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環境も農家も救う「ソーラーシェアリング

既存の発想を少し変えるだけで、新たな事業が生まれることがある

いま、太陽光パネルを高めに設置することで少し日陰を作り、発電や農業に利用するソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)が、温暖化対策や農家の収益増、都市問題の解決につながる可能性があると注目されている

ソーラーシェアリング自体は非常にローテクな方法だ。

一般的には太陽光パネルを従来の太陽光ファームのように地面から45~90センチほどの高さに設置するのだが、それよりずっと高く設置し、その下で動物を放牧し、作物にも日光が当たるようにする

この方法は、エネルギー生成と作物生産の両方に良い影響をもたらす。直射日光が軽減されることで作物は日中涼しく保たれ、保水力も上がるために水やりが少なくて済む。

太陽光パネルの下に植物があると、地面からの熱反射が減り、パネルが冷やされて発電効率も上がる。

作物の世話をする農作業者にとっても、放牧されている動物たちと同様、気温が下がれば作業がしやすくなる。

この方法を広範囲に採用すれば、作物の収穫量にあまり影響を与えることなく、米国内の二酸化炭素排出量を年間33万トン削減し、農村部の雇用を10万人以上増やせる。

2019年に学術雑誌「サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)」に掲載されたある研究は、耕作地の1%足らずをソーラーシェアリングのシステムに変えることで、世界のエネルギー需要を太陽光パネルで充足させられると予測している。

農業とエネルギー生成を組み合わせることには複数のメリットがあると、カナダのオンタリオ州ロンドンのウエスタン大学で太陽光エネルギーを研究するジョシュア・ピアース教授は言う。

「太陽光エネルギーと土地利用効率の向上は金銭的価値となり、農家にとっては所有する土地からの収益が増加します。地域社会にとっても、新鮮な食料や再生可能エネルギーへのアクセスを守ることによる利益があります」。

日本、中国、韓国、フランス、米国などで国の助成金プログラムが増え、ソーラーシェアリング・プロジェクトによる発電容量は2012年の約5メガワットから昨年は14ギガワット以上にまで増加したという。

「太陽光を二重活用するというこの方法を大規模化するには、さらなる研究が必要だが、原理的に実行可能であることはすでに分かっています」。

再生エネルギー開発会社であるエネル・ノースアメリカ(Enel North America)の循環型経済担当責任者のピーター・ペローは言う。

日本でもこのような太陽光パネルの使い方が今後出てくるのかもしれない

出典元(写真も)は下記URL参照


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