HEMBP / ヘン

ほとんどエッセーです。気軽に読んでいただけたら、うれしいです。日常のエピソードなどを、…

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ほとんどエッセーです。気軽に読んでいただけたら、うれしいです。日常のエピソードなどを、共有しあって、生活にちょっとスパイスを効かせられたら良いなとおもっています。高校生から保育園児までの5人の子育て中。父親。趣味は、トレラン。車中泊旅。スポーツクライミング。

マガジン

  • 子育てエッセー

    子育てのエッセー作品をまとめました。高校生から保育園児まで5人の子どもたちとのエピソードです。

  • 障害のある方を支援する仕事

    障害者福祉という仕事をする中での、エピソード、楽しいこと、やってて良かったと感じたことなどをまとめています。

最近の記事

放置ウンコ。

毎朝、走る。 健康のために。 でもちょっとだけストレスもたまる。 犬の、放置ウンコに。 ほんの数kmの間に 5個から10個くらいの 放置ウンコがある。 毎朝。 ほとんどの方は 持ち帰っている とは思うのだが、 少なくない飼い主が 放置されているのは 事実ということだ。 犬を飼った (犬は家族だ という方もおられるが 題材が放置ウンコなので 飼うと表現する) ことはないが その心理を考えてみた。 早朝、 はたまた、深夜。 誰にも気付かれないから ウンコを放置するのか?

    • 障害者を支援する仕事②〜運転中のやりとり〜

      下請けの仕事でできあがったものを納品するため、車を運転していました。後部座席に自閉症の方が乗っていました。 信号をみて 「青だ」 と利用者さん アクセルを踏み込む。いや赤だ。すぐ急ブレーキ。 「あぶな〜い!」 と利用者さん 『貴様が青だと言ったんたんだろうが』と私の心の声。 帰りの時間に間に合わなそうと思ったのか?ただただ、早く戻りたかったのか? 利用者さん「青ぉ」 私「いや赤ですから」 利用者さん「しゅっぱつ〜」 私「いや、まだ、赤ですから」 私「

      • トミカ合戦

        息子(当時3歳)が川崎病で入院した。 柵で完全に覆われた子ども用のベッド。 外からカギをかけられ、出ることはできない。 点滴の自己抜去を予防するために、両手は指の先まで完全にギプスのようなもので覆われた状態になっている。 当時、コロナ禍ということもあり、面会できるのは1日に2時間だけ。同室には、同じ川崎病の子どもたちが6人いた。 ベッド内で遊ぶための好きなおもちゃは持ち込んでOK。 車に興味がある息子。トミカのおもちゃを集めていた。 お出かけのお供には、必ずお気

        • 中村のババァ

          我が家で学会の座談会(と言ってもただのおしゃべり会)が度々開催されたのは、私が小学生の頃だ。 その席で、私が『中村のババァ』と呼んでいたババァが、私の身体を弄ってきやがるのだ。毎回。 「若い人はいいねぇ」と、ふともものあたりから裏を回って、付け根のあたりに向かって撫で回してくる。 母親から朝、「今日、座談会だから」と言われると、げぇっと思ったのを覚えている。 また触られんのかぁ。授業が進むに連れて、下校するのが憂鬱になるのを感じた。 帰宅すると、「みなさんにあいさつ

        放置ウンコ。

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        • 子育てエッセー
          5本
        • 障害のある方を支援する仕事
          3本

        記事

          自治会。

          自治会の担当が回ってきた。任期は2年間。 11班まであり、2名ずつ参加するため計22名。会長、副会長、書記2名、会計2名の役員を決める。 人付き合いが、『好きではないし苦手』という妻。 一方、人付き合いが、『好きではないが苦手ということではない』という私。 適性判定、 妻、マイナス2ポイント 私、マイナス1ポイント 私が参加することが当たり前であるかのように、いつの間にか妻の中で決まっていた。 やってしまった。言葉選びのミス。『好きではないし、苦手で、お腹が痛

          蚊がブンブン飛んでるな

          父がおもむろに、パチン、パチンと自分の腕を叩いた。 「かゆいな、蚊がぶんぶん飛んでるな」パチン、パチン。「あ〜かゆい」 テーブルに置きっぱなしになっていた私の通知表を見たらしい。 学校の成績が『優・良・可・不可』で評価されていたのだが、私の成績は『可』が多かったのだ。不可ではないが単位が取れるギリギリのライン。 それで、『蚊(可)がいっぱい飛んでるな』と言い出したのだ。なんと嫌味ったらしい。 私の性格がねじ曲がっているとしたら父のせいだ。

          蚊がブンブン飛んでるな

          第10回「珈琲のある風景」エッセイコンテスト 金賞〜好きなことで評価をもらう〜

          珈琲倶楽部船倉さんが主催する『珈琲のある風景エッセイコンテスト2018』に応募した。応募総数1,086作品の中から金賞に選ばれた。たまらなく美味しい珈琲と賞金もいただいた。 タイトルは 『たまらなく可愛い笑顔』 子どもとのエピソードを書きました。 学生の頃にいただいた、わたしの作文にたいする評価。 「とてもていねいで、きれいに、まとめられています。文章の力はあると思います。だけどこれといったものは感じられません。何か一つでも読者の心に響くものがあるといいと思います」

          第10回「珈琲のある風景」エッセイコンテスト 金賞〜好きなことで評価をもらう〜

          障害者を支援する仕事 プロローグ〜チャンスは一回、笑顔で乗りきる実習面接〜

          わたしは仕事を探していました。 障害者を支援する仕事をしたいと思いました。 ありませんでした。応募条件を満たせる求人は。 経験のある方、福祉の勉強をしてきた方、障害者ボランティアをしていた方。 学歴なし、経験なし、ボランティアもしたことない私。 間口の狭い業界だったのです。経験ないとダメって言われたら、経験できないじゃないか。と思いました。 妻のお腹には子どもがいる。ボランティア(無収入)からやってる場合じゃないし。 と思っていたら、1件だけ、未経験者OKの求人

          障害者を支援する仕事 プロローグ〜チャンスは一回、笑顔で乗りきる実習面接〜

          障害者を支援する仕事①〜はじめに〜

          二つの世界大戦の谷間の大恐慌。多くの人が仕事を失い、自分をも見失っていた。 そんな時代を経て、『組織において仲間と同じ目的に向かって仕事をし自己実現をはたすための方法論』として、ドラッカーのマネジメントが生み出されたと私は解釈している。 社会・会社・家族など、何かしらの組織なくして貢献などない。 仕事なくして自己実現などありえないと。 そして、 特別支援学校(養護学校)を卒業後。就職も進学も困難な重い障害のある方が、自分を表現する場を失っていた。 重い障害を抱えて

          障害者を支援する仕事①〜はじめに〜

          とにかくやってみる 〜快適な一人暮らしの経験より〜

          学生の頃、一人暮らしをしていました。当時、一人暮らしをするにあたって、特別なこだわりがあったわけではありません。 今の生活と比べながら当時を振り返って考えてみると、けっこう快適な生活をしていたんじゃないかなぁと思います(当時は「もっと良い生活がしたいんだオレは」と言っていましたが…)。 今よりも若い頃、生活のスキルや知識、経験もなく、『生活には◯◯が必要』ということにとらわれなかったことが逆に良かったのではないかと思います。 洗濯機はありませんでした。代わりに百均で買っ

          とにかくやってみる 〜快適な一人暮らしの経験より〜

          ぜったいに、笑ってはいけない

          妻の父方のおじいちゃんが亡くなった。 妻の父は、すでに亡くなっている。妻の母は、再婚している。 私にとっては微妙な距離感にある方、が亡くなったのだ。 子どもたちを含め、家族みんな葬儀に呼んでいただいた。 ご遺体は自宅にいらっしゃり、親戚一同が手を合わせている。 そんな折、 息子(小1)が下を向き、苦しそうにヒューヒュー言っている。 「大丈夫?」と私。 息子は下を向いたまま、うなずく。 なおも悶え苦しんでいる。 このまま倒れ込んでしまいそうだ。 心配になる

          ぜったいに、笑ってはいけない

          『仕事が人を鍛える』っていうけど…。

          住宅街に神経ガスがまかれた。ある団体による痛ましい事件。 警察から犯人として疑われたのは、まったくの無関係の方。 報道もその人が犯人に間違いないとする声一色だった。 当時小学生だった私の周りの大人たちは 「絶対こいつが犯人だよ」 「早く認めりゃいいのに」 と口々に言っていた。 父だけは 「この人、犯人じゃないよ。悪いことする顔してないよ。よくみてごらん」 と私にいった。 「そんなわけない。こんなに証拠もあるんだし、犯人に決まってるよ」 「犯人の顔してるじ

          『仕事が人を鍛える』っていうけど…。

          5分後かもしれない

          娘(中学生)と同学年の子が亡くなった。自宅で自ら命を絶った。娘は一度だけ同じクラスになったことがある。 お知らせの手紙を読みながら妻は泣いている。仲が良かったわけではない。よく知っているわけでもない。それでも心が締め付けられる。 原因はわからない。 イジメ? 受験? どちらかといえばイジられるタイプの子だったらしい。からかわれて尊厳を傷つけられ続けた? 何かできることはなかったのか? 考えても、失われた命がもどることはない。 ふと、コロナ禍に入ったばかりの頃を思い出

          5分後かもしれない

          音痴。

          私は音痴。ホンモノの。 結婚して妻に指摘された。 「音ハズしてるよ」と。 今まで誰も指摘してくれなかったが、かなりやばいレベルらしい。カラオケでは上手に歌えていると思っていた。 気分良く歌っている自分を思い出す。恥ずかしい。 ある日、本屋で、歌がうまくなる的な書籍を探した。 パラパラ目次を眺めていると、 『音をハズしてることを自覚しているあなたは音痴ではありません』 と書いてある。歌う技術がないだけで練習すればかならず上手くなるとのこと。歌う技術がないことに関

          朝のバタバタ準備 トドメの一言!

          機嫌良く朝ご飯を食べている。準備も完璧な小学低学年男子。と着替えもすませた保育園年中男児。穏やかな朝を迎えられた。と思っていたら…。 「どいて、ジャマ、テレビうるさい」と現れる高学年のクソ姉。 やや不穏になる低学年男子。いつも遊んでくれる大好きな姉だけに、こういう一言が突き刺さるみたいだ。 「おもちゃ片付けてよ。なんで自分で支度しないでやってもらってんの」と今度は高校生になるクソ姉。たたみかけやがる。虫の居所が悪かったらしい。 かなり不穏になる年中男児。いつもは膝に座

          朝のバタバタ準備 トドメの一言!

          保育園の送迎

          子どもたちを起こす。ぐずり出したら、テレビを付ける。お菓子をあげる。自分では起き上がらないため、抱っこして布団から出すと「寒い」と文句をいうため、テレビの前に寝袋を用意して、そこにいったん移動する。そこに朝食を運ぶ。 数年前の自分は…。「お菓子なんてくせになる」「自分でできることは自分でやらせないと」「寝ながらご飯なんか」などなど。偉そうなことを妻に言っていたのだが。 妻がパートから社員に転職し、出勤時間がちょっとだけ遅い自分が朝、子どもたちを送っていくことになった。とにかく

          保育園の送迎