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人は食べたものと、読んだもので出来ている

雨の日曜日になりました。
夫は朝一番雨の中一斉清掃に出かけ、疲れて帰ってきました。
申し訳ない気持ちながら、私は午前中本を読んで過ごしています。
先ほど読み終えたのは書き下ろしの作品です。

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「読書はどんなに孤独な行為に見えたとしても、人や世界とつながることです」神楽坂に盲導犬と住むよう子は、出版社の担当・希子と隔週の木曜日に、打ち合わせを兼ねたランチをするのが楽しみだ。一方、神楽坂で“古書Slope”を切り盛りするバツイチの本間は、五歳になる息子のふうちゃんと、週に一度会えるのが木曜日だ。書物への深い愛、物語への強い信頼、それを分かち合える大切な人。本に込められた“想い”を伝えていく―。(「BOOK」データベースより)

主人公ペンネーム竹宮よう子によって、現実では辛いことの方が多いと思う目が見えない生活を悲壮感少なめに描かれているからか、余計にそこに至るまでの彼女の人生に心が痛みます。また盲導犬のアンとの様子が絆の強さによって、愛おしさが伝わってきます。
本作によって盲目の世界というものに触れ、本を読むことにはさまざまな形があること、人生において本はとても大切なものだとストレートに発信されているのがすごくよかったです。
また本好きなら関心の高い、出版社と作家との関わり、出版社と本屋との連携、古本屋経営、今風の古本屋、古本屋改革の様子が描かれているのも興味深く面白かったです。

「人は食べたものと、読んだものとで出来ている」

始まりを告げる印象的なこの文章はこの作品の大きなテーマですが、本作でも登場する「星の王子さま」にもある

大切なものは目に見えない

この言葉も作品のサブテーマになっていると思いました。

余談ですが、作中で登場人物たちがお茶を飲んだり、食事をするレストランやカフェは本当に神楽坂にあるのでしょうか?メニューから想像するだけで味まで感じられ、ぜひ行ってみたいです。

とにかく本好きの方に読んで欲しい作品でした。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今日という1日があなたにとってかけがえのない1日となりますように。

昨日のnoteは↓

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