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価格交渉の失敗に学ぶ その2


最後にnoteを書いてから7ヶ月近くも経過してしまいました。小売革命案件は卒業し、新たな案件に入ることにしました。


前回の記事を書いてから年末にかけてまた稼働が増えすぎて、そしてまた価格交渉・稼働率の調整が出来ず・・・

もー!このクライアントのお財布状況、間にエージェントが2社入っている為にマージンが多く取られている点、直で契約しているエージェントの理解のなさ、もうダメだわーと思い、手を切る事に。

契約していたエージェントとはもう取引しないな。。。

この案件自体の振り返りはまた別の記事で書くとして、今回は、前回の反省を生かして、どんな条件で交渉したかについて、共有します。


前回の反省点は下記3つです。

1. 初めて仕事をするクライアントでも単価は高めに設定 (自信のなさは一旦忘れて、ひと月200時間くらい働く前提とする)
2. 成果報酬という言葉を信じるな (日本のコンサルワークに成果報酬なし)
3. 単価変更が出来るように契約書に明記 (口頭での確認は意味なし)


上記反省を受けて、今回の対応はこちらです。

1. 時間給・稼働の目安時間を設定し、実稼働分に対して請求する契約
2. 間に入るエージェントは1社のみ
3. リモートワークが自由に出来る仕事内容・お客さんのカルチャー

  

私の場合、フリーになった理由は、組織・時間・場所に縛られたくないという点が大きいです。

日本は祝日が多いですね。私には土日祝日は関係ないし、みんなが働いているときに休んで、みんな休んでいる時に働くのが好きです。

好きな時に好きなだけ働きたい。

仕事した分だけのお金をいただいて、余った時間を好きに使うのか、もっと仕事+お金もいただくのかは、相談させてほしい。


私が時間チャージが良いと思う理由は主に、公平性に尽きると思っています。


このようなサービス業って、契約時にはボリューム・スケジュール感が分からないことが多いです。大量に発注して納期必須の場合、土日祝日に仕事することだってあります。

例えば、1ヶ月の単価を分かりやすく100万円と仮定した場合、

8時間/日 x 20営業日/月 = 160時間/月

つまり時給に換算すると、6,250円です。


では、当初お願いされたタスクよりも増えて、30時間余分に仕事をすると・・・

100万円 / 190時間 = 5,263円/時となります。


働いた時間をかけて納品を増やしたのに、もしくは難易度が高くて想定よりも時間がかかったのに、時給が約1,000円下がってしまいました。

しかし、最初から6,250/時と決めて時間精算すると、

6,250円/時 x 190時間 = 118万7,500円/月となるわけです。


まるっと人月単価で契約すると、このケースでは20万円近くも損です。

このケースだけでなく、日本人は特に、高い品質と要求を求める上、時間の感覚がおかしいので、実態はほとんどこのような状況なんじゃないかと推測できます。


また、稼働率50%と設定する場合、私の経験から、ほとんどの企業でひと月の営業日に出社する日数で稼働率を計算していました。

例えば、、、

20営業日/月 x 10日稼働 = 50%

これを時間換算すると、80時間


ところが、毎日残業して10時間だとどうでしょう?

10日x10時間で100時間ということは・・・稼働率60%を超えています。


日数から稼働率を計算しているため・・・そう!

20時間分(8時間換算だと2.5日相当)余分に働いています。


1日は何時間かということは、関係ないんですねー、へー。。。

稼働率での契約って何なんですかね。


時間きっちり終わるシフト制のような仕事であれば有効だと思うのですが、自由度の高い仕事やノルマのある仕事には、稼働率というのはあまり意味をなさないと思います。


そもそも稼働率を100%以上で契約するということはないので、そうなると単価をあげるということになります。しかし、まだかかるかどうかも分からない時間のために今から単価を引き上げるのは、ナンセンスだと思います。

それであれば、最初から時間給にした方が透明性があり、公平だと思います。


成果報酬型の仕事では、時間のかかり具合やクオリティーは実力の差で片付けることが出来ますが、ある程度誰がやっても同じようなクオリティーで時間をかければ片付く仕事であれば、時間給が望ましいです。


もちろん、『ダラダラ仕事をしない』ということは大前提です!

それで、「遅い、時間かかりすぎ!」と言われるようであれば・・・契約解除していただいて結構ですけどね。


この考えを日本でも広めたいー!

自分の時間は、安売りしない。



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