トリノの郷土料理 ～アニォロッティ ダル プリン～
トリノの郷土料理として親しまれているパスタの一つに、パスタ生地に詰め物をしたイタリア風餃子であるラビオリの仲間で、アニォロッティ ダル プリン agnolotti dal plin があります。
アニョロッティはもともとラビオリのピエモンテ地方の方言なのですが、作る際に生地の端をつまんで作るのがこのアニォロッティ ダル プリン。形が少し立体的な水に浮かぶ船のような形になります。
プリン plinはピエモンテの方言で「つまむ」という意味で、つまんで作ることが由来でこの名前になりましたが、立体的になることで独特の食感になるのがこのパスタの魅力です。
さてこのアニォロッティ ダル プリン、様々なスタイルで楽しまれており、コンソメスープの浮身として使われたり、溶かしバターとセージのソースやトマトソースの他、フォンドゥータと呼ばれる香り高いチーズを溶かしたソースなど、色々です。中に詰める具材も様々で、定番の仔牛のひき肉の他に鶏や豚、魚のすり身や野菜などなんでも来い！
このように自由なスタイルになったのには理由があるようで、イタリアでは日曜日はお爺ちゃんの家に集まり家族全員で食事をする習慣があります。そしてそこではマンマではなくノンナ nonna（お婆ちゃん）が家族のために色々ご馳走を作るのです。そんな楽しい団欒の翌日の月曜日は、その残り物の日！そこは万国共通で、残り物を美味しく食べるためのノンナの知恵として、余ったご馳走を詰め物のパスタにして2度美味しく食べましょう！という歴史があるそうです。そのためピエモンテでは、「アニョロッティは月曜日のパスタ」と呼ばれていたそうですよ！なんともイタリアらしいですね！
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