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最近、庭のメジロが警戒してくれなくなり、すこし釈然としないです……

 去年の末ぐらいから、うつのリハビリをかねて義父宅の庭の草引きをしています。
 そのことが今の回復過程にちょうどうってつけのようで、わりと毎日欠かさず、パジャマのうえになにかはおって、裏手からこっそり草引きに通っています……ま、草引きのためにパジャマを着替えれるようになったら、また一段階うつから回復できたってことなんで、それはそれでゆるゆるとその日がくるのを楽しみにまっててね、ってことです。

 

 で、ですね。

 年が明けてからはほぼ毎日草引きしながら1時間くらいは庭をうろうろしているので、ていうか、できるところまで回復してきたんだけど、梅の木とか椿の花にくるメジロがぜんぜん警戒してくれなくなりました。
 もちろん、一定以上接近するとあわてて飛んで逃げていく……。
 ヘッダーの写真は、ちょうどその「逃げるか逃げないか」のさかいめの距離感がでてていいなぁ……なんて思ってえらびました。こっちもちょうど、白梅がさかりです。
 メジロにとったら五百蔵は基本的にもうすでに「動く人形」あつかいのようで、チイチイいいながら好きかってにそのへんの枝をちょいちょいしています。てかむしろ、あたくしががさがさごそごそ音をたてるので、その音で自分たちの生活音がマスキングされてラッキー!ぐらいに感じてるみたい。非常にリラックスしておいでのようです。
 とくに、人間の姿が枇杷の木の下にかくれると、いっそう警戒心がなくなるようで、ときには頭上でがさごそしはじめたりしちゃうんですけど……こんどはこっちが「うんこ落ちてきませんように……」って、ぴりぴりきます。

 こんなふうに。
 野生のメジロを間近くで観察できるようになったのはうれしいけど(だって、メジロ大好き)、いままでずっと全力で警戒されてきてるから、なんか釈然としません。
 ついつい「オラオラ!ちゃんと警戒せんかいっ!」って、いじめたくなります。

 

 それと、不思議なことに。
 こんなかんじで小鳥から警戒されなくなると、自分の所属している世界が、

 いま、わし、存在が「人間界」から「自然界」に移行しとる……

 って、じんわりと感じます。
 さらにいうと、「自分」っていうケンツクした存在がうすくなって、

 草引きするおばちゃん……
 自然の風物のひとつ。里山には欠かせない存在。まぁ、ぶっちゃけ、田んぼにかかしがあるようなもの

 って。
 風景のひとつになったというか、自然画の一部になったというか。
 そのへんの生態系全体の一部としてとけこんでる感じというか。
 うーん、まあ、でも、自然って、生態系とか食物連鎖とかの秩序あるようでいて、じつはそれぞれが好き勝手してるだけ、ってのが実態なので、

「はいはい、おばちゃんも好きにさせてもらうけんね~(←どこ弁やねん?)」

 と、容赦なく雑草(とくにツユクサ)のジェノサイドしてるんですけどね。

 

 だけど、

 各自が勝手にしてるけどちゃんと回ってるし回してるし

 っていう自然とのなんとなくの一体感は、独特です。
 しかも、もんのすごく安心できる。

 ついついメジロをいじめて「おんどりゃ~!こちとら人間様じゃ!おそれいったかァ!」なんていきりたくなるのは(まあ、嫌われたくないからしないけど)、

 「自分」がまわりとなじみすぎてうすくなってるけど、ちゃんとある

 っていう、自然の懐のなかでの存在のしかたに慣れてないからこわいせいかもしれません。
 逆にいうと、人間界ではどれだけ必死に「自分」をきわだたせて、トンがらかせてたんだよ、それってめっちゃしんどかったんとちゃうん?……って、自分をよしよししてあげたくなります。

 

 田植えがちかづくと、「田んぼの土をほぜくっているトラクターの後ろをついていって、ちゃっかり虫とかタニシとかにありついているサギ」という映像がローカルニュースで必ず流れるんだけど、あのトラクターを運転しているおっちゃんも、サギをおともにつれながら、毎年こんなふうな彼我一体な境地を味わっているんだろうかと思うと、

 田舎のひとって、なんかすごい。
 限界集落というギリギリの地帯に住んでるお年寄りなんかは、たぶんもっとすごい。

 街暮らしが板についた人間とは、アイデンティティーのあり方が根本的にちがっているにちがいない。それはもう、異文化といっていいくらいに。
 だから、都会につれてこられた「アルプスの少女ハイジ」が病んでしまったのも当然。だって、ハイジを自然から引き離すのは、それこそ胎児を胎盤から引き剥がすも同然のことだっただろうから。

 

 

 

 ところで。

 こんなふうに草引きばかりしているので、ていうか、「note書いてると丸一日体動かさなくなるからしばらく禁止。だって体に悪いから。読むのもすくなめで」って、脳みそが判断されておるようで、「note書きたい」って気持ちに脳内エネルギーを回してくれません(書かねばならない、と感じるネタはゴロゴロあるのに)。思考力にも抑制がかかっているようで、頭がぼーっとなって、「最後まできちんとまとめる」というがんばりができません(そのくせ、毎日、幸せ感は120%満喫している)。
 いま現在、脳内エネルギーの大半は草引きの遂行に最優先でふりわけられている、ということでまちがいなさそうです。

 うつからの回復の時点のどこかで、エネルギー配分の比重が、静から動、内から外、バーチャルからリアルへと移り変わると予想していましたが、どうも、去年1年がその準備期間だったようで(きざしはいろいろあったし)、今年がその移行の時期のようです。

 そんなわけで連続投稿も去年末の88週で切れたまんまです。
 だけど、そっちのほうが自分の実態にあっているから、ぜんぜん残念とかないし、むしろ途切れてすがすがしい……あ、あるべき状態におさまった、って感じです。

 

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いま、病気で家にいるので、長い記事がかけてます。 だけど、収入がありません。お金をもらえると、すこし元気になります。 健康になって仕事を始めたら、収入には困りませんが、ものを書く余裕がなくなるかと思うと、ふくざつな心境です。