呪術廻戦 10巻【ネタバレあり読書感想文】 最強の証明
★★★★☆
Amazonでレビューしたものです
1.傀儡の想い
呪霊呪詛師と通じていたメカ丸こと、与。
彼は、甚爾たちと逆の天与呪縛で、不自由な体と引き換えに強力な呪力をもち、呪術で傀儡を動かして学校生活に参加していました。
常に苛まれる肉体の苦痛に不自由。それにより、自由に動くことも、会いたい人に会うこともかなわない。引き換えに与えられた望まない呪術で、全てが人形越しの、偽者の自分。
彼の苦しみは彼にしかわからないでしょう。
ただ、彼は三輪が好きだった。
彼女の隣に、みんなの隣に立ちたかった。自分の体で、自分の足で。
方法は間違っていましたが、彼の想いは本物でした。
パンダが会いに行けていれば、違った選択もあったのでしょうか。
2.渋谷事変開幕
ついに始まった渋谷事変。
よりによってハロウィンの人混みの渋谷を狙った、呪術テロ。
大量の非術師の一般人が帳の中に閉じ込められ、五条悟が呼び出されます。
あからさますぎる狙いに対し、上は、五条一人での対応を指示しました。
やっぱりこれは夏油たちと通じている上によるものなんでしょうかね。腐ってますな本当に。
七海班、冥冥班、禪院班、日下部班に別れて、五条のバックアップを指示され、1年組の3人はそれぞれに振り分けられています。
虎杖は冥冥班。もう負けないという言葉通り、バッタは敵になりませんでした。
そこへやってくる改造人間。真人への怒りが蘇ります。
3.成長した最強
渋谷ヒカリエへ現着した五条悟。
多くの一般人を盾にされるハンデを追いつつ、漏瑚、花御、腸相と戦闘を開始しました。
過去編を見た後で現代に戻ると、この10年で彼もちょっと変わりましたね。
圧倒的な強さに自信満々で相手を煽るのは変わりませんが、決して油断しません。
高専時代は、一般人への配慮に疑問を持って蔑ろにしたり、醜い人間を処分しようとしたりといった言動があったのに、今は一般人を助けることを考えて行動し、助けられない人々に申し訳なく思っています。
一般人を想える五条は、強さだけでなく、人間としても成長したなと感じます。
とはいえ、最終的により多くの人を助けるために、まずは呪霊を祓うことを優先する、そのために多少の犠牲はやむを得ない。現実を見て割り切った判断をし、即座に実行できる、虎杖にはない五条らしさです。
圧倒的パワーの呪力でゴリ押しし、花御を押し潰します。
犠牲になる人々のため、呪霊を祓う決意を新たにする五条先生。カッコいいです。
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