身体能力向上に関するnote 壱

—はじめに—

身体能力」という表現はあまりにもファジーで個人的に好きではないのですが、「身体能力を高くしたい」という内容のメッセージやご質問を頂くことが非常に多いので、このタイトルで記事を書かせて頂きました。

下の記事のように、運動能力には様々な基準があり、

力なのか、スピードなのか、走力、ジャンプ力、持久力、一体どの能力を指して「身体能力を高くしたい」と考えているのか、どれくらいの基準をして「高い」かは千差万別だと思いますし、一口に「力」と言ってもベンチプレス の重量が上がることとスポーツで力強く動けることも全く違います。


(https://tmgathletics.net様より)

ですので、下のリンクから僕のトレーニング動画など見て頂き、
「自分の求めている身体能力とは違う」
「レベルが低いな、学ぶことはないな」
と感じた方には、残念ながらお役には立てないかと思います。

バーベルカール100kg(体重63kg、ノーベルト)

また、S&C的な理論やバイオメカニクス的な視点から見て非科学的、非合理的な発想なども多く含まれています。
とどめに僕はNSCAなどのS&C系の資格も取得していませんし、コンテストに出るほどの筋量もないですので、
所謂「動ける身体」の初歩的なところから始めたい方や、筋肥大目的で見栄えのいい身体を作りたいという方のお役にも立てないかと思います(特に最近は無料で、最新の論文やエビデンスに則った素晴らしい情報を発信しているトレーナーの方がたくさんいますのでそちらを強くお勧めします)

僕のnoteの内容は殆どが自分のアスリート、パーソナルトレーナーとしての経験に加え、脳科学、スポーツ科学、武術書、哲学書、身体系ワークの本や論文を雑読(乱読)して得た知識を実践しつつ、自分なりに噛み砕いたもの、

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ストレートに言うとトレーニングに関する僕の個人的なメモに等しいですので、この先に進まれる方はどうかその点ご了承くださいませ。

僕のファンで、少しでも行っているトレーニングの方法やロジックを知りたい
くらいの方に読んでもらえればと思っています笑

このnoteを見た方がご自身の意見など共有して下されば、僕としてもそんなに嬉しいことはありません

なお、このnote内の記述で分からないことや引用先のリンク切れ、ご質問などがあれば、Instagram上でメッセージを頂けましたら回答させて頂きます。

よろしくお願い致します。

※4/4追記

公開一週間で1000view突破しました。

トレーニング愛好家の方から世界レベルのトップアスリートの方にまでメッセージ、感想を頂いております。感謝致します

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レビュー、メッセージもありがとうございます。

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1つ目、2つ目の記事がセットになったもの、3つ目までのセット記事もございますので、よろしければチェックしてくださいませ。

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日々のトレーニングや質問への回答、HowTo動画、競技、各種格闘技や

スポーツの大会への参加などなど色々と企画しているので、ぜひチャンネル登録の方よろしくお願いいたします。

1 : サイズを超えた強さ

旧約聖書で描かれたダビデとゴリアテの戦い、アイアンマンなど現代のMARVEL作品、少年誌のバトル漫画に至るまで、有史以来、人がサイズに依存しない、またはそれを超えた力や強さに憧憬、畏敬の念を抱いてきたことは明らかです。

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細身の主人公が巨漢の敵を真っ向から打ち倒す。漫画ではお決まりのシーンですが、

巨漢よりも力強い痩躯。

こんなことがフィクションではない、現実世界において可能なのでしょうか?(ダビデは投石器と剣を用いてゴリアテを倒しましたが、ここではフィジカルな強さに着目したいので、道具を使うのはナシとしましょう笑)

バイオメカニクス的には、筋肉が発揮できる力の大きさは、筋肉の太さ(断面積)に比例しますが、実際には細身でもマッチョの人よりも力が強い、速い人というのがいます。

ああいったことが起こるのは、神経系の機能、合理的な身体操作、動員される筋肉が多い、反動、伸長反射の利用が上手い、速筋比率が高い、などなど様々なファクターが絡み合った結果です。


正直、筋肥大をしてしまうのが一番簡単で分かりやすく、パワーアップ、身体能力アップにも関与しやすいのですが、
僕自身は階級制スポーツの競技者というのもあり、筋量を増やさないまま、機能を高める取り組みをしています。
ということで、この記事では筋肥大以外のアプローチで機能を向上させる方法を書いていきます。

2 : リミッターカット、眠っている筋肉を起こす

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リミッターカットゾーン火事場の馬鹿力、他にもアメリカの心理学者、ミハイ・チクセントミハイが提唱するところの「フロー」などなど、人間が持つ肉体的潜在能力に関しての呼称は様々です。

それを引き出すにはどうしたらいいか、というのが自分の中での最大のテーマなのですが、

そういった人類の限界に最も近づいている人間の一人である(陸上投擲系のトップクラスは化け物の巣窟です)ハンマー投げの五輪金メダリスト、室伏広治氏の2006年のインタビューを見てみましょう。

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