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葉月のテクスト:神社をめぐる夏。

 日本の夏もだんだんと終りに近づいているような、そんな空気の涼しさが季節の移り変わりのはやさを実感させる。さてこの夏は酷暑に苦悶したり、異常気象に困惑されたことと思うが、折角の夏ということなのだから、なにかテーマを後付けするならば、都市のなかの神社仏閣を再確認する夏、とでも云うべきだろうか、まさに神社のよさをいまだからこそ確かめていきたいところである。

 神社こそまず日本文化の源流といってよいだろう。四季折々の風情と自然の美、そこにはやはり神社がセットで存在している。また都市のなかに見出す日本的なるものの再発見、そして夏の盛りの文化探訪のおもしろさ。これから晩夏〜初秋にかけて心地よい貴重な時節を迎えようといういま、神社をゆくというのも楽しいだろう。

 ちなみにわたしはこの夏で、東京都内の神社にいくつか赴き、なかでも良かったのは、みたままつりの招魂社靖國、大遊戯場歌舞伎町は花園神社、武蔵野辺世田谷の松陰神社、都心中枢は山王日枝神社(ただしこちらは夜半のため参拝せず)云々などと、それぞれ特徴的な社に足を運んだ。神社とひとくくりに言えどもその魅力はさまざまで、だからこそ是非とも現地を訪れてみればそのよさがわかると思う。

 ときに美しく、そしてまた畏れ多い、そんな惟神の道を五感で体感するのもまた神社の愉しみのひとつだろう。

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