見出し画像

AIによって「成果の質」が変わる。それに応える「学習とコミュニケーション術」の話

ビジネスマンは、常に成果を求められます。

では「成果とは何か?」と問われれば、
「会社が設定した目標でしょ?」
答える人が殆どだと思います。

しかし、近年 会社が設定した目標を達成しても、本当に会社が成長するのか違和感を感じることはないでしょうか?

わたしは、求められる成果の質が変わってきたように思います。

今日は成果の質と、成果を手に入れるための学習法について話します。

1.成果の意味が変わってきた


私が現役だったころは、会社のルールを守り、会社の目標を達成し、与えられた学びの機会を消化することで評価されると考えていました。

目標の意味なんて考えることはなく、「経営指標から連鎖された数字」と捉えて、戦術を考えるだけでした。

今思うと、
この時代は、成果の質が変わるような大きなイノベーションはなく、既存技術の延長で作られた製品やサービスで十分だったのかもしれません。

しかし、今は違います。

加速度的にコンピュータの性能とネット環境が向上し、さらにAIによってルーティン業務は機械化されはじめた今、従来の考え方で作られた製品やサービスでは、ニーズ応えられなくなってきました。

例えば、決済方法です。
ほんの5年前には、まだ現金決済やカード決済が主流でしたが、今はスマホやApple Watchで簡単に決済するサービスが主流になっています。
※現金を持ち歩く習慣がなくなりつつあります。

例えば、自動車です。
ほんの5年前の自動運転は、レベル2程度でしたが今はレベル3の実現が近くなり、求める価値は移動手段から安全+移動手段になりました。
※レベル2⇒部分運転自動化(運転主体は人、走行領域は限定的)
※レベル3⇒条件付き運転自動化(運転主体はシステム、走行領域は限定)

こうなってくると、既存技術で生まれた製品やサービスでは、成果を生み出せない時代と言えます。

では、これからどうすべきか?

そのキーワードは、学習とコミュニケーションです。

2.従来の学習


従来の学校教育は、教科書を理解し、理解度テストで評価されてきました。

この考え方の源流は、1900年代初頭にアメリカの技術者 テイラーが発案した「テイラー主義」にあります。

テイラー主義は、次の3つに焦点を置いたシステムを作り、フォードなどの自動車産業が大成功するキッカケになりました。
 決められた時間内に、
 決められた工程を消化し、
 決められた生産物をアウトプットするための手法

学校教育も、このシステムを遵守できる人材を創り出すために、以下のような教育システムを作りました。
 決められた手順で子供達を教育し、
 成果は理解度テストの成績で
評価する。

現在のように社会システムが大きく変わらなければ、このままでも良かったかも知れません。

3.次世代リーダーの学習法


今後、ルーティン業務や結果の予想がつくような業務は、AIに代替される時代になっていきます。

そうなると私達が生み出す成果とは、AIが着想できない新しい製品やサービスになるはずです。つまりイノベーションです。

そのためには、会社から与えられた学習だけでなく、自ら成果に繋がる学習を考え、実践しなければなりません。

今後リーダーに求められることは、「学習」と「能力・スキルの開発」と「コミュニケーション能力」を使ってイノベーションを起こすことです。

【リーダーに求められること】
●市場やメンバーの報告を時系列に分析して、新たな変化を見抜きイノベーションを起こすこと。

●メンバーの行動を観察し、「強み」、「特性」を把握すること。

●リーダー自ら、成果に繋がる実践と学習を繰り返す

●メンバーに学習の機会を作り、メンバーの能力・スキルを高めること

次世代リーダーの学習法


教科書の論理やメソッドではなく、市場やメンバーの報告を分析し、成果に繋がる学びを見極めて、実践と学習を繰り返す学習法です。

【リーダーの学習法】
●変化の中から、自ら成果に繋がる学びは何かを見極める

●目指す学習のため、仕事をしながら学校に通う

●目指す学習のため、仕事を一端リタイヤして学校に通う

●目指す学習のため、空いた時間で、通信教育で学ぶ

読者は、「そんなの会社が許してくれないよ」思われた方もいらしゃると思います。

しかし、学習の目的を会社にしっかり伝えると、協力してくれる企業が多くなっています。

会社も昨今の変化を感じ、社員の能力・スキルを高めないと成果を上がらないことを分かっているはずです。

真摯に訴えてみると道は開けると思います。
チャレンジするのも悪くないと思いますが、如何でしょうか。

4.メンバーと一緒に成長する

今後はメンバーの報告や、市場の変化を時系列に記録し、そこから成果に繋がる変化を見極めて、メンバーとコミュニケーションすることが重要になってきます。

【ロジラテ思考分析】

 What 何が起こったのか?(現状分析)

 Why 何故それが起こったのか(戦略)   
    ⇒仮説立て   
    ⇒課題設定
 How 何をする(戦術)

 Result どうなった(検証)

リーダーは、ロジラテ思考分析で、成果を上げるために必要な知識、能力、スキルを見極めて、メンバーの強みに合わせた学習の機会を提供する。

こうすることで、メンバー全員が学習し、成果を上げるための能力・スキルを手に入れて、イノベーションという成果をあげるチームになる。

皆さんは如何お考えでしょうか?


この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?