台湾新発見 第3回:こんなに違う!台湾の冠婚葬祭
小飛
こんにちは!小飛です。
今回は、台湾人の私と日本人の夫が驚いた、「台湾と日本の結婚式とお葬式の違い」についてのお話です。
国が違えば冠婚葬祭にも多くの違いがありますよ!
▶結婚式
まずは結婚式での違いについて紹介します。
・出席者の服装
・式を挙げる場所
・出席する人
・ご祝儀
出席者の服装 -厳しい日本とラフ過ぎる台湾-
新郎新婦の服装は台湾も日本もそれほど違いはありません。スーツやウエディングドレス、伝統衣装を着用します。
ですが、その他の出席者の服装については、はっきりとした違いがあります。
日本の場合、男性はスーツ、女性はきれいなワンピースを着用しますが、台湾の場合は自由な服装でOKです。男性はTシャツにジーンズといったカジュアルな格好、女性は普段着ている一般的なワンピースで構いません。
私達は台湾で結婚式を行ないましたが、夫は参加者の服装を見てとても驚いていました。逆に、私は日本で結婚式に出席した時に服装の面倒さを感じました(髪型をわざわざ美容室で整えてもらうなんてことも台湾ではあり得ない!)。
式を挙げる場所 -そんなところで結婚式!?-
日本の結婚式は結婚式場やホテルで行なわれますよね。
台湾ではそれらに加えて、「路上」で行なわれることがあります。
路上で行なわれる結婚式を「辦桌[バンダッ]」(または「流水席[リョウシュェイシィ]」)と言います。自宅前の路上や空き地などにテントを建てて宴会会場を作ります。場所は路上ですが、しっかりとした料理人が料理を作ってくれます。たくさんの円卓においしいご馳走がどんどん運ばれてくる様子は式場と変わりありません。
「辦桌」は台湾伝統の宴会文化です。結婚式だけではなく、葬式やお寺の祝祭、新居のお祝い、生後1ヶ月の赤ちゃんのお祝いなどいろいろな宴会が「辦桌」の形式で行なわれます。
出席する人 -なんで私は行けないの?-
これは私が日本で一番びっくりしたことです。
日本の結婚式では招待された人しか参加できませんよね。
ですが、台湾の場合は招待された人が自分の恋人や家族を連れて参加するのが普通です。
招待状が届いたら、出席の可否に加えて何人で参加するか返事をします。なので、夫が1人で友人の結婚式に参加するのは台湾人の私からしてみると驚きでした。ちなみに前述した「辦桌」では、席が空いていれば全く面識のない人でも参加OKです。
ご祝儀 -数と色-
台湾では「偶数」は縁起が良いとされているのでご祝儀を偶数にします。
日本では「奇数」なのでここも違いますね!
ただし、偶数でも「四」と「八」、この2つの数字は避けられます。なぜなら、「四」は発音が「死」に似ていて、「八」は「掰(別れる)」の発音と同じなので、縁起が良くないからです。
また、ご祝儀を入れる袋にも違いがあります。
日本のご祝儀袋は水引のついた紅白の袋が使用されますが、台湾では「紅包[ホンバゥ]」という真っ赤な袋を使います。赤色は活力や喜び、幸運の象徴とされているためです。逆に白い袋はお葬式で使用されるので絶対に使ってはいけません。
▶お葬式
次はお葬式での違いについて紹介します。
・お葬式までの日にち
・服装
・お葬式の内容
お葬式までの日にち -短すぎる日本と長すぎる台湾-
日本では亡くなってからお葬式が行なわれるまでの日数は3、4日が一般的とされているようですが、私からすると「短い!」と思いました。
台湾では宗教の影響や農暦から最適な日を決定するため、葬儀の日まで10日~2週間程と日本に比べ非常に長いです。
日本人の夫は「暑い台湾でそんな長い期間亡くなった方を置いておいて大丈夫!?」と、かなり驚いていましたが、亡くなった方が納められる棺には冷蔵機能がついているので大丈夫なのです。
服装 -ジーパンOKな台湾-
日本では真っ黒の喪服を着て参列しますが、台湾では普段着で構いません。派手な服やアクセサリーは着用しませんが、地味目な普段着を着て参列するのが普通です。
私の出身である台湾南部のお葬式では、「披麻戴孝[ピーマァダイシャウ]」といって、麻の服と帽子を着用する昔からの風習があります。
ただし最近では、スーツの着用や黒いガウンを羽織るだけなどお葬式の簡易化が進んでいます。
お葬式の内容 -台湾人でもややこしい台湾のお葬式-
日本のお葬式は基本的に椅子に座って粛々と進行されますが、台湾では式の中での動作が多いです。
葬儀の最中に何度もひざまずいたり立ち上がったりを繰り返し、土下座のような動作をしたり、四つん這いで歩いたりもします。
大声で泣きながら式を進行する司会者も含め、夫から見るとかなり衝撃だったようです。
最後に
今回は日台の冠婚葬祭の違いを紹介しました。
服装はしっかりとした日本とラフな台湾で違いがはっきり出ましたね。また、台湾には今回紹介したように伝統的な冠婚葬祭の形式があります。最近では都市部で簡略化や西洋化が進んできていますが、お祝いの気持ちや哀悼の気持ちは変わりませんよ。
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