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適応障害とは?うつ病患者の実体験と対処法

過去の投稿にある通り、適応障害と診断されましたが、適応障害って病気をそもそも理解していなかったので、調べてみました。
正しい理解は、正しい治療にもつながると思うので、いろいろと調査することは有益なことです。

この記事では、
適応障害とはどんな病気?
発症はどんな感じだったの?
どんな影響があった?
どんなことに気を付けた方が良い?
セルフケアってできるのかな?

などなど、適応障害と診断された方が抱きやすい疑問をまとめていきます。


適応障害とは?

適応障害の定義

生活の中(家庭、学校、会社など)で受ける日常的なストレスに、うまく対応できず、落ち込み、不安、イラだち、集中力低下など、さまざまな精神的、身体的症状から、社会生活に支障をきたす病気のことです。
統計上、ご存じの方はあまり多くないという結果が出ていますが、うつ病と同じくらい多く見られるようです。環境が大きく変化したときなどは、誰にでも起こり得る病気のようです。

世界保健機関の診断ガイドラインのICD-10(国際疾病分類)第5章 精神および行動の障害(ICD-10:F43.2)では、「原因となるストレスが生じてから1か月以内に発症し、ストレスが解消してから6か月以内に症状が改善する」としています。また、ほかの精神疾患と、明確に区別できない場合もあるようで、当初は適応障害と診断 ⇒ うつ病、統合失調症、などに変わることもあるようです。

一般的な症状

うつ病と酷似している症状のため、医師の診断にゆだねましょう。素人では判断が付かないと思います。
・気分が落ち込む
 気分が落ち込むのは、うつ病でも起こり得ますが、とにかく落ち込みが重く激しい場合は、医療機関を受診し、診断してもらいましょう。
・焦燥感が強い
 強い焦りや恐怖心などの不安感や、パニックになることもあるようです。
 おかしいなと思ったら、まず受診をお勧めします。
・倦怠感、涙が止まらないなどの身体的症状
 ストレスを受けている時、あるいは思い出したりした時などに、倦怠感や涙が止まらなくなるなどの症状が出ることがあるようです。

適応障害と他のメンタルヘルス障害との違い

適応障害は特有の症状が無いようです。このため、他のメンタル疾患にも見られる症状が出るため、専門の医師でないと見分けがつかないようです。
例えば、強い落ち込み、意欲がない、無気力、不安が強い、焦燥感、倦怠感、不眠等は、うつ病などでも見られます。
適応障害と他のメンタル疾患との区別は非常に曖昧らしく、職場や特定の環境から離された後で改善すれば、適応障害の可能性がありますが、改善されなければ他の疾患の可能性があるようです。あくまで可能性の話なので、やはり専門の医師に診断してもらう方が良いのは言うまでもありません。

オイラの診断の経緯

発症のきっかけ

きっかけとなった出来事ですが、職場の人間と合わず、ストレスが溜まったことです。
オイラは社交不安障害?と思うほど、人に聞くのが不安で仕方がないんです。自分でも病的だと思うほど避けてしまうんです。
当然、仕事の進み方はおろか、状況が見えないので、相手はイライラしてきます。
それでも積極的にわからないことを聞いたり、質問して進めようとは思っているものの、怒気やイライラを含んだ言われ方をしたり、「何を当然なことを」とでも言うような返し方をされると、病的なほどに怖気づいてしまう。
下記の記事にも書きましたが、オイラとしては普通に会話できない状況でした。

こんな状況なので、下記要因が重なってしまったと思います。

  • 普通に会話できない

  • 進捗などで作業状況を詰められる

  • 新しい人が参入しその人と有識者が仲良さそう?(孤立感)

  • 話しかければ詰問ばかり

これでストレスが増大してしまったのだと思います。
まぁ、仕方ない。オイラも悪いところはあったので。

診断に至るまでの経緯と診断時の気持ち、医師とのやり取り

ある朝、起きられなくなり、やっとのことでPCを立ち上げたものの、過呼吸や動悸が激しくなったため、椅子に座って目を閉じて休んでいました。
在宅ワークだったので、その辺りは自由にできましたが、そうは言っても終日仕事になりませんでした。
仕事にならず休んだ日が2日ありましたが、以前から通っている精神科の通院日になったので、行ってきました。朝、起きるのも辛かった・・・・。
その模様は下記に記載しています。

結果、適応障害の診断を受けました。症状はうつっぽいし、この記事を執筆している時点でまだ症状は継続しているので、これから診断が「うつ病」に変更になる可能性もあるのかなと思っています。

適応障害の症状と日常生活への影響

自分が経験した具体的な症状

オイラが経験した具体的な症状は下記になります。

  • 酷い憂鬱感、酷い落ち込み(消えたいと思った)

  • 強い倦怠感(家事ができない、風呂に入れない)

  • 激しい動悸(仕事ができない)

  • 過呼吸(仕事ができない)

  • 手足のしびれ

  • モニターが眩しくて目を細めないと見えない

  • 光に嫌悪感(消灯して目をつぶりたい)

  • 不眠もしくは中途覚醒、早朝覚醒(朝が辛い)

これらの症状がでて、日常生活、仕事はかなり影響が出ました。
気力、体力が付いていけなくなりました。

日常生活や仕事における困難

酷い倦怠感や落ち込み
 起きている間中、ず~っと酷い倦怠感がありました。何をするにも気力がわかず、希死念慮を何とか抑えていましたが、「関わった人々の記憶も何もかも跡形もなく消えればいいのに」と思っていました。
強い倦怠感
 お風呂に入るのはおろか、歯も磨くのが面倒だし、何なら食事も面倒。家事や料理もめちゃくちゃ辛くて、結局何度かモバイルオーダーしました。
激しい動悸や過呼吸
 午前中の定例会やその他打ち合わせが終わって作業時間になった後、かなり頻発していたのと、昼休みの後も出ていました。また、苦手な人との打ち合わせがあるだけで、酷く憂鬱になっていました。
手足のしびれ
 
強いしびれではないものの、ずーっと取れない感じです。
モニターが眩しい
 連日ではなく、1~2日起きでしたが、たびたび眩しくなりました。
不眠や中途覚醒、早朝覚醒
 
ストレスが溜まって過呼吸や動悸が激しくなってきたころに出てきました。もともと中途覚醒があったので、処方された薬があったのですが、効きませんでした。(と言っても睡眠薬でではありません)

周囲の反応とサポート

仕事は上司に伝えました。すぐに異動などは難しいのですが、休職に向けて動いてもらい、すぐに接点が無いようにしてくれました。それはありがたかった。
何も引き継ぎをしていないのですが、現場が巻き取ってくれたようです。とりあえず、オイラがいなくても何とかなるとは思っていたので、心配はしていませんでした。
会わせる顔は無いので、なるべく会わないようにしたいなぁと思っています。Sierなので、上司以外は他の会社の人たちです。抜けてしまえば会わないで済む人たちなので、その点は楽です。
周囲の反応は判りませんが、1人だけ伝えた人がいます。話が分かる人だったので、「とにかく自分を大切にして、後のことはどうにでもなるから」と言ってくれました。とにかく味方になってくれる人だけは、大切にしたいなと思っています。

対処法とセルフケア

自分が試した対処法(ライフスタイルの変更など)

処方された薬は指示通り飲みましょう。自己判断で飲んだり飲まなかったりすると、治りも悪くなりますので要注意です。
そのうえで、下記の対処法を試してみました。
深呼吸する
 主に過呼吸や激しい動悸がでた時にやってみました。
マインドフルネス
 寝る前に寝っ転がってやってみました。過呼吸や動悸、落ち込みなどに効けばよいなくらいの軽い気持ちでやってみました。
とにかく寝る
 辛すぎて、しんどすぎて、それで死んでしまうんではないか?と思うほどだったので、なりふり構わらず寝ました。
生活習慣、家事などはやらない
 子供には申し訳ないけど、生活習慣、家事などはできないことの方が多かった。だからと言って、無理するところでもないと思うので、甘えるところは甘えました。また、お風呂は2~3日に1回くらいになっていて、満足に歯磨きもできなくなっていましたが、その時は気にしないようにしました。
仕事や今後のことは考えない
 とにかく何も考えたり、判断しないようにしました。
 すぐ判断しなきゃいけない事は無かったので、猶予がある限り何も考えない方が良いと思っていました。
遠慮なく寝坊する
 無理やり規則正しくするのは自分には合っていなかったので、眠れるなら寝るようにしました。ただし、目が覚めているのに布団の中にいるのは、なるべく避けました。
辛いなら昼寝も辞さない
 眠くて辛いのに起きているほうが消耗すると思ったので、昼間でも寝ました。夜寝られなくなってもいいやと思いましたが、結局そんな事は無かったです。
夜はなるべく早めに寝る
 夜は早めに寝る事を徹底しました。夜を遅くしたら、意味がないと思うので寝る時間は一定にしました。
食欲があればきちんと食べる
 食欲が無くて、何も食べたくない日が続いていましたが、食欲がある日はきちんと食べるようにしました。栄養状態が良くないと、体力も戻らず、気力も満ちてこないと思うので。

効果があったセルフケアの方法

上記に書いたものはどれも一定の効果があったと思っていますが、特に効果が高かったなと思うものを、下記に記載します。

深呼吸
動悸や過呼吸はパニックを引き起こすかもしれませんが、その場合は過呼吸をまず抑えるように意識しました。あえてゆっくり深呼吸することで、徐々に収まってきます。動悸はその頃には気にならない程度になっています。動悸が激しくなると過呼吸になりかねないのですが、逆に過呼吸を落ち着かせることで、動悸も治まりやすかったように感じます。

とにかく寝る、寝坊してもOK、昼寝も辞さない
正直これが一番効き目があったように思います。寝られるのなら、家族も咎めない方が良いでしょう。それだけダメージを負っていて、寝ないと回復しないほどなので、感情や根性論をぶつけないようにしましょう。寝坊してもOKで、昼寝しても問題なしで過ごしました。とにかくそれほど寝ないと回復しない状態だと思いました。寝て回復できそうなら、いくらでも寝ましょう。

生活習慣、家事などをやらない
うつ病っぽく、エネルギーが枯渇しているので、やる気になりません。全くと言っていいほど何もしたくない日もあり、めんどくさいなと思う日も。家族に頼れるのであれば、思いっきり頼りましょう。ご家族に頼れない場合でも各種のサービス等を利用できるのであれば利用して、自分の負荷を下げましょう。

仕事や今後のことは考えない
病気の時に考えたところで、何も良いことはありません。判断力も鈍っており、あらゆることが考えられるほど、脳のエネルギーは枯渇しています。その状態で考えても頭が回らないし、具体的な妙案も思いつきません。考えなきゃいけない時は来るので、今はゆっくり脳も休めるようにしましょう。

夜は早めに一定の時間に寝る努力
これは、上記の眠れるだけ眠る場合とセットです。一定の時間に寝るようにし、朝は甘くする方が、オイラは体調が戻る気がします。オイラの場合は21:00~22:00に寝るように徹底しました。
家事をやる気になった頃は23:00のこともありましたが、とにかく22:00台に眠れるように努力しました。このおかげか、うつ病の時より早めに昼寝をしなくなった気がしますし、昼過ぎてからしか起きられなかったのが、朝のうちに起きられるようになりました。起きる時間に拘らず、寝る時間だけ拘った方が楽でした。

継続的なメンタルケアの重要性

継続的にメンタルをケアするのは、とても大切な事です。ストレスを避けることは不可能であるため、溜めないようにするのが一番だと思います。
ストレスがたまる前に具体的な対策をし、ストレスを発散するなど、いろいろな方法がありますが、メンタル疾患にかかる人は、まじめで自分に厳しくする人が多いと聞きます。このため具体的な策と言っても、ストレス原因が人間関係だった場合、自分が何とかすることしか考えないことが多くなっているようです。
自分では何とかできないこともあるので、あまり自分を厳しく追い込まないようにしましょう。

継続的に下記のことをするだけでもだいぶ違ってきます。

  • 深刻に考えないように意識する

  • マインドフルネスで自動思考などの、こびりついた思考を除去する

  • 充分な睡眠時間を確保する

  • デジタルデトックスなど、脳をやすませる休息法を採用する

また、継続的なストレスについては、ストレスから離れられないか、遠ざけることはできないか考えた方が良い場合もあります。
ストレスの根源がなんであれ、距離を取ることは大切です。職場であれば部署異動できないか、ご家庭であれば別居できないかを模索するのは良いと思います。
メンタル疾患になった場合は、判断力も落ちていますので、大きな決断(退職、離婚など)は避けた方が良いでしょう。

適応障害と向き合うためのアドバイス

適応障害を克服するための心構え

まずはストレスの根源から離れることを意識しましょう。適応障害は、ストレスの根源から一定期間離れると改善するとのことなので、距離を取ることが可能か、可能になる方法はないか確認してみましょう。
距離が取れない場合、休職などで距離を取る必要があるでしょう。ストレスが長引けば、適応障害も長引くことがあるようです。長引かせてしまっては、うつ病などの他のメンタル疾患に移行するかもしれません。
慢性化しないように早めに対処するようにしましょう。

支援を求めることの大切さ

家族などに協力してもらうのも大切です。ご家族にはまずどんな病気なのかを十分理解してもらい、間違っても怠けていたり、さぼっていたりするわけじゃなく、ストレスにより数か月の休養が必要なのだというのを理解してもらいましょう。
そのうえで、多少の生活習慣の乱れは仕方ないのだというのを理解してもらって、根気強く見守ってもらえれば、治療にも専念できるでしょう。
ご家族の理解が無い場合は、理解してもらうのは一旦あきらめましょう。強硬に理解してもらおうとすれば、相手はかえって意固地になります。主治医の指示にきちんと従って治すことを第一としましょう。
ご家族に理解が無い場合は、診察に同席してもらうのもアリです。医師に説明してもらい、病気の理解を深めてもらいましょう。

同じ経験を持つ人へのメッセージ

適応障害については、一定期間ストレスから解放されれば症状は改善すると言われています。まずはストレスから距離を取るようにしましょう。
また、オイラの場合は睡眠時間の確保がとても効果があったようです。気力が沸いてくるまで、寝まくった方がよさそうです。
起きる時間は体調に左右されると思うので、せめて寝る時間は一定にしましょう。それでかなり改善してきました。
適応障害は改善する病気らしいので、メンタル疾患になったからと言って落ち込まず、積極的に治すようにしていきましょう。

適応障害を経験して

適応障害を経験して、症状はうつ病と何ら変わらなかった印象です。生きているだけで辛くて苦しい毎日でした。
ただ、適応障害はメンタル疾患の中でストレスの根源から遠ざかれば改善するようです。

オイラは症状が軽くなってきてはいるものの、受診前に戻ったわけではないため、なかなか厳しいものがありますが、セルフケアなども継続していき、少しでも軽減していけばいいかなと思います。
今後、うつ病に移行するのか、寛解するのかは判りませんが、何か変化があったらまたご報告いたします。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

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