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都築郷夫(つゞき·くにを)の詩と歌と句 act 28 by Tsudsuki, Kunio 附・詩人の為のワードローブ集

妹と二人曉露(あかときつゆ)に立ち濡れて向峰(むかつを)の上のつきを見るかも 平賀元義

【引用歌から】

 平賀元義は江戸後期、備前岡山の人。浪人し、獨學でこの萬葉調の歌を打ち立てた。或る意味絶唱とも言へる、

五番町石橋のうへに我が魔羅を手草にとりし吾妹子あはれ

 で令名髙い。浪漫的で、特に(主に遊女だらう)「吾妹子」が出て來る相聞歌が本領。正岡子規は「吾妹子先生」と呼び愛唱した、と言ふ。
 引用歌、妹(いも)と二人で露に濡れる、朝の月を観る為に、である。さらつと詠んだやうで、相当の努力で身に着けた「元義流」なのだ。泣けてくる歌の名手であつた。(都築)

【詩①】

ビッグなチャンスが
転がり込んで來ないかねー、
なんて呑気なやうな
これから詩を売らうと
してゐるもんが。

本來的にどうなんだ?
ホメーロスはあの雄渾長大な
叙事詩、でーえー
幾らかになつたのか。

これから詩を売らうと
してゐるもんが、
切り株に躓く獲物を
待つて
るのと同じく - ぢやね、

詩を磨けつての!

©都築郷夫

【雑詠・六吟】

どつち先?なんて云つたら訴へてやるからと極限的立場(©都築郷夫)短歌 tanka

味噌がXXである世間のXX算用
(©都築郷夫)川柳 senryu

今が花花畑町に花が咲く
(©都築郷夫)俳句 kigo

佯狂と勘ぐるぐるり逆上がりのぼせて一人泣いたかなーと
(©都築郷夫)短歌 tanka

ロボット君釣りしてるアイコンほつこり
(©都築郷夫)川柳 senryu

忌日並ぶそこに意味を求めはつあき
(©都築郷夫)俳句 kigo

【詩②】

短い
20分でも、どうにかなるもんよ
だつてさ
この鬼畜
将なんとかつて
名前からして
嫌ひ
だから
『将太の寿司』も
讀まない、よ
そんな奴もゐるんだよくおぼえとけ!

©都築郷夫

【虚言箴言】

自分のことばつかりで充分である。他人の為、とやり始めれば政治と言ふ泥沼に嵌まる。- ラ=ロシュフコオ(大嘘)

贋ラ公の言ふ政治、は僭主のものであらう。さうでなければ、皮肉にもならない。彼の生きた時代では、政治など賤業だつたのだ。職業に貴賤あつて当然、の頃であること、忘れずに。

【つぶやき】

 なんか、引用の元義ばかり行数を食つてゐるやうだが、詩が短いのは偶然だし、雑詠を六吟に絞つたのも、それ位が丁度だらうなー、と言ふ考へあつてのことで、別段何か意識しての談ではない。
 しかし、もうすぐに30回を控へてゐるとはなあ。課金の話はまだまだこれからである。いろいろ勘案してみたが、自然体が一番であらう。目標の売り上げは、ガリガリ君買へるお小遣い稼ぎ←嘘よ嘘。
 ま、私の畸手、どう出るか結果までお付き合ひ下さい。元義はほんと、相聞だけを集めた「絶唱集」あれば、無理してゞも買ふんだけど..。
 そんな都築であつた。んぢやどうせオマケあるんでせう?またね。

秋雷や恨みもあるが秘密だね
(©都築郷夫)俳句 kigo

それぢや、さいなら。ふじみ野はホントに雷である。チャオ!都築拝。

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