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ロジラテ思考の時間節約術「時間節約は本当にできたのか? 」#B06

1.時間節約は本当にできたのか?

今日はこれまで説明してきました4つの時間節約術(#B01~#B05)、「明日の仕事に手を付けない」、「情報共有の仕方」、「メールのルール化」、「会議の生産性を上げる」を実践した結果、どのくらい時間を節約できたのかお話します。下のグラフをご覧下さい。

約一年間、実践した結果以下のようになりました。
●会議、資料作り 39% ⇒ 26%(13% 1時間削減/日)
●マーケティング 39% ⇒ 51%(12% 1時間増/日)

増えた時間(マーケティング1時間)を使って、お客様のところに足を運んだり、インナーコミュニケーションに時間に再配置しました。

後は成果をどう上げるかです。成果とは「売上げ・利益」です。当たり前ですよね。営業なんですから。。。。

2.時間はできた。さぁ成果をあげるぞ!

このとき私は、「時間はできた。さぁ成果をあげるぞ!」と意気込み、メンバーと販売目標、利益目標を達成するための戦略、戦術を議論し始めたのですが、何か気分が乗らず釈然としないまま月日が過ぎていきました。

そんな中、2014年の年末、忘年会を終えて家に帰る途中こんなことを考えてしまいました。

●毎日忙しく仕事してるのに、一日が終わって”やった感”は感じている。
でも「今日俺は何をしたのか?」と自問自答すると、すぐに思い出せない
●メンバーと目標・問題・課題を共有して、コミュニケーションしたか?

答えはいずれもノーです。

3.成果・努力の価値観を変えた3つの時代

ここでもう少し、会社員としてどのように生きてきたのか振り返ってみることにしました。すると3つの時代を生きてきたことが分かりました。

1)努力が報われる時代
まぁまぁ景気が安定していて、努力したら売上げ・利益が上がる時代です。遣り甲斐を感じられるいい時代ですが、こんな時期はいつもまでも続くものではありません。

2)努力が報われない時代
ずばりバブル崩壊、リーマンショックです。この時代は、「努力が報われる時代」の何倍もの努力をしても売上げ・利益は下がる一方です。

3)努力しなくても報われる時代
1980年代のバブルです。この時は何もしなくても注文が入り、工場は常にキャパオーバーでした。この時、私はお客様のところに足を運ぶことは殆ど無く、ひたすら工場に行ってグループ長に頭を下げて製品を作って貰っていました。

つまりお客様に「ありがとうございます」ではなく、工場に「お願いします!。ありがとうございました!」と言っていたのです。

さらに工場の現場は疲れ切っていて不具合品が多発します。その時初めてお客様のところに出向いて頭を下げるという、不謹慎な営業でした。

私たち会社員は日常的に「成果を出せ」と言われます。それは業績(売上げ・利益)を意味しますが、3つの時代が示すように、「努力しなくても上がる業績、「努力して上がる業績のいずれもが成果と見なされます。

つまり業績(売上げ、利益)とは景気次第でどうとでも変わるもの。それを成果と呼んでいるということになります。

っとすると、いったい成果・努力とは何なのか?なんだかモヤモヤしてしまったわけです。

4.私たちにとって成果とは何なのか?

答えを先に言ってしまうと、私が考える成果とは、「現実」と「目指す姿」の間にあるギャップを明らかにし、「問題点」と「解決すべき課題」を見出し、戦術を実践できる人が育ったかどうかです。

つまり「目指す姿」を達成するために、現状(景気、社会情勢)の中でベストを尽くせる戦略・戦術を実践し、この活動を成果として評価できるマネジメント(ロジラテ思考マネジメント)です。

次回から、ロジラテ思考マネジメントについてお話を進めて行きますので、よろしくお付き合いください。

※ロジラテ思考とは、ロジカル思考(垂直思考)+ラテラル思考(水平思考)を組み合わせた思考法。詳細は「ロジカル思考の罠。『ロジラテ』思考で成果をあげる行動論 #A05|飯田利男|note」をご参照ください。


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