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一魚一会 さかなクンはこうして生まれた。

【小学生から大人まで「わくわく」を全身で感じて欲しい1冊「さかなクンの一魚一会 ~まいにち夢中な人生!~講談社】

この本はお世話になっている方の娘さんに貸しているため、3回ほど通読したのはもう1年以上も前になる。そのため記憶を頼りに。

やはり人生に「ワクワク感」は大切である。
「さかなクン」は小さい頃から全力で「好きなこと」を探求し続けながらも、その都度数多の壁にぶつかりそして乗り越えてきた事実に心を動かされる。

「お魚屋さん、お寿司屋さん、熱帯魚屋さん、水族館・・・。ぜんぶお魚に関わるお仕事なのに、どの職業も、自分が描く理想には当てはまらないのでした」。

テレビチャンピオンで前人未到の5連覇を果たしながらも、悩みながら進み続けた過程が丁寧に描かれる。


好きなことに一直線で、どんなに学校の成績が悪くても、さかなクンのやりたいようにサポートしてきたお母さんの姿勢がこれまた素晴らしい。

時に好きなことに夢中になり過ぎる息子の姿に「このままでいいんです」というスタンスで見守ることは、想像以上に困難かつ偉大なことではないだろうか。

中学生に進級し「水槽学」と勘違いして「吹奏楽」部に入部してしまうさかなクン(そしてトロンボーン奏者になる)が、母親と楽器店に向かうエピソードが大好きだ。本人は試し吹きができるだけで満足するつもりだった高価な楽器(たしか39万円か46万円だったか)を、あっさりと買ってしまう豪快さ。息子の本気を見抜いた後の行動力が素晴らしい。

「一度しかない人生なんだもの。自分の決めたことがいちばんよ。お母さんは応援してるから」。私が関わるすべての子ども達(または友人達)には、この姿勢を貫いていつも鼓舞している。

総ルビ(すべての漢字にふりがな)が全編に渡ってされているのもこれまた素晴らしい。

小学3年生くらいからならば気軽に読める内容であるため、是非とも皆さんの周りの小学生たちに薦めまくっていただければ幸いである。


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