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ロックダウン!?チェコは今どんな感じ?

こんにちは、ヒトミです!


私はチェコの大学で医学を学んでいます。
チェコに住んで数年が経ちました。。

いきなりお題の答えを述べますと、、、

今はもう、感染状況は落ち着いていて、普段通りの生活が戻りつつあります!!


気になる人は多いと思いますが、チェコ共和国🇨🇿ではコロナに対してどんな風に対応して行ったのか?
書いていきたいなと思います!

※あくまで私の住む地域だけの話も含みます。

ロックダウンを広域に行った結果

最初は、流行り始めた地域からロックダウンをしていましたが、やがては国内ほぼ全域がロックダウンになっていました。


2020年3月ごろのロックダウンはとても厳しく、

・基本、寮内の移動は禁止(友達に会えない)
・外で警察が見回り、不要不急に外出している人に職務質問・罰金の徴収(2万円くらい)
etc.

スーパーは、時間によって年齢制限がありました。時間はコロコロ変わっていました。

例:
朝の10時までは高齢者と障がい者・持病のある人(同伴者は認める)、そこから先は健康な人

最初の頃はラジオで
「スーパーから食べ物がなくなるから急いで!」というデマが流れていたようで、信じていた人たちが食料品を買い漁った結果。。。


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日本でも当時「トイレットペーパーがなくなる」と言ったデマがまたあったようなので、まあ、おんなじ感じですね



レストランはというと…
一斉にデリバリーに出店していました。

街にあったレストランが軒並み出店していました。


スーパーに行くのも時間を見て行かないといけなかったので、不要不急でも外出が億劫になった私たちにとってはナイスタイミング!でした。笑


国内では相次ぐ・度重なるロックダウンに反対の声を上げる地域がちらほら、、


失業者数もかなり増えたそうです。


今現在(9月の時点)では、ロックダウンは解除されていて、レストランの時間制限も無く今までと同じような生活が送ることができています。

お酒の販売は??

ビール消費量世界一のチェコでは、ビールはデリバリーで売られていました。


デリバリーのアプリで探せば、レストランがビールのみデリバリーをしているところが散見されました。

※一つのレストランが、ビールのみの販売と、食事の販売とでアカウントを分けてデリバリー営業していました。


ビール以外のお酒類(ウォッカ、ウイスキー、チューハイなど)も、デリバリーしているお店がありました。


いやー、さすが、ビール大国!!

マスクは??

チェコもヨーロッパのうちの1つの国なので、衛生観念は日本ほどは高くなく、トイレで手を洗う人は普段から少ない状況&マスクをつけたことがない人がほとんど、
という環境です。

最初のうちはマスク反対デモや、マスクから鼻を出してる人・顎マスクが出没していました。


チェコでは2021年2月から、政府から「マスクはFFP2のN95などのマスクのみ使用を認める。」と宣言がありました。

当時はすごく驚きました。
コロナ前まで日本でも使っていたのは不織布のマスクでしたが、
それがウレタンマスクもですけれど、あまり今回のウイルスには効果がない、というのです。(確かリンク内の記事にも書いてあった気がします)

N95マスクは、ここでは10枚入りの箱が一箱120Kc、日本円で約600円ほどで手に入ります。(もっと安いのもあるかもしれません)

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今現在(9月)でも、マスクはショッピングセンターや学校などの室内施設で着けるのが良いとされています。(必須ではなくなりました。)




アジアンヘイト

コロナ発生時から2回くらい遭遇しました。

まぁでも殴る蹴るなどといった暴力行為は私の周りでは見聞きしませんでした!


どんな感じか?というと…

普通に道を歩いていたら、小中学生からすれ違いざまにコロナウイルス!!って言われたり、唾を吐かれたり、おじいさんがわざと咳を飛ばしてくる

…と言った感じでしょうか



ニューヨークで起こっていたヘイトクライムよりかわいいものですね( ^ω^ )



コロナじゃないノーマルな状態でもアジアヘイトに遭遇するので、何かされてももうあんまり反応してないです。笑

大学ではどんな風な対応があったのか?

私の大学では当時(2020年3月)、

授業中に突然先生が、
「隣町の大学が閉まったから、明日からもしかしたらここも閉鎖になるかも」
って言って、授業が途中で終わりました。


その2、3時間くらい後、
大学のFacebookで「明日から学校がやすみになります。いつまでかはまだ話し合いしているので、もう少し待っててください。」
と連絡がありました。


私の大学は臨機応変過ぎて、物事が数時間単位で決まります。笑

その日からのはずだった授業も、

その日で最初で最後の授業になってしまいました。



最初の1、2ヶ月くらいはやはりオンライン授業への移り変わりがうまくいかず、ずっと授業がない期間がありました。

しかし、教科によってはすぐに切り替わることができたところもありました。



私の大学では主に、

Zoom
Microsoft Team

を使ってオンライン授業とオンライン講義をしていました。




私の大学では2020年5月ごろから

講義・実習・実技の全ての授業がオンラインでスタートしました。




その後は教科ごとに部分的に対面になったり、オンラインに戻ったりしてました。。


オンライン授業が完全に終わったのは、2021年5月でした。



私の学校は9月始まりなので、

今は久しぶりの対面授業を楽しんでいます。

具合の悪い生徒は成績に関係なく休むことができます。


先生にすぐ質問できるし、
以前のように自習室が24時間自由に使えるようになったし、
食堂で通信障害もなく友達とおしゃべりできるし、、対面はいいですね。

病院の様子

もっとも逼迫していたのは、2020年の冬ごろで、

全国の70%の専用病床が埋まっていた時もありました。


長らくOKされていた出産の立ち会いがとうとう禁止され、妊婦さんは一人で出産していました。


大学の内科の授業の担当医師から話を聞いて、大学病院の連携が素晴らしいと思ったので、ここに書いておきます!

ECMOによる治療が始まったとき、各診療科のドクターでECMOに関するセミナーを開いて、科は違っても大人数で治療に当たれるようになっていたこと。
治療する医師をシフト制にして、朝からの人は夕方には帰るように、夜の人は朝に帰れるようにできていたこと。
広い敷地の中に診療科別に独立した建物が作られていることを生かし、感染者病棟を他の患者から完全に近い状態で隔離できていたこと。(100%感染しないのはほぼ不可能らしく、感染した医師はいました)
日本の保健所がしていた業務(コールセンター)に4〜6年生の医学生(チェコ語を喋れる外国人も可)を任せていたこと。

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大学教員も病院業務に当たれるようにしたこと。
先生が「来週の授業は、僕が感染病棟に行かなくちゃいけなくなったから、キャンセルね」
みたいなことは何回もありました。
(ちょっとかっこよかった。。)


チェコも加入しているEUでは、

オーストリアがECMOを他のEUの国に貸していたり、イタリアの患者を飛行機で空輸してドイツの病院で治療したり、と

各国協力して感染症と戦っていた印象が強かったです。


私の地元では、

市民が余ったマスクを配っていたり、レストランが差し入れを持って行ったりしていました。

とにかく、助け合い!っていう感じでしたね。。


接種の状態

全国の様子は存じ上げませんが…

私の医学部の関係者は95%接種済みである、とこの間学部のメールで連絡がありました。

大学の連絡フォームに外国人コースの全員のデータ(誰がいつ何を射ったか)がありましたが、個人情報のため、どうだったのかは言えません。。


でもほとんどの人は2回目まで終えてから、新学期に臨んでいました。



大学関係者の95%の人が接種済みであることで、今まで必要とされていた陰性証明書の提示・校内マスク必須が免除される運びとなりました。


ただし、病院に立ち入って患者さんと接する授業の場合は、陰性証明か、接種証明が必要で、N95マスクが必須です。


大学では2021年5月ごろには外国人コースの人も医学部として大学病院で優先的に接種できるように、仕組みが整っていました。



ところが当時「どの会社のかは射ってもらうまでわからない」状態だったんです。。

しかも外国人現地人関係なくです。。


どういうことか、というと、

私の医学部の大学病院が接種をしているものは、

ファイザー
スプートニク
アストラゼネカ

の3種だったので、この中からランダムで射たれる。。ということだったのです!



別に気にしない!という人もいましたが、私はチキって日本に帰って接種しました…
(もちろんその為だけに帰ったわけではなくて、学年末のファイナルが全部終わって進級が決まってから射ちました…)


あとで話を聞いたら、ほとんどの人がファイザーだったようです。


”ワクチンパスポート”の実態

これに関しては、フランスで大きなデモがありましたよね。。

チェコも、国民の反対を恐れてか、表立って宣言はしませんでした。

今は隣町に行く程度ならワクチン証明はいらないし、ショッピングセンターにもレストランにも自由に出入りできます!


が!圧力はひしひしと感じました。



どういうことかというと、

イギリスやイスラエルなど一部の国で接種が始まり、大学ではまだワクチン接種が始まってなかったときに、

4月あたりですかね、対面授業に参加する際は必ず、7日前までの抗原検査陰性証明を提示することを義務付けられていたのですが、

その後、3日前以内の証明に変更されました。


私が受けていた抗原検査は事前予約制で、

チェコ共和国国内の健康保険会社に入っていればタダで受けられて、検査結果は15分後にSMSとメールに送られてくる形でした。

ちなみに、チェコでは検査や接種の証明書類は全て、紙でも電子フォームでもOKです。(空港は紙のみOKのこともあります)


私はスロバキアの健康保険会社に入っていたので、全て自費だったのです!とほほ…


接種していなくても生活はできるのですが、学生の身だととても苦労しました。

授業の3日以内の証明書なので、週に2回とか授業があると、毎週毎週抗原検査を受けなきゃいけないんです。。。やばいですよね



6月になってもずっとこの状態でした。


先述の通り今は接種済みなのでいいですが、当時は圧がすごかったですね。


今の街の様子は??(9月時点)

まずは、今現在の全国の感染状況をみてみましょう。。

チェコ共和国の総人口は大体1000万人です。(大体東京都と同じ)

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PCRの累計回数:10,801,115回
抗原検査の累計回数:27,417,619回
ワクチン接種回数:11,813,280回

現在の入院者数:219人

陽性者数累計:1,692,412人 (65歳以上:265,222人)

回復者数累計:1,654,422人

死者累計:30,475人

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感染者数推移

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地域別の感染者数マップ(各地域をタップすると、100,000人あたりの陽性者数がわかります)

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PCR と抗原検査の回数の推移

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症状のある人に向けた検査、濃厚接触者に向けた検査、リスク群や無症状の人に向けた検査の回数の推移

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陽性率と、7日間の平均値の推移

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入院患者数とECMO重症患者数の推移

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回復者数(累計)

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死者数(累計)

データはここで閲覧できます。

https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19



ピーク時には1日15000人を超える勢いでしたが、今は数百人に収まり、死者は全国で1日2〜3人にとどまっています。


病院の様子も、通常業務に加えて医学生の授業に対応できるくらい、余裕が出てきました。

ビアガーデン🍻や野外フェスなどの屋外イベントは全て解禁になり、
レストランもほぼ制限なしで夜も営業しています。


デリバリーもいまだに盛況です。笑


「もうコロナは終わった!」っていう雰囲気を感じています。


陽性者はゼロではないので気は抜けませんが…




確かに最近は生徒の間でもあまりコロナの話をしなくなったなあ〜


このまま落ち着いていてくれるのを願っています!


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