見出し画像

非効率な努力ってあるんじゃない?

何事も効率的なやり方と非効率なやり方があります。どうせやるなら非効率なやり方は避けたいものです。

一応タイトルには努力という言葉を便宜的に使っています。私は努力という言葉が嫌いで、うさん臭くて中身のない薄っぺらい言葉だと考えているのですが、この記事では解りやすくするために使います。


勉強方法

ヘタな勉強のやり方では徒労

おそらく学校の勉強や資格の勉強ほどやり方で成果が違うものはないでしょう。

私が学生時代は、今思うと勉強のやり方がとんでもなく解ってなくて、徒労を繰り返していました。

まず教科書の解説を読まずに問題に取り組んでいました。これでは授業で聞いた範囲で記憶に残っているところしか解けません。

そして問題を解き終わって、答え合わせをしたら終わりにしていました。今回は何点取れたなんて言ってましたが。できなかった問題の解説は全く読みませんでした。

つまりそもそもの基礎知識も学ばなければ、できなかった問題の振り返りもしなかったのです。これではいくらやっても知識が増えないので、毎回点数が変わりません(たまたま合ってた/間違ってたの分しか変わりません)。

こんなやり方で寝る間も惜しんで勉強し、沢山勉強しているのにできない!自分は頭が悪いんだ!と嘆いていました。

頭が悪いの意味が、能力というより勉強のやり方なんですよね。

上手い勉強のやり方は大事

昔いた会社に東大の大学院卒(理系)の人がいたのですが、勉強のやり方が解れば学校の勉強はできるようになると言っていました。そういえば学生時代の優等生たちもそんなこと言ってたなぁ。

勉強の出来は一般的には先天的な頭の良し悪し(いわゆる地頭と呼ばれるもの)と思われていますが、意外と勉強のやり方次第で上達します。

最近はドラゴン桜という東大合格を目指すマンガがあります。

偏差値が底辺の方の高校から、上手い勉強のやり方をすることで東大を目指すと言うマンガのようです。私は東洋経済で何度か読んだだけですので、詳細は知りませんが。

現実には勉強のやり方を上手くして沢山勉強することで、東大や医学部に入れるとは限らないでしょう。現実はそんなに甘くないと思います。

しかし上手い人のやり方を真似ることで、今より上手くできるようになることはありうると思います。

やはり上手い人は勉強でも仕事でもノウハウを持っています。もちろんその人が形式知化して人に教えられるかは別問題ですが、見て盗むという方法もあります。

上手くて効率の良い勉強方法は、自分の時間や労力を無駄にしないため、徒労にならないようにするために大事です。

スポーツの練習方法

量重視で上達しなかった例

私は学生時代に自転車をやっていました。

興味深いことに上達するのに必要なのは、練習量や練習時間ではなかったです。

学連をやっている先輩が何人かいました。その先輩たちは元々別のスポーツをやっていました。ちなみにそのうちの何人かは成績優秀者で大学院まで行っています。つまり先ほどの話で言うと上手い良い勉強方法を知っている人たちです。

学連の決勝では100kmほどを走るそうです。そのため先輩方は100km走ることを重要視し、長距離をゆっくり走る練習を繰り返していました。しかし大して上達せず、挫折して辞めていきました。

一見ちゃんとした目標を立てており、正しい練習をしているように見えます。しかし現実は違ったのです。

私はというと、最初の数年はホビーレースに出つつサイクリングを楽しんでいました。日常的に自転車は乗っているけど、タイムは伸びませんでした。走行距離は年間5,000kmはあったと思います(メーターの数値がそれくらいだった)。

ハイレベルな集団に入ったらみるみる上達した

ある時、私は自転車を買い換えました。と言ってもフレームだけレース用の中古品に買い換えて、パーツを移しました。これを機に行きつけのショップの練習会に出てみることにしました。

それから1年くらいした頃、驚くほどタイムが上がってきました。この練習会は実業団レーサーやホビーレースの表彰台くらいがゴロゴロと集まっていましたので、ついていくだけでも大変でした。何度も千切れて、千切れた後に追いつけずに一人で帰ったこともあります。

こんな練習を毎週日曜日の8時~12時にやっていました。走行距離は100kmでした。

要するに練習量ではなく練習の質の話です。学連をやっていた先輩方は量重視で伸びずに挫折、私も当初は量はこなしていたけど上達せず。しかし私は質を重視してからみるみる上達しました。

量から質への転換が必要

量から質へという言葉を聞いたことがある方は少なくないと思います。

何事も初心者のうちは右も左も解りません。それゆえ量をこなしてコツをつかむ必要があります。

しかしある程度上達すると、量だけこなしていても上達しなくなります。そこからは質が重要になるのです。

学校の勉強で言うと、高校までの勉強は量の世界です。大学に行くと、量では通じなくなります。理論の理解が重要になってくるので、質の世界です。

スポーツでも、初心者のうちはやっていれば体が慣れて上達していきます。しかし中級者になれば質が重要になります。筋肉の動かし方を意識したり、筋力が不足している箇所を筋トレやウェイトトレーニングで補ったりすることになります。

またより強い選手と一緒に練習したり、より強いチームに入ったりすることで、自分の筋力と集中力をギリギリのラインで発揮することを繰り返して高めていくことになります。

先ほどの私の例でいうと、実業団レーサーやホビーレースの表彰台クラスと一緒に練習することですね。全力で走らないとついていけないけど、全力で走ってもついていけない。常に全力を出し続けるので筋力がドンドン上がるし、筋肉の使い方すなわちフォームも上手くなっていくのです。

さらにはもっと速く走るためのコツや、機材に関する話なども聞けます。レベルが高い集団には、ノウハウや情報も沢山あるのです。

不毛な長時間労働

仕事の世界には不毛な長時間労働があります。

そもそも仕事の世界にはおかしなマネジメントが大量に蔓延っています。だから不毛な仕事(ブルシットジョブという表現もある)もありますし、問題が起きて不毛な長時間労働を強いられることも多いです。

非効率なやり方を盲目的に信じて長時間労働したり、残業すれば何でも解決すると言って残業しまくったりと、仕事の世界には非効率でおかしなことが沢山あります。

仕事の世界において、長時間労働ほど狼男を打つ銀の弾丸と思われているものはないでしょう。

古い技術、昔からの習慣というだけで続けている業務プロセスなんて新しいものに置き換えて、定時で帰って勉強した方が、よっぽかスキルアップできると私は思います。

不毛なことに時間と労力を大量に割くぐらいなら、もっと有意義なことに使いたいものです。

終わりに

上手いやり方、効率的なやり方を見つけるのは難しいものです。

とはいえ時間と労力を費やす以上、徒労にならないように上手くやりたいものですね。我武者羅という言葉がありますが、ただ我武者羅では徒労になってしまいます。

幸いにも今は勉強法のような本も出ています。上手くスキルや望む仕事を獲得する方法という意味では、キャリアに関する本も沢山出ています。常に上手いやり方を追求したいものです。

徒労だけはやらないように気を付けましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?