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恩師への感謝の思いが溢れ出てしまった。
2006年3月10日、15歳の春に卒業式を迎えた。 日本の公立校では最大規模の生徒数を誇る川崎市立西中原中学校。 生徒一人一人が恩師の先生に名前を呼ばれ、返事をする一幕でそれは起こった。 クラス全員で「ありがとうございました」という言葉を壇上で伝えよう。 誰が提案するでもなく、それはゲリラ的にごく自然と行われた。 一人一人が礼を述べる中で、出席番号13番、私の順番が回ってきた。 「川崎先生!2年間(担任の期間)、ありがとうございました!大好きです!!」 厳しくもずば抜けたユーモアがあり、人情味に溢れた先生へ。 決して泣くつもりはなかったのだが、自然と涙が溢れ出した。 惜しみのない拍手に包まれ、走馬灯のように学び舎での思い出が通り過ぎていった。 学級委員で応援団長、ピアノ伴奏者で野球部に全身全霊で取り組んだ。 中学校という環境が、全力で私を育ててくれたことを実感した瞬間であった。 「耐える心・探る力」素晴らしい校訓である。 公立校にも関わらず、徹底的なスポーツ教育が施された中学3年間は、やはりその後の人生哲学にも多大な影響を与えている。 「ありがとうございました」