士を筆頭著者とする英国とドイツの研究者グループが、米学術誌PNASに論文を発表。世界各地から集めたヒト新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)の全ゲノム160個の系統ネットワーク解析を行ったところ、アミノ酸の変化によって区別される3つの中心的な突然変異体があることが分かり、それぞれ、A型、B型、C型と命名
In a phylogenetic network analysis of 160 complete human severe acute respiratory syndrome coronavirus 2 (SARS-Cov-2) genomes, we find three central variants distinguished by amino acid changes, which we have named A, B, and C, with A being the ancestral type according to the bat outgroup coronavirus.

10人に3人のアメリカ人がCOVID-19は実験室で作られたと信じている

ウイルスが研究室で開発されたものだと答える人は、年配の人よりも若い人の方が多い。

教育水準も影響しています。学士号以上の教育を受けた人は、高校卒業以下の教育しか受けていない人よりも、コロナウイルスが実験室で作られたと答える割合が低い。

また、コロナウイルスが実験室で作られたと考える人は、白人よりもヒスパニック系や黒人に多く見られます。

所属政党やイデオロギーに関しては、共和党員と共和党寄りの無党派層は、民主党員と民主党寄りの層よりも、「コロナウイルスは実験室で作られた」と考える傾向が強い。

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最後に・・・真実は存在するのか?

そもそも真実は存在するのでしょうか?

下記の通り、実は存在しないのかもしれません。だからこそ、自分で考えて判断するチカラが今後も必要になってくるのでしょう。

「真実など存在しない ただ解釈のみが存在する」
ドイツの哲学者フリードリッヒ・ニーチェによる『権力への意志』

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“Post Truth”「世論を形成する際に、客観的な事実よりも、むしろ感情や個人的信条へのアピールの方がより影響力があるような状況」

オックスフォード英語辞典を出版するオックスフォード大学出版局が、2016年の「Word of the year」に選考

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「現実に二つある、と言ったら笑われるだろうが、知恵という、“禁断の木の実”を食った人間には、現実は決して一つではない」             外山 滋比古 思考の整理学 (ちくま文庫)


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