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SmartHR コミュニケーションデザインの「ミッション・パーパス・バリュー」をつくりました

おつかれ様です。SmartHR コミュニケーションデザイングループ(以下、コムデ)でマネージャを担当している bebe(@watabebe) です。

光の速さで2023年が過ぎ去ってしまい、もはや色々ありすぎて何も思い出せませんが、コムデやSmartHRのみなさんの記事を振り返ることであれもそれも2023年だったのか…と濃い一年だったことが思い起こされてきました。

コムデのことがなんとなくわかるポートフォリオができたり、イベントロゴづくりでヘヴィメタルをしてくれていたり、グループ会社担当のチームで架空の外国人をデザインしてくれたり、色々ありました。

組織的なことでいうと、2022年末時点では3名だったディレクターチームが2023年末の現時点では7名になっていたり、自分の担当しているブランドデザインユニットに新しいメンバーが2人ジョインしてくれたり、年末には久しぶりにイベントにも出展させていただきました。

また、2024年から全社的に組織体制が大きく変わることが決まり、コミュニケーションデザインに携わるチームの所属もまた、これまでとは大きく変わることになりました。
私は入社してからもう7年ほど経ちますが、ここまでの大きな体制変更は入社後初めてのことです。
そしてこの変化は個人的にとてつもなく楽しみです。

と、組織の形が大きく変わるこのタイミングで、改めてコミュニケーションデザイン組織の方針「ミッション・パーパス・バリュー」の3つをまとめました。
今回はその3つの内容についてご紹介します。

「ミッション・パーパス・バリュー」なぜつくった?

ここ数年で人もチームの数も増えて会社全体の組織化が進む中で、それぞれのアウトプットの品質や活動の仕方にばらつきが少しずつ生まれ始めたことを感じていました。

それと同時期に、先ほどご紹介した2024年からの組織体制変更が決まり、コミュニケーションデザイン所属のメンバーは新しくできた各事業部にそれぞれ所属することとなりました。
この新体制はざっくりいうと、マーケティングとコミュニケーションデザインが同じ目標を掲げ組織全体で大きな成果を生むための変更であり、デザインの活動としても激しくポジティブな体制変更です。

この新体制となってからも、また今後新しいメンバーがジョインしてからも、「コミュニケーションデザイン」に携わるメンバーが同じ方向を向き共通の目標を目指して活動を続けるために、このタイミングで改めて策定することにしました。

策定にあたって使用したフレーム

  • ビジョン:ありたい理想的な状態

  • ミッション:達成したい大胆で野心的な目標

  • バリュー:大事にしたい価値観、行動指針

  • パーパス:存在の価値、存在意義

今回はこの内、「ミッション・パーパス・バリュー」を改めて策定しました。

ビジョンはどこへいった?

ミッションよりも更に長期的な理想の状態を表す“ビジョン”も検討想定でしたが、今回の目的である「同じ方向を向くために共通の目標を持つ」ために、ビジョンを決めきることよりも、2024年の体制変更が迫る中で、数年かけて達成したい目標であるミッションを固めることを優先して行いました。
ビジョンは引き続き検討する予定です。

「ミッション・パーパス・バリュー」の活用方法

主に以下の場面での活用を想定しています。

採用活動
・バリューマッチ、カルチャーマッチの選考基準として
・コミュニケーションデザインが目指す方針の共有として

情報発信・登壇
・コミュニケーションデザインとして大事にしていること、やらなければならないこと、今後目指すべきことの共通認識として

チームのオンボーディング
・スムーズにSmartHRでスタートを切れるように、大切にしている価値観や目指すべき方針のインプットとして

組織の方針・目標設定

・ユニットの方針や個人の目標設定時に接続を意識することで全員が一つの方向に向いていくために

部署への説明

・コミュニケーションデザインってなにやっているの?の回答として役割や目指すべきことを共有することで業務を円滑にするために

困ったときに立ち返るもの

・新しい施策や判断に困った時に、立ち返るための軸として

前置きが長くなりましたが、ここから具体的に策定した「ミッション・パーパス・バリュー」の内容をご紹介します 👐


「ミッション」

「コムデから攻めるために"デザインガバナンス"を実現しよう」

ガバナンスと聞くと「守り」に傾けるような印象があるかもしれません。
が、ここで言いたいのは、もっとコミュニケーションデザインから攻めた活動を増やしていきたい・挑戦していきたい・実験的な試みも行いたい、そのためにも自分たちの活動を盤石な強いものにしていく必要がある。
そういうことを言いたいのです。

そのために取り組みたいことは以下の2つです。

1.高い品質×品質の継続
2.コムデのビジネス価値の確立

SmartHRが現在注力する人事・労務、タレントマネジメント領域を含む事業の多角化(マルチプロダクト戦略)を推進し、更にシナジーを生む領域にプロダクトを展開していきます。
その上で、サービス全体をわかりやすく・体験良く提供する難易度は上がり、また、会社の成長によって社会から求められる企業としての信頼や期待される水準も今まで以上に高まります。

それだけでなく、企業経営への目線も厳しくなってくると、今後も会社が「コミュニケーションデザイン」に注力し続けるためには、デザインの「ビジネス的な価値」を明確に示さなくてはならないと考えます。

組織として、この高いハードルを超えるために、大きく2つのことを今から数年かけて成し遂げます。

1.高い品質×品質の継続

これまでデザインの品質について社内外からポジティブなフィードバックをいただいてきました。
一方で、今後私たちが目指すべき品質は、社会から一層期待されることが想定されます。
会社やチームがどんな規模に拡大しても、その品質を実現し続けることが私たちの役割です。
デザインの品質を「社会のスタンダード」にふさわしい高いレベルで実現し続ける組織を確立します。

意訳(わたしのパッション)

これまではみなさん個々人の力量によってやってこれたと思っています。
その結果、これまでの活動に一定のポジティブな反応をもらえてきました。
ただ、ここから更に高い品質を目指したい。 ここで改めてチーム一丸となって、圧倒的に良い、状態をつくりたい。

NGラインを割らない品質を確実に出し続ける、場外ホームラン級の品質をみんなで狙う。
NGラインってどこよ?どうなったらホームランなんじゃ?まだ軸はありません。 
ただ、この活動がブランドのリスクを抑える、ブランドを強くする、ことになると思う。 
それだけでなく、その品質を個々人に依存することなく、仕組みで、体制で、持続的に、組織的に、
品質のガバナンスを実現していきたい。

それは自分たちの満足のためでなく、ユーザの方や広く顧客となる方々のためであり、会社のためです。
全員でそれを実現していきたいのです。


2.コムデのビジネス価値の確立

コミュニケーションデザインの貢献がビジネスにおいてなくてはならない要素である、と誰もが理解できる状態まで明らかにできていません。
今後も会社として注力し続けていくために、クリエイティブの品質が与える影響や、それぞれの活動が顧客・従業員満足度の向上や顧客獲得をはじめとしたビジネスに与える効果を示し、経営に貢献するコミュニケーションデザインのビジネス価値を確立します。

意訳(わたしのパッション)

われわれも、重要なビジネスファクターである。 やってる、やってきている。
しかし、もう一段階先に行きたい。 
誰もがわかる価値を示したい。

感覚的には伝わっている。分かる人にはわかる。それだけでは「ビジネス」としては足りない。 
ビシビシに売上やチャーン率を追っているみなさんたちのように、 
われわれも最前線で会社に価値を生んでいることを示しにいく。

やれるのか?おれもわからない。 
だが、インハウスのデザイン組織として全員で成長したいんや、挑戦したいんや。 
ほいで全員が「ああ、ワイもあの組織の一員やで」と言える経験を積みたいのです。

「パーパス」

私たちがコミュニケーションデザイン活動の行う意義を2つの内容でまとめました。

コミュニケーション課題を解決してビジネスの成果を最大化する
グラフィック制作はもちろん、情報・体験の設計だけでなくあらゆる手段を用いて、企業・事業の目的達成に必要なコミュニケーション課題を解決することで、ビジネスの成果を最大化させます。

一貫したコミュニケーションを積み重ねて会社とサービスへの信頼をつくる
サービスからコーポレートまであらゆるタッチポイントで一貫したコミュニケーション品質を一つひとつ積み重ねることで受け取るすべての人との間に信頼を築きます。

「バリュー」

今回、この項目だけは新しく作成することはしませんでした。

というのも、SmartHRでは、会社のバリューを元にした価値観・行動例を各職能の活動に則した内容でドキュメント化しています。
こちらは実際のドキュメントから一部抜粋した内容の例です。

バリューの例:「人が欲しいと思うものをつくろう」

■良い事例
・ユーザーやステークホルダーの隠れた要望・課題を深堀りし、目的の明確な企画制作をしよう
・自分で抱えすぎずに周囲を巻き込み、情報やプロセスを常に共有し、FB(フィードバック)をとりにいこう

■これはNG
・実際の課題やユーザー、担当者を見ず、会議室の中だけで作る
・成果物の説明をせず、ブラッシュアップの機会をつくらない

すでにチームの価値観・行動指針が存在していることから、現時点では似た概念のものは増やさず「持続性のあるチームとしてこうありたい」という内容を追加する形で、バリューとして扱うことにしました。

今回追加したものの多くは、これからの組織づくりで大事にしたい
・変化への前向きなチャレンジ
・組織拡大をする上で一層意識したいチームワーク

にまつわるものです。

追加した内容

■良い事例
・経験がなく難しいことにも挑戦しよう、今までやってないことを楽しもう
・これまでの常識にとらわれず、自らも意識を変え、アクションに移そう
・まだ整っていない環境や、答えのない 0→1 づくりに意欲的に挑戦しよう
・お互いを信頼し、背中を預けられるようなチームワークを大事にしよう
・素直に周囲を頼ろう
・お互いの多様な価値観を会話し、議論し、高め合おう
・自分の領域・役割を越えて、協力し合おう
・常に相手にリスペクトを持って嘘をつかずに誠実な行動、コミュニケーションをとろう

■これはNG
・自分の領域・役割を重視しすぎ、線を引いて協力しない

まとめ

2023年に改めて策定したコミュニケーションデザインの「ミッション・パーパス・バリュー」のご紹介でした。
これらの方針は策定しただけではまだ組織活動としては意味を成さず、活用・浸透によってチームの活動が良い動きとなることが何より大事です。
ミッション達成に向けた活動の具体をまたご紹介できるように気合い入れてやっていく所存です! 💪

おわりに

このような方針はつくったもののみなさんが気になると思われるのは 、コミュニケーションデザイン組織が各事業部に分かれていくと、じゃあチームとしての活動はなくなるのかい?という点。
コミュニケーションデザインの横串活動は継続予定で準備していまして、そのお話はまた年明けにご紹介させていただくこととして、2023年のお仕事はこのブログにて納めさせていただこうと思います。

組織の形こそ大きく変わりますが、コミュニケーションデザインの活動自体は引き続き力を入れてやっていきますので、よろしくどうぞ!

2023年、お疲れ様でした 🍵


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メンバーの活動事例や組織について、これまでの記事もぜひご覧ください 🤲

※2024年以降の組織変更の発表前に書かれた記事もありますので、組織部分の情報の新旧にご注意ください。

あと、絶賛採用中です!


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