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#24 Akito Kashio: トライアル&エラーを繰り返しながら、従業員 1 人 1 人の価値を最大化するプロダクトを作りたい - Interview with Beatrusters

Beatrust 株式会社、Product Marketing Manager の Atsushi Tsukada です。いつも Beatrust on note をご覧頂き有難うございます。アーリーステージのスタートアップ企業:Beatrust の社員、通称 "Beatrusters(ビートラスターズ)" へのインタビュー記事の連載企画 Interview with Beatrusters。第 24  回は、2022 年 10 月から PdM(Product Manager) を担当している Akito Kashio / 柏尾明希人 さんにお話をうかがいました。

Akito Kashio / 柏尾明希人

――先ず最初に、Akitoさんのパーソナルな面をお聞きしたいと思います。ご趣味などはありますか?

アウトドア全般が趣味ですね。5 歳と 2 歳の息子がいるので、息子の友達家族と一緒に週末はキャンプ・スノーボード・サーフィンなどに遠出することが多いです。街から離れて大自然の中にいるとリフレッシュすると言いますか、広い心を取り戻す感覚がして好きです。いろんなタイプのアウトドア好きがおられますが、自分は「シンプル」「ギアをあまり増やさない」「気軽に楽しむ」タイプですね。

――では改めて、Akito さんのご経歴を教えてください。

大学卒業後、新卒で大手通信会社に就職しました。入社した頃から新規事業の立ち上げをやりたいと思っており、30 歳頃に グロービス MBA を取得しました。それを契機に、自ら手を挙げて新規事業の仕事に関わらせてもらいました。結果として、そのあと約 10 年の勤続の中で 3 回の異動をし、それぞれで事業開発・新規ビジネス開発をリードしてきました。40 歳を手前に新しいことにチャレンジしたくなり、2022 年 10 月、Beatrust へ参画しました。

――まさに「0→1 請負人」ですね。実際どんな新規事業に携わっておられたのでしょうか?

それぞれ全く違うことをやってきました。クラウドと連携した情報機器端末の企画・ビジネス立案、SMB 向けのプロセスマイニングサービスの立ち上げ、医療機関向けの RWD の収集サービスの企画〜開発などを担当していました。プロセスマイニングサービスは、パソコン上の操作データを分析するサービスです。分析だけではなく、課題の発見やその課題に対する解決策の提案までを一気通貫でご提供する、といった風ですね。クライアント企業様のビジネス的にも、「いかにわかりやすく、手軽に価値を実感いただけるか」が非常に大事で、スピード感を求められる仕事でした。現在も仕事するうえで大事にしている価値観、「大きなトレンドも大事だが、個々のユーザーの行動をしっかりと捉えることも同様に大事」「速やかにユーザーに価値を実感いただけるものを提供することが大事」という考え方は、この時の経験によるものが大きいかもしれません。

――仕事における哲学のようなものが形成された時期ということですね。今の自分の基礎になっていると自覚される体験は、他にも何かありますか?

「​​MBAでの学び」と「実務を通じた実践」を、同時に行うことが出来たことです。プロダクト開発をリードするうえでビジネスリテラシーはとても重要です。私は幸いにも上司とチームに恵まれ、通常ならば参加できないような役員との会議などにも同席させてもらう機会を多く頂きました。経営視点での議論に参加させていただいた経験が、高い視座から物事を俯瞰する姿勢の形成につながっていると思います。

また、成果を上げる組織として機能するためには、「ロジカルに」「再現性を考えながら」ワンチームでトライしていくことが重要であり、その取り組みこそが新たな事業の成長につながるのだということを身をもって体験できました。

ちょうど当時 30 歳前後で、オーバーヘッドのビジネスから新規事業の部門へ異動した頃だと記憶していますが、自分の中で腹落ちした感があります。再現性がとれない時にこそユニークな課題が見つかったりするもので、一つ自分の中で “仕事をする上での基準” のようなものが出来ましたね。

ご趣味のサーフィン中の一枚。開放的なムードが素敵です。

Beatrust は、これまでの会社人生の中で漠然と感じていた課題感に、真正面から向き合ったプロダクトだと思った。 

――転職を考え始めたきっかけ、Beatrust を知ったきっかけは何でしょうか?

すごく積極的に転職活動をしていた訳ではなく、リファラルがきっかけで、「まあ人生 100 年時代だし」と思って前向きに話を聞いてみるようになりました。プロダクトマネジメントや事業開発の面でまだまだ自分の強みを伸ばしたいと考えており、逆に、業界やその会社の事業フェーズ(大企業かスタートアップか等々)は特に絞って考えていませんでしたね。自分の周りで転職した人の中には、スタートアップ、ましてアーリーステージのところに行った人は、正直あまりいませんでした。

Beatrust はそのときに初めて知ったのですが、「やっていることに価値がある」と思ったのが最初の感想です。自分のそれまで 15 年の大企業での勤務経験の中で、言語化できないまでも漠然と感じていた “課題感” をビジネスのど真ん中に捉えており、正々堂々と正面から立ち向かっているなと感じました。また、それぞれのメンバーが自分のスキルや経験に自信をもって取り組んでいる様子も印象的でしたね。

――おっしゃる “大企業ゆえの課題感” というのは、もう少し具体的にはどういったことでしょうか?

私の実体験からも、日本の大企業にはとても優秀な方がたくさんいます。しかしながら、既存事業の成長に伴い、組織として洗練されれば洗練されるほど、仕事は区切られ、自由な染み出しが少なくなる。結果として、「タテ・ヨコ・ナナメのつながりの希薄化」や、「自由な協同の機会の喪失」や「個人の個性やスキルが組織として活かしきれなくなる」といったジレンマを、これまで抱えてきていたと思います。VUCA の時代の流れのなかで、より個の自律と裁量に重きをおいた仕組みの重要性が増してきています。大企業では、単純にいまの洗練された組織をすべて破壊してシフトするのではなく、“両立すること” が求められると思います。いままさにこの課題に取り組む企業が増えてきていると体感しています。

お子さんとスノーボード。既にフォームがしっかりしていますね。

成功も失敗も、自分の責任として受け止めて、前に進んでいく。 

――PdM とはどのような職種でしょうか? そのうえで、Akito さんの具体的な業務内容は何でしょうか?

大上段の定義として、PdM のコアロールは、「プロダクトの Why・What・Who を明確化し、コンセプトを決定していくこと」です。Beatrust の提供を通じて実現したい世界観そのものの検討から入り、目の前の数万ユーザーの実際の利用データから定量的にインサイト分析・クラスタリングを行い、さらにそこから特徴的な傾向をピックアップして定性的なペルソナ作りをして、彼ら彼女らに向けた体験価値を実際に設計するのが仕事です。必ずしもプロダクト自体の機能開発に限った話ではなく、それを「どのように利用促進するか(Growth 戦略)」を考えるのも仕事です。私の場合でいえば、どうしたらもっと Beatrust を使って頂けるか、過去の利用データを分析して施策内容を考えたり、PMM(Product Marketing Manager)や CS(Customer Success)と共にユーザーとプロダクトの接点(特にテックタッチ)を立案・実行することも業務のうちです。

――ユーザー分析とは実際どのように行うのでしょうか?特殊なスキルが必要なのでしょうか?

いろいろな手法があり、目的によって適・不適もありますし、PdM によっても得意・不得意がもちろんあります。例えば、弊社にいるもう 1 人の PdM、Aya Horiguchi は元デザイナーですから、UIUXの観点でユーザー行動をデザインすることに長けています。一方で私は、行動データやイベントログを SQL などを使って分析し、実際のユーザーの行動や発言と比較しながらインサイトを発掘することを得意としています。新規事業は基本的に予算がつきにくく、セルフビルド(自分で出来ることは自分でやる)をベースとした環境ですから、大企業にいた当時から自分でDWH(Data Ware House)をいじったり色々自走してきました。その時に身につけたある種の “サバイバル根性” のおかげですかね笑。

PdM には 3 つのスキルが必要だと一般に言われます。①ビジネス、②テクノロジー、③クリエイティブ(デザイン)ですね。それをバランスよくスキル実装しつつ、それぞれに秀でた社内の専門職のメンバーと共にプロダクトを作っている、という感じです。

――PdM が “ミニ CEO” と言われる所以ですね。Akito さんにとって PdM のやりがいや楽しさはどこにありますか?

先ほども少し言いましたが、「成功も失敗も自分の責任の中にある」点ですね。それが楽しさでもあり大変さでもあります。同時に、大企業の中でラインで仕事をしていると感じずらいのもこの実感です。仮に自分が失敗しても、誰かのスーパープレーやラッキーのおかげで結果的に組織全体としては成功するかもしれない。逆に、自分がどんなに良いと思える意思決定をしても、自分の管掌しきれない要因で失敗することだってあります。関与する人が多くなり、個人の作業範囲が限定的になっていけばいくほどに、「自分の責任」と実感できるやりがいも苦労も味わい難いものになっていきます。私自身はそれを物足りなく感じてしまいますし、自分が意思決定したことの責任をしっかりと感じながらプロダクトを作っていきたい、価値提供していきたい、と思っています。

――仕事をするうえで大事にしていること、中でも特に「PdMとして」心がけている姿勢などはありますか?

仕事をするときにも、常に “素の状態” でありたいと思っています。お互いがやりたいと思っていることを素直に言いあえる・協力しあえる関係性のチームがいいですね。これは Beatrust がビジョンに掲げる「最高の自分」とも通じる部分があると思っています。

PdM としての心がけは、「鳥の目・虫の目・魚の目」をバランスよく使いながら仕事をすることです。鳥の目(俯瞰視点/長期思考)に寄り過ぎてしまうと、1 人 1 人の行動や思考を見落としてしまう。逆も然りですね。そして、魚の目を意識して、トレンドや組織の働き方といった大きな “流れ” を読むことも大事にしています。

キャンプでのワンシーン。夕焼けに染まる空がとても綺麗ですね。

トライアル&エラーを楽しめる人と、全ての働く人がハッピーになれる未来を作りたい。 

――入社されてみて、改めて Beatrust 社員をどう思いますか?

バックグラウンドとして経験豊富なのはもちろん、それぞれが確たる意志やビジョンを持っていると感じます。ゆえに、セルフスターター気質な人が多く、自分で課題を見つけることができて、実行に移すことが出来る人が多いと思います。

――今後、どんな人に Beatrust に入社いただきたいですか?

「トライアル&エラーを楽しめる人」ですね。机上の議論でなく、実際に行動しながら学んでいける人と仕事がしたいと思います。「とりあえずやってみましょ!」「ここは自分がやります!」「失敗したところは、次はこうしましょ!」と自ら手を動かし進めながら、一緒に学んでいける人が Beatrustに向いていると思います。

最近、組織行動学の文献を読み漁っているのですが、それらの文献の多くが海外のものであり、「個人の行動 ≠ 組織の中でのふるまい」「どのような組織づくりをすれば、1 人 1 人のパフォーマンスをより良く発揮できるのか」というテーマは世界共通なのだな、という認識を新たにしています。私自身の経験として、大企業にはやはり優秀な方が多い。でも、本当にベストな形でワークしているかと言うと、極めて怪しい。一定の解決策を提示したのが例えば Google だとして、それでもまだベストとは言い切れない。

我々は、この壮大で難易度の高いテーマに、“理想的なプロダクトを作って提供する” というアプローチを通じて取り組みたいと思っています。このプロダクトの体験を通して、 1 人 1 人がハッピーになり、その総和として組織全体が、社会全体がハッピーになる。そんな理想のツールを目指して取り組みたいと思います。

人気観光スポットの伏見稲荷大社での1枚。ご自宅近くにこんな素敵な場所があると、
創造性が刺激されそうです。

いかがでしたでしょうか? Beatrust は、2020 年に創業して以来、国内外のさまざまなグローバル企業やスタートアップなどで経験を積んだメンバーが、お互いを刺激し合いながら日々仕事をしているアーリーステージのスタートアップです。最近も素敵なバックグラウンドを持った社員が続々と参画してくれています。次回の社員紹介の連載もお楽しみに!

Beatrust は、本日 2023.03 月時点で、正社員 27 名(国籍としては 9 か国)まで成長してきております。Diversity and Inclusion を保ちつつ、社員がより自律的・機動的に働くことを可能にするための取り組みにチャレンジしてまいりたいと思っております。Beatrust のヒト・モノ・コトを感じていただけるような情報をお伝えしていきますので、少しでも興味を持っていただけましたらこちらの “Beatrust on note” をぜひフォローいただければ幸いです。また、どうぞ宜しければ他の記事やニュースリリースも併せてご覧くださいませ。

今後とも Beatrust をどうぞ宜しくお願い致します。

(お願い)Beatrust への取材依頼や各種お問い合わせは、お手数ですが marketing@beatrust.com までお願い申し上げます。現在非常に多くのお問い合わせを頂いており、回答までお時間をいただく場合がございます。予めご容赦下さいませ。



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