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よこはま物語、ヒメと明彦6、明彦編、ヒメと明彦 XXXII + フランク・ロイド の 音楽

よこはま物語
ヒメと明彦6、明彦編
ヒメと明彦 XXXII

Connie Talbot

(Everything I Do) I Do It For You - Bryan Adams (Boyce Avenue ft. Connie Talbot acoustic cover)

よこはま物語、ヒメと明彦、目次

ヒメと明彦 XXXII
 1977年7月17日(日)
 ●口裏合わせ

 浩司、吉村刑事を除いて、全員、東高島貨物駅脇の路肩に戻った。

 ラッキーだった。こっちもあっちもたいした被害がなく済んだ。被害があって、こっちの正体がバレたら、中華街全体を巻き込んだ抗争になっていたところだ。

 あ!私は心配になった。正体がバレるのは、浩司だ。おいおい、私の彼氏が危ない?台湾野郎どもはたとえ警官であっても仕返しするかもしれない。このことまでは考えなかった。失敗だ。私ごときが作戦を立てたからだ。頭脳明晰な良子に立てさせればよかったが、こいつは、そういう口出しはしない女だった。

 人のものを横取りするさもしさがない代わりに、人が主導してやっていれば、ホイホイ、その手元でも使われてやるという女だった。最初から、こいつに任せりゃよかった。後で、事後処理と、浩司をどうするか、聞いてやろう。きっと、最高の解決策をヘロッと秒速で説明するに違いない。

 良子からエアガンを返してもらった。浩司はエアガンを王さんに返したはず。こんな証拠品、持っているわけにはいかない。王さんがこっちの車に来た。

「嬢ちゃん、今晩はこれでおしまいだな」
「王さん、これ」と言って、王さんにエアガンを返した。
「ありがとう。証拠隠滅。東京湾に沈めておかないとな。さてさて、俺と徐はここでバイバイだ。嬢ちゃん、もう俺と関わるのは止めにしてくれよ。俺は娘が心配になった。俺の娘が、『お父さん、これから誘拐された友人を奪還しに行きます!手伝って!』なんて言わないか、ビクビクだ」
「王さんの娘さんなら大丈夫だよ」
「自信がなくなったよ。特に、なんだ?あんたの親友、高橋さんの嬢ちゃん、ありゃあ、化け物か?アッという間に、5人、片付けたぞ」
「気にしないで。彼女は昔からそうなのよ。てってーてきに何でもやる女なんだ」
「やれやれ、関わり合いになりたくないもんだ」
「王さん、忘れたの?林のおばあちゃんは、彼女にフカヒレと紹興酒の飲み放題、食い放題を約束したんだからね。近いうちにお店に来るよ。そういう約束は、彼女はぜぇ~ったいに忘れない」
「勘弁してくれ」
「まあ、いいや。今晩はバイバイだ。あ!徐さん、ありがとうね。今度、私とデートしようね!」徐さんはは首を傾げた。私って、徐さんの理解の範疇外なんだろうか?

 王さんと徐さんの車が国道の方に消えていった。さて、私たちも。

 車に戻って、マーくんに元町まで、いつものスナックだよ、と言った。今度は後部座席に座る。この、美姫、明彦、良子、雅子の4人のお通夜をどうにかしないといけないから。美姫の隣は良子が座っている。最後部に明彦と雅子。雅子、まだバラクラバ帽を被ったままじゃないか。異様だよ。マスクを取らない理由は・・・美姫か?

「さて、当事者の四人のみなさん、ここは、本来なら、まずは、美姫の家に彼女を送り届けないといけないところだけど、私たち以外には言えないような事情がある。私たち五人は口裏を合わせないといけないってことよね。わかるよね?特に、美姫の両親に言えないことがある。その口裏合わせのストーリーをみんなで決めたら、王さんにも浩司にも説明しておいて、万一の場合でもボロが出ないようにする。それを相談に、寄り道をする。元町のスナックに行く。いいよね?」みんな頷いた。

 スナックに着いた。ボックス席に座った。美姫と良子、正面に明彦と雅子。通路側の議長席に私。

「雅子、バラクラバ帽、被ったままだよ」と注意した。
「え?忘れていた。どうりで暑いと思ったわ」と雅子がバラクラバ帽を脱いだ。あれ?この人、気づいてないんだ、マスクをしていたのを。なんだ、美姫を気にして、ってことじゃなかったんだね。天然ボケか?

 雅子の顔を見直してしまった。美姫はさっき初めて会った。雅子は昨日から顔を見慣れている。別々に見ているとわからないが、こうしてスナックの明るい照明の下のボックス席で、二人が相対していると、彼女らは見かけがソックリだ。髪型、顔つき、体型。もしも、同じような服装をしていたら、年子か双子の姉妹に見える。良子説では、美姫が髪の毛を軽い茶色に染めたのは、雅子をみかけたからだという。

 美姫がギョッとした表情で雅子を見た。眉根にシワを寄せて考えている。「あなたは、スケッチブックのMasako Komori さんね?そうでしょ?ここにいるということは、明彦と大学で出会ったのね?そうよね?」と雅子を睨みつける。なんで、美姫はたった一度すれ違っただけ、手袋を拾っただけの女性にこれほどの敵愾心を燃やすんだろう?

「美姫、私は昨日からの当事者でほぼ部外者だからよくわからないけど、美姫はたった一度すれ違っただけ、明彦の手袋を拾っただけのこの小森雅子さんをなぜそうも憎々しげに思うの?見るの?ま、それはおいおいの話として」私はハイエースに積んであった美姫のバックを良子の足元に押した。「これはあなたのバック。達夫の部屋のクローゼットにしまってあったわ。達夫がはらいせに私たちに教えたのよ、このバックのありかと中身のことを。ここのみんな達夫が言ったから知っている。でも、中身を見たのは私だけ。生々しいからね」と言った。美姫がガックリと首をたれた。そりゃあ、達夫の精子でベトベトになったパンティーなんて実物があるんじゃ、雅子がどうとか言えないわよ。残酷だったかしら。

「まあ、その前に、美姫は私も雅子も知らないから紹介をしておきます。私は良子の小学校の時の同級生で、高校は良子と美姫の学校の隣の女子校。偏差値、悪かったからね。それと、良子の合気道の道場仲間。これは明彦も美姫も知らないわね?良子が言わないから。それで、私の血は中国人。祖父の時に日本に帰化して日本人になった帰化三世とでも言うのかな?私の家の商売は、中華系マフィア。テリトリーは中華街近辺。ただし、私自身は家の商売に関係がない、今年大学の法学部に入学して、良子に合わせたのが失敗だったと思っている女子大生、彼氏はさっき人質救出に関わった県警吉村警部補。偶然お互いを知らないで肉体関係を持った、当然、吉村はこの事件の内実を知っているが、私のせいで県警には言えない、とこういう女だよ。ハイ、雅子、どうぞ」

「私は明彦の大学の理学部化学科に通っている大学3年生。高校までは生まれも育ちも京都。明彦とは5ヶ月違いの年上。美術部在籍。今年、5月に明彦が入部してきて、それ以来・・・彼を狙っていた。気になってたの。それで、え~、一昨日、二人で付き合っちゃおうか?というので始まった。美姫ちゃん、悪いけど、一昨日、彼と寝ました。私も彼も去年の2月、合格発表の日にすれ違って手袋を私が拾って渡したのを覚えていたけど、お互い、覚えているとは思わなかったわ。その時彼と一緒にいた美姫ちゃん、あなたのことも私は覚えています」美姫が雅子と明彦の顔を見て、何かいいたそうだが、黙っていた。ほぉらね、とでも言いたいのだろう。

「さて、みんな各々言いたいことはあるだろうが、まずはこの件の事後処理の方法を決めないといけないので、まとめさせてくれ。ことの発端は、美姫が火曜日に投函し明彦が水曜日に受け取った美姫の手紙だ。明彦は、美姫の両親に手紙を見せてコピーを渡した。その手紙を見て、明彦と両親は、単なる家出と信じた。両親は警察に通報しなかった。美姫のママから手紙のコピーを貰った良子が、手紙の内容を疑った。単なる、明彦へのあてつけの手紙だろうか?と。そして、消印が中華街郵便局だったのを疑問に思った。それで、良子は中華街に詳しい私に連絡してきた。私も当てつけと絶縁の手紙じゃないと思った。私は郵便局まで行って、郵便局長にブラとパンツをチラ見させて、郵便局の集配エリアを聞き出した。地図で見たら、中華街全域だが、家出娘が逃げ込む居住区は中村川沿いと目星をつけた」

 木曜日、金曜日と歩き回ったけど何もわからず。土曜日になった。たまたま、明彦はこの家出話を雅子にした。雅子も手紙を見た。良子と同じく、雅子も内容を疑い、消印の郵便局の場所を疑問に思った。単なる家出と思っている明彦を雅子が説得して、昨日の土曜日午前、良子に電話をかけた。良子は二人を自宅に呼んだ。

 私はその時、中華街のプータローから家出娘の話を小耳に挟んだ。中華街のH飯店の勘当されたドラ息子が女の子を拾って匿っているという。早速、良子に知らせた。自宅に行くと、この二人がいた。

 美姫を匿っていた林田達夫は、私の小学校の同級生。良子は忘れていたみたいだけど。彼は、私と同じ、帰化した中国人家庭の三世。美姫は知らないだろうが、林田達夫は高校2年まで明彦と同じ高校だったが成績不良で自主退学、近くの私学にスライドした。

 林田達夫はH飯店のトップの彼の祖母から勘当されていた。父親が祖母に内緒で資金援助して、学費とアパート代、生活費を出していたが、女と遊び歩く金がかさんで、金に困っていた。

 金に困っているところに、飛んで火にいる夏の虫で、美姫が転がり込んできた。H飯店は上海系だが、達夫は台湾マフィアが不良米国人兵士と組んで、日本全国から誘拐した女性を集めて、香港・広東に売り飛ばしているのを知っていた。上海、台湾と閥が違うが、達夫は美姫を台湾マフィアに売り飛ばすことに決めた。美姫なら素性も上物、高く売れる。だいたい、香港・広東で日本人女性をセックス奴隷で売れば、末端価格で少なくとも数百万円、高ければ千万円を越えるだろう。美姫ならオーバー千万円だと思う。達夫は美姫を売った。

 達夫のアパートの場所がわかった私は、良子、明彦、雅子と達夫のアパートを襲撃した。達夫の他に二人達夫のダチがいた。良子がその二人をのした。さっきと同じだ。瞬く間に。明彦は達夫をのした。それで、達夫が美姫が連行された場所以外は、はらいせで吐いた。

 去年の春先から達夫は美姫を狙っていた。しかし、良子がついているので、おいそれとナンパできない。去年の8月末、達夫は美姫一人の時を狙って美姫をディスコに誘った。ディスコでは美姫に酒を飲ませた。酒に目薬を数滴垂らした。目薬にはスコポラミンという成分が含まれている。酒と一緒に飲むと、酔いが進んで酩酊するんだ。酒と目薬に酩酊した美姫を達夫はラブホに連れ込んだ。ラブホでは、美姫は達夫を明彦と間違えて、自分から体を許した。

 それから、達夫は良子のいない隙を狙って、何度も美姫を誘った。最初は薬のせいでの間違いだったが、次からは、普通の美姫は誘いに乗った。明彦にも良子にも内緒で、まあ、一緒の浮気行為のセックスを何度もした。

 美姫と明彦、良子の仲はギスギスしてきた。受験もある。達夫も同じだ。今年の2月、達夫と良子は大学に合格。それで、美姫は試験を全部スルーして受けなかった。家族ともギスギスした。2月以降、ほぼ明彦との仲は終わっていたが、明彦としては心配していた。それで、美姫はストレスもあっただろう。この前の月曜日に家出。

 それで、達夫はつかまえたが、美姫の居場所は吐かない。台湾マフィアにバレたら、東京湾にコンクリ詰めにされて沈められる。しかし、私は達夫が台湾マフィアよりも怖い存在を知っている。ヤツの祖母だ。私、良子、明彦、雅子は、H飯店に行って、彼の祖母を脅した。祖母は家の恥ということで、達夫に美姫の居場所を白状させた。こんな誘拐事件に達夫が噛んでいることを知られたら、H飯店だってぶっ潰れるかもしれない。

 台湾マフィアはさっきのノースピア、在日米軍郵便局の倉庫に美姫を監禁と達夫が吐いた。祖母は激怒して、達夫を中国雲南省に追放、パスポートを取り上げて、現地の田舎の娘と結婚させるそうだ。達夫は二度と日本には戻ってこれない。

 達夫の祖母は、彼女の家も絡むことから、マネージャの王さんと若いのの徐さんを私に貸してくれた。私は、彼氏の吉村を呼んで、警察に内緒で加勢させた。美姫と同じ場所に4人、日本女性もいた。しかし、まずは先に美姫だけ連れ出さないと、後で警察に美姫も連れて行かれて、美姫の誘拐の話が公になる。だから、美姫だけ先に連れ出して、明彦と雅子に車まで送らせた。残りの4人を連れ出して、日本の領土で県警が手が出せる場所まで逃げた。そこで、吉村は県警に連絡。他の人間はこうして美姫の件がバレないようにここまで逃げてきた、ということだ。

「仲里美姫ちゃん、これがあんたがしでかしたことだよ」美姫はショックだったろう、俯いてベソをかいた。良子が彼女の頭を抱えた。「さて、美姫の両親への説明だ。美姫は家出した。偶然、林田達夫に出会って達夫のアパートに転がり込んだ。美姫の手紙を見て疑念に思った良子が中華街に詳しい私に相談した。私は達夫のアパートに美姫がいるのを探り出した。良子と私は、達夫のアパートに行って、美姫と達夫を説得して、美姫を連れ戻してきた、とこういう話にする。いいわね?」

「こうファンにまとめられて、あらためて聞いてみると、かなり面倒になったかもしれないわね?」と美姫の頭をなでながら、良子が冷静に言う。「ファンの話で問題はなさそうね。でも、美姫、あなた、この話の演技ができる?パパとママには、達夫のことを聞かれるだろうし、なぜ家出したかも聞かれるでしょう。だから、私がずっとついていてあげる。あなたの口が滑りそうだから。いいこと?」と美姫の顎を指であげさせて念を押す。美姫が頷く。

「誘拐事件と私たちの関与がバレたら、県警、吉村刑事、H飯店、林田達夫、ファンの張の家、明彦、雅子、私にも影響が及ぶのよ。誘拐事件は刑事事件。これで、女性4人の誘拐だけだったら、吉村刑事は誤魔化せるでしょう。でも、あなたがあそこにいた、あなただけ、先に連れ出した、なんてことがバレたら、大変。だって、私たちも米軍施設への違法侵入で刑事事件になるから」美姫が泣き出した。「これから、あなたを家に送っていく。ファンもついてきて。ファンがいた方が説得力がある。明彦と雅子は帰りなさい。あなたたちがいると話が複雑になる。ウソは単純な方がいいのよ」

「まあ、美姫、認識しておいた方がいい。たぶん、達夫が目薬を使わなくても、8月末じゃなくても、良子と一緒じゃない機会はたくさんあった。目薬を使わないでも、達夫があなたを落とそうとしていたんだから、いくらでもあなたを落とせただろう。あなたも明彦と良子へのはらいせを考えていたんだろう。だから、どっちにしてもあなたは達夫に抱かれたでしょう、セックスしたでしょう。でも、セックス自体は、明彦も良子も責められない。彼らに正直に自分の置かれた立場、ストレスを説明しなかったのが間違いよ。でも、どうしようもなかったんでしょうね、たぶん。達夫も目薬を酒に混ぜたのは軽犯罪でしょう。台湾マフィアに美姫を売り飛ばしたのは重犯罪だわね」

 それで、この件で、一番、被害を受けたのは誰だと思う?被害者じゃないわ。被害、ダメージよ。まずは、台湾マフィア。金づるの誘拐・人身売買が壊滅したんだから。台湾野郎を一人つかまえてあるから、今頃は県警があいつらの事務所のガサ入れをしているはずよ。次に被害を受けたのが、林田達夫。美姫を売っ飛ばして、こ金を稼ごうとした小悪党が、重犯罪に関わった。それで、彼の人生はおしまい。彼の祖母はそれはそれは怖いんだから。もう二度と日本に帰れない。雲南省で百姓をやって垢抜けない中国人を嫁にもらってガキを作るってわけよ。

 その次の被害が良子よ。美姫が余計なことをしなければ、あなた、明彦、良子の危うい三角関係?違った、三位一体が維持できて、明彦も雅子と付き合わなかったかもしれない。美姫がすべてぶち壊したのよ。あなた自身も含めて。最後に、明彦。こりゃあ、ショックよねえ。昨日今日でわかったけど、彼は、美姫がスキなのよ。小さい頃から幼なじみみたいに過ごしてきて、妹同然。肉体関係もある。明彦にだって、その点、負い目があるわね。ただ、これであなた、良子とも関係が清算できたんだから。

「一つ、美姫に言っておく。昨日今日と雅子を見ていて、気づいた。明彦が雅子をスキなのは、雅子があなたにソックリだからじゃないわ。みかけは、美姫と雅子はソックリよ。でも、中身はまったくの別物。悪いけど、美姫のように明彦に依存するわけじゃない。彼女は誰からも独立しているのよ」

「ファンファン、ちょっと待って。『これであなた、良子とも関係が清算できた』って完全にバイバイなんて、私がさせないわ。ここまで壊れたけど、私は、これ以上、あなた方の関係が壊れて欲しくない。もちろん、推測で申し訳ないけど、美姫ちゃんがセックスを人質にして誰かと関係を保ちたいというのは清算して欲しい。男と女であっても、まずセックスありきなんてダメよ」

 美姫ちゃんが良いと言うなら、私とも話す機会を持たせて欲しい。大学受験の話も相談したい。このままじゃあ、明彦がガミガミ言わないでも、良子が圧をかけたら、美姫ちゃんは潰れちゃうわ。ご両親も圧をかけるでしょう。私はあなたに潰れて欲しくないの。

 それから、明彦は優勝トロフィーじゃないわ。私は彼の女とか、彼は私の男なんて絶対の所有欲は御免被りたい。多少はいいでしょうよ。でも、それで男女がお互いを縛るというのは私のタイプじゃない。だから、明彦には美姫ちゃんと接し続けて欲しい。

「彼とセックスをしたければ・・・まあ、私の感情というものもあるけど、したってかまわないわ。良子も。明彦、ごめんね。ハーレムのことは、ハーレムの主は決められないのよ。女が決めるのよ。美姫ちゃん、急ぐ必要はないわ。でもね、ちょっと年上だから忠告するけど、今回の件で、ご両親に反発はしないで。この件ではあなたが申し開きができる部分は非常に少ないでしょ?フリでもいい、反省して、ハイハイとご両親に従いなさい。それが処世術ってものだわ」

「雅子、京都じゃあ、そういう解決方法をするんだね?」と雅子に聞いた。
「浜っ子っていうの?ドライな印象を持つけど、ウェットね。京都はドライなのよ。性格が『いけず』、意地悪だし。千数百年も次々と支配者が様変わりしたら、そうなっちゃうわよ。ずるがしこいの。明彦だって、私の方言で迫ったら落ちたしね」

「日本の地方の人は、マルチリンガルってことなんだね。そうか、じゃあ、私も北京語か、広東語で・・・いや、中国語は京都弁と違って、男を落とせるような、フランス語のような甘い響きはないからなあ・・・」
「京都が中国に勝ったわ!まあね、そうね、なんだろう?美姫ちゃんも男性経験が二人だけでしょ?私も二人だけよ。明彦の前は高校の時、京都の男とね。だから、浮気とか気にしないこと。良子とファンファンは、二人ってことはなさそうよ?そうでしょ?それに比べれば、私と美姫ちゃんなんて、処女みたいなもの」
「雅子、ひどい言い方しないで!」と良子。「まあ、食ったけどね。そういう風に言われればそうよ。美姫なんて、ケツに蒙古斑ついているような段階よ」

 明彦が嫌な顔をしている。フン!女同士の会話なんてこんなもの。もっとひどいんだから。男のほうが純情だわ。

「あ!そうだ!林のおバア様と、フカヒレと紹興酒、タダで食べ放題飲み放題の約束してたわ!みんなで週末に行きましょ!フカヒレの姿煮を食い尽くしてやる!」・・・やっぱり、忘れてなかったね。

ヒメと明彦 XXXII に続く。


登場人物

宮部明彦    :理系大学物理学科の1年生、横浜出身
仲里美姫    :明彦の高校同期の妹、横浜の女子校の3年生
高橋良子    :美姫の高校の同級生
生田さん    :明彦のアパートの大家、布団屋さん
坂下優子    :美姫と良子の同級生
張本芳子    :良子の小学校の同級生、大陸系中国人の娘、芳(ファン)
林田達夫    :中華街の大手中華料理屋の社長の長男
吉村刑事    :神奈川県警加賀町警察署所轄刑事
王さん     :H飯店のマネージャー/用心棒
小森雅子    :理系大学化学科の学生、美術部。京都出身、
         実家は和紙問屋、明彦の別れた恋人
吉田万里子   :理系大学化学科の1年生、雅子の後輩、美術部
内藤くん    :雅子の同期、美術部、万里子のBF
田中美佐子   :外資系サラリーマンの妻。哲学科出身
加藤恵美    :明彦の大学の近くの文系学生、心理学科専攻
杉田真理子   :明彦の大学の近くの文系学生、哲学専攻
森絵美     :文系大学心理学科の学生
島津洋子    :新潟出身の弁護士
清美      :明彦と同じ理系大学化学科の学生、美術部


+ フランク・ロイド の 音楽

★Connie Talbot

Always On My Mind - Willie Nelson (Elvis) - (Connie Talbot)

Endless Love - Lionel Richie ft. Diana Ross (Boyce Avenue ft. Connie Talbot cover) Spotify & Apple

Somebody To Love - Queen (Cover) - Connie Talbot

Elton John - Your Song - (Christmas Cover) - Connie Talbot


★ Mia Black

Beauty And The Beast - Céline Dion, Peabo Bryson, Ariana Grande (Boyce Avenue ft. Mia Black cover)

i love you - Billie Eilish (Lauren Doyle & Mia Black cover)


★Blondie

Blondie - Call Me

Call Me - Blondie (IMY2 Cover)

"Call Me" - Blondie (Cover by First to Eleven)

Call Me - Blondie (Marilyn Monroe Style Cover) ft. Tess Mohr

Miley Cyrus - Heart Of Glass (Live from the iHeart Festival)

Blondie - Heart of Glass / HQ

Blossoms - Heart of Glass (Blondie Cover) (Live on The Chris Evans Breakfast Show with Sky)


★My Favorite Things

John Coltrane: My Favourite Things - East meets West -

Pentatonix - My Favorite Things (Official Video)

My Favorite Things - John Coltrane (Jazz Christmas Cover) (ft. Robyn Adele Anderson)


よこはま物語、ヒメと明彦1~4+5

★ヒメと明彦1、明彦+美姫編

ヒメと明彦 Ⅰ
 1975年8月4日(月)
 ●初体験
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19357082
ヒメと明彦 Ⅱ(Masako Komori、ラブホ)
 1976年2月14日(土)
 ●合格発表
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19357082#2
ヒメと明彦 Ⅲ
 1976年2月14日(土)
 ●ラブホテル
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19357082#3
ヒメと明彦 Ⅳ
 1976年3月19日(金)
 ●部屋探し
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19357082#4
ヒメと明彦 Ⅴ
 1976年3月19日(金)
 ●押しかけ同棲
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19357082#5
ヒメと明彦 Ⅵ
 1976年3月19日(金)
 ●千駄ヶ谷の底なし沼
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19357082#6

★ヒメと明彦4、雅子+明彦編

ヒメと明彦 Ⅶ
 1976年4月26日(月)
 ●Masako Komori Ⅰ
 1976年9月17日(金)
 ●Masako Komori Ⅱ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359556
ヒメと明彦 Ⅷ
 1977年4月22日(金)
 ●Masako Komori Ⅲ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359556#2
ヒメと明彦 Ⅸ
 1977年7月15日(金)
 ●Masako Komori Ⅴ
 神楽坂、居酒屋
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359556#3
ヒメと明彦 Ⅹ
 1977年7月16日(土)
 ●雅子の部屋 Ⅰ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359556#4
ヒメと明彦 XI
 1977年7月16日(土)
 ●雅子の部屋 Ⅱ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359556#5
ヒメと明彦 XII
 1977年7月16日(土)
 ●雅子の部屋 Ⅲ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359556#6
ヒメと明彦 XIII
 1977年7月16日(土)
 ●雅子の推測
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359556#7

★ヒメと明彦2、美姫編

ヒメと明彦 XIV(良子の初アパート訪問)
 1976年4月10日(土)
 ●Miki Nakazato Ⅰ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359760
ヒメと明彦 XV
 1976年4月10日(土)
 ●Miki Nakazato Ⅱ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359760#2
ヒメと明彦 XVI
 1976年4月10日(土)
 ●Miki Nakazato Ⅲ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359760#3
ヒメと明彦 XVII
 1976年4月10日(土)
 ●Miki Nakazato Ⅳ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359760#4
ヒメと明彦 XVIII
 1976年4月10日(土)(初3P)
 ●Miki Nakazato Ⅴ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359760#5
ヒメと明彦 XIX
 1976年4月30日(金)(予備校、3P)
 ●Miki Nakazato Ⅵ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359760#6

★ヒメと明彦3、良子編

ヒメと明彦 XX
 1976年5月1日(土)
 ●Ryoko Takahashi Ⅰ(ヒメと明彦2、美姫編、ヒメと明彦 XIXの続き)
 1976年5月3日(月)
 ●Ryoko Takahashi Ⅱ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359846
ヒメと明彦 XXVII 👈 NEW
 1976年5月7日(金)
 ●Ryoko Takahashi Ⅲ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359846#2
ヒメと明彦 XXX 👈 NEW
 1976年8月28日(土)
 ●酒と目薬
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19359846#3

★ヒメと明彦5、芳芳編

ヒメと明彦 XXI
 1970年2月4日(水)
 ●良子、小学6年生
 1977年7月13日(水)
 ●良子の懸念
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19381747
ヒメと明彦 XXII
 1977年7月14日(木)
 ●芳子の捜索 Ⅰ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19381747#2
ヒメと明彦 XXIII
 1977年7月14日(木)
 ●芳子の捜索 Ⅱ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19381747#3
ヒメと明彦 XXIV
 1977年7月16日(土)
 ●芳子の捜索 Ⅲ
 1977年7月16日(土)
 ●雅子 Ⅰ
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19381747#4
ヒメと明彦 XXV
 1977年7月16日(土)
 ●良子の家
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19381747#5
ヒメと明彦 XXVI
 1977年7月16日(土)
 ●天ぷら蕎麦
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19381747#6

★ヒメと明彦6、明彦編

ヒメと明彦 XXVIII
 1977年7月16日(土)
 ●林田
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19423317
ヒメと明彦 XXIX
 1977年7月16日(土)
 ●作戦会議
 ●車内
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19423317#2
ヒメと明彦 XXX
 1977年7月14日(木)
 ●拉致
 1977年7月17日(日)
 ●侵入
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=19423317#3


ヰタ・セクスアリス(Ⅰ)雅子 総集編1

ヰタ・セクスアリス(Ⅰ)雅子 総集編2

ヰタ・セクスアリス(Ⅰ)雅子 総集編3

挿入話第7話 絵美と洋子、1983年1月15日/1983年2月12日

ヰタ・セクスアリス - 雅子 16(エピローグ)


登場人物

宮部明彦 :理系大学物理学科の2年生、美術部
小森雅子 :理系大学化学科の3年生、美術部。京都出身、実家は和紙問屋
田中美佐子:外資系サラリーマンの妻。哲学科出身

加藤恵美 :明彦の大学の近くの文系学生、大学2年生、心理学科専攻
杉田真理子:明彦の大学の近くの文系学生、大学2年生、哲学専攻

森絵美  :文系大学心理学科の2年生
島津洋子 :新潟出身の弁護士

A piece of rum raisin - 単品集

奴隷商人とその時代 (続き)
奴隷商人とその時代 Ⅳ
 ●紀元前46、47年前後の出来事
 ●古代ローマの浴場

奴隷商人とその時代

奴隷商人とその時代 Ⅰ

奴隷商人とその時代 Ⅱ
 ●古代の鏡

奴隷商人とその時代 Ⅲ
 ●イスラムの一夫多妻制度
 ●奴隷制度
 ●奴隷制度・ハレムと一夫多妻制
 ●奴隷商人ムラーの商売

奴隷商人 Ⅰ

奴隷商人 Ⅱ

奴隷商人 Ⅲ

奴隷商人 Ⅳ

奴隷商人 Ⅴ

奴隷商人 Ⅵ

奴隷商人 Ⅶ

奴隷商人 Ⅷ

奴隷商人 Ⅸ

シリーズ「A piece of rum raisin - 第1ユニバース」

第1話 メグミの覚醒1、1978年5月4日(火)、飯田橋
第2話 メグミの覚醒2、1978年5月5日(水)
第3話 メグミの覚醒3、1978年5月7日~1978年12月23日
第4話 洋子の不覚醒1、1978年12月24日、25日
第5話 絵美の覚醒1、1979年2月17日(土)
第6話 洋子の覚醒2、1979年6月13日(水)
第7話 スーパー・スターフィッシュ・プライム計画
第8話 第二ユニバース
第9話 絵美の殺害1、第2ユニバース
第10話 絵美の殺害2、第2ユニバース
第11話 絵美の殺害3、第2ユニバース

シリーズ「フランク・ロイドのヰタ・セクスアリス(Ⅱ)-第4ユニバース

第一話 清美 Ⅰ、1978年2月24日(金)
第一話 清美 Ⅱ、"1978年2月24日(金)1978年2月27日(月)
第二話 メグミ Ⅰ、1978年5月4日(火)
第三話 メグミ Ⅱ、1978年10月25日(水)
第四話 メグミ Ⅲ、1978年10月27日(金)
第五話 真理子、1978年12月5日(火)
第六話 洋子 Ⅰ、1978年12月24日(土)

 ●クリスマスイブのホテル・バー
 ●女性弁護士
第七話 絵美 Ⅰ、1979年2月17日(土)
 ●森絵美の家
 ●御茶ノ水、明治大学
 ●明大の講堂
 ●山の上ホテル
第八話 絵美 Ⅱ、1979年2月21日(水)
第九話 絵美 Ⅲ、1979年2月22日(木)
第十話 絵美 Ⅳ、1979年3月19日(月)1979年3月25日(日)
第十一話 洋子 Ⅱ、1979年6月13日(水)

メグミちゃんの「ガンマ線バースト」の解説

マルチバース、記憶転移、陽電子、ガンマ線バースト


シリーズ「雨の日の美術館」


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シリーズ「アニータ少尉のオキナワ作戦」

シリーズ「エレーナ少佐のサドガシマ作戦」

A piece of rum raisin - 第3ユニバース

シリーズ「フランク・ロイドのヰタ・セクスアリス-雅子編」

フランク・ロイドの随筆 Essay、バックデータ

弥呼と邪馬臺國、前史(BC19,000~BC.4C)


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