見出し画像

おきなわ石畳めぐり

あなたには好きな石畳はありますか?
もしかしたら今の今まで、
石畳が好きかどうかなんて
考えたこともない人がほとんどかもしれません。

そんな方のために、私イチオシの沖縄石畳をいくつかご紹介いたします。

石畳とは

石を畳のように一面に敷き詰めた道のことです。
ヨーロッパの街並み…と聞いて思い浮かべた時、
歴史ある建築物がそびえ立つその地面は、きっとこの石畳のはずです。

また、沖縄では石を高く積み上げて壁をつくる
グスク(城)を想像する人も多いと思います。
グスクによっても積み方が異なり
こちらも魅力的なのですが、
今回は足元の石畳にスポットを当てます。

中城城跡の石畳

画像1


中城城はあのペリー艦隊も調査に訪れた場所で、
従軍画家のウィリアム・ハイネが残したスケッチが入場チケットに使われています。

この石畳は、歴史を感じて胸が熱くなります。
琉球王国成立以前にも
激しい戦いがあった場所でもあり、
敷かれた石は穴が空いているものや、原型を留めていない石もあります。
この地はどんなものを見てきたのでしょうか。

画像2



金城町の石畳道

画像3

おそらく沖縄の石畳と聞いて想像するのは、こちらではないでしょうか?
2001年の連続テレビ小説「ちゅらさん」で登場した場所でもあります。


首里城から南部へ行く道としてつくられたこの石畳道は
琉球石灰岩が使用されているため、明るく暖かい色が特徴です。
さすが城下町、首里城でのきらびやかな生活が目に浮かぶような、美しい石畳です。

画像4



今帰仁城跡の石畳

画像4

琉球王国成立以前の、北山王の城だった今帰仁城は
現在は「やんばるの森」として知られる地域の周辺に位置しています。

おそらくそれが天然の要塞となり戦が少なく、石畳は比較的良い状態で残っています。
石のひとつひとつに力強さを感じますが、
おおらかな、穏やかな時間の流れも伝わり、その日常も中城城と比べると落ち着いた暮らしだったのではないかと想像できます。


当山の石畳道

画像5



首里城がある那覇市、その隣町の浦添市に位置します。
首里への年貢などの物資がこの道を通って運ばれました。

この石畳は、
戦による一度の衝撃でへこんだという劣化は見られず、
日々多くの人や今が行き来したことにより、全体的に滑らかになっています。


現在は史跡となり、
日常的に使われることがなくなったため
石と石の境目に雑草が見られますがこのコントラストも心地よく、非常に癒される空間となっています。


大謝名メーヌカー

画像6

現在は拝所になっている場所ですが、上水道が完備されるまで生活用水として市民を支えてきた湧泉です。

水が湧き出ているところがメインスポットなのですが、
入り口のカーピラ(泉坂)と呼ばれる石畳がとても好きなのです。

画像7



とても緩やかな階段状になっていて、足を踏み入れてすぐに神秘的な空気を感じます。
石の固さと水の柔らかさを優しい緑が包み、
日常とは一線を画したような石畳の入り口は
心が洗われるようで、つい足を止めてしまいます。



ひとつを知っていると、
新たに出逢ったときに違う一面が見えて
その理由を自分なりに想像すると、
当時の人々の生活が浮かび
その地を今私が踏みしめていると思うと、とても感慨深いです。


ここまで読んでくださってありがとうございます。
石畳の魅力が少しでも伝わったら幸いです。


Una/プロフィール


この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この街がすき

応援したいと思ってくれたらうれしいです! これからも楽しく記事を書いていきます☆