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気づく力(楽譜)
おはようございます。音楽家の河野一之です。
お知らせ
まずはお知らせをさせてください。
①The LIVE "In Eb"動画販売中!
令和3年2月28日(日)
東京都西日暮里駅もより「やなかホール」にてチューバ、テナーホーン、ピアノ、パーカッションの4人で開催されたライヴコンサートの配信動画です。
あの感動を再び!
②17LIVEという無料配信サイトで毎朝生放送しています。
ぜひ覗きにお越しください。
毎朝6:30~管楽器奏者が教えるブレスウォームアップ
毎日チューバライヴ
③「即席バンドにて決められた曲を河野一之とともに練習する会」
スターウォーズに続いて今回はThe Year of The Dragon / Philip Sparke!
今後の予定
7/22(祝日)16:00~18:00
8/15 10:00~12:00
9/18 午前午後(ホールでの開催)
ご応募はこちらから
気づく力(楽譜)
自分も全くそうだったのでよくわかりますし、今だに完璧に表現ができているかと言ったらもちろんまだまだ成長中なのですが、
楽譜に書いてある情報量というのは物凄い量です。
そして、それに気づく能力+表現する能力というのは経験値と常日頃の意識からしか得られません。
指揮者という仕事をしたり、自分自身がプロの現場ではなく、アマチュアの方々のご指導をさせていただく際に口を酸っぱくして何度も言ってしまいますが、
楽譜はよく読みましょう。
例
例えばこの楽譜
世界で1番有名なチューバとオーケストラのための協奏曲ですが、ぱっと見どんな情報があるでしょうか?
①題名&作曲者名
これにより誰がなんの楽器のために、どんな曲を書いたか
②題名上の注釈
いつ、なんの演奏会のために作曲されたか、初演は誰か
③音符
④速さ=テンポ
⑤拍子2/4+調号(f minor)+転調
⑥音量
➆表現記号(Articulation: アクセントやスタッカート、cantabile etc)
➇Repeat記号
ここら辺は慣れればですが、パッと見30秒ぐらいでわかるところです。
この情報を入れてから練習に入るのと、そうでないのでは結果に雲泥の差が生まれます。
この情報を入れから吹くことで、和声の進行やフレーズ感、どう吹きたいかを作りやすくなります。
アマチュアの方が落としやすい記号
fやpなどわかりやすく、ぱっと見で反応しやすい記号類は認識しやすいようです。
しかし、僕のご指導させていただいてきた経験上、見落とされやすい記号第一位は
cresc. & dim.
です。
多くの場合図形で< >のように音量を徐々に上げ下げする指示がされますが(上の楽譜参照)、イタリア語でcresc.やdim.と書かれている場合多くの方が見落とされる傾向があります。
< >図形は単純にわかりやすいというのもありますがこのイタリア語版cresc. & dim.の意味を知らないこともその要因の一つかもしれません。
答えは単純
①図形の場合は図形が書かれている箇所で音量の変化をつける
②イタリア語版はそのイタリア語が書いてあるところから次の音量変化記号まで音量の変化を加え続ける。
なので①の場合は多くの場合、局所的ですが、②の場合は場合によっては数小節間音量の変化を与え続けなければならないので見落としやすいです。
第二位にRepeat箇所、第三位が転調箇所です。
意識を向ける
僕たちプロは演奏が求められる水準を超えない=仕事がなくなる=生活ができないとなるので譜読みも真剣です。それゆえに意識して譜面を読む習慣ができます。
明日生きるためのお金を稼ぐためならそれは真剣になるのもご理解いただけると思います。
しかし、アマチュアの方はもしcresc.を見逃しても仕事に影響はありません。ですが、それでも「より演奏を楽しむため」には楽譜のもつ情報を少しでも多く持ち演奏することが色んな意味で必要です。
またこういうものは自分自身で意思を持って変化を加えていくことでしか習慣化せず、結局演奏を変えることができません。
ですので、楽譜が手元に来た時点で吹いてみる前に譜面をよく読む癖をつけましょう。
ほんの数分です、慣れれば数十秒でたくさんの情報を得ることができます。
おすすめです!
Thank you
Kazz
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