見出し画像

現職教員が書く自己推薦書②

現職教員採用試験を受験するにあたって書いた自己推薦書を公開します!

今回は、いよいよ後半部分です!より教員としての資質・能力を試されるような項目が目白押しです!

(前回の記事はこちら→現職教員が書く自己推薦書①

それでは、さっそくまいります!!

項目5【学校教育の今日的課題で関心がある事柄と、その改善策について】

 学校現場における時代の変化への対応です。「新しい時代の初等中等教育の在り方について」の内容にもあるとおり、society5.0時代を生きる子どもたちを育成するにあたり、読解力、情報活用能力、見方・考え方を働かせて表現する力の育成、先端技術を活用して一人一人に応じた学びを実現すること、外国語教育やプログラミング教育への対応、多様化された社会の変化に柔軟に対応していく姿勢など様々な課題があげられます。
 現場で働く一教員としてできることは、大きく2つあると考えています。1つ目は、「教員として学び続ける姿勢を持ち続けること」です。教員一人一人が社会の急速な変化に対応すべく知識・技能を刷新していくことで、上記のような課題についての知見を深めることができます。2つ目に、「チームとしての学校」という意識を常にもち、教職員間の連携はもちろん、学校が有する資源を見付け、保護者・地域とつながる姿勢を教職員一人一人がもち、9年間を見通した指導をしていくことが大切だと考えます。
 また、私自身、今後は中堅教員と呼ばれる年齢となります。30代の中堅教員としては、20代の若手教員と40代の中核教員をつなぐ役割があると考えています。若手教員の育成はもちろん、自分自身も先輩教員の経験に学ぶ姿勢を大切にしていきたいと思います。

課題としてあげた「時代の変化への対応」という大枠が大きすぎて、収束のさせ方が大変でした。一教員にできること、自分にできることは?という視点で改善策を書きました。おそらく、面接試験に進んだとしても、この点は聞かれると思うので、具体的に話せるように準備したいと思います。

項目6【生徒指導や学級経営に関して、努力していることや工夫していること】

 PISA調査の結果で「日本の子どもたちの自己肯定感が低いこと」が強く印象に残っており、教員である自分にできることを学級経営の視点で考えてきました。現在は、子どものたちが相互の個性を認め合い、価値観の違いを楽しめるよう、アドラー心理学の考え方を取り入れた学級づくりに取り組んでいます。
 すべての子どもたちの存在そのものを認め、勇気づけ、価値ある自分としてのマインドセットをもつことができるような関わり方を意識しています。一人一人と共通の話題をもつことが関係作りにおいては必要不可欠です。また、特別活動では、ソーシャルスキルトレーニングを行い、学級内の人間関係をマネジメントし、共感的人間関係を育成することにも力を入れています。そうした取組により、子どもたちの意欲の向上を感じるとともに、実際に「アセス」調査を通してもその効果を実感しているところです。
 今後も子ども自身が自己存在感を感じて学校生活を楽しむことができるような学級経営を目指していきたいと思います。

項目4にあった「教員として大切にしていること」とも被るのですが、子どもたちが元気に学校で過ごすことこそが一番大切だと思っています。それを実現したいという思いを自分の実践の中から語ってみました。

項目7【教科等の指導に関して、努力していることや工夫していること】

 道徳教育に力を入れて取り組んできました。前任校では、授業の工夫改善を目的として、同一授業を複数の学級で行いました。特に、価値項目【正直、誠実】「手品師」という教材では、4学級で同じ授業をした経験があります。そこから気付いたことは、教師が同じ授業を二度三度と行うことも指導力向上につながりますが、それ以上に児童理解を深めることで授業のねらいにせまることができるということでした。
 それ以来、教材研究の段階でねらいを明確にもち、発問に対する子どもの考えをあらゆるパターンで予測し、ねらいにせまるための問い返しを考えるようにしています。毎回の授業のワークシートに、教師からのコメントとしてフィードバックしていますが、児童の考え方に対する理解を深める意味でも大切にしています。そうすることで、子どもが自分の考えをもち、多面的・多角的な見方に触れて話合う授業、いわゆる「考え、議論する道徳」を通して、子どもたちの内面的資質を高めていくことができると考えています。

道徳の授業については、自分なりの観を形成できてきたと思います。日頃何をねらって、どのように授業しているのかが見えるように書いたつもりです。

項目8【長所と短所】

長所・仕事内容や環境の変化をチャンスと捉え,何事も楽しみながら取り組むことができる。
・目的を明確にし,見通しをもって課題に取り組むことができる。
短所・一人で抱え込んでしまうことがあるので,周囲とのコミュニケーションを密にするよう心掛けている。

そのままです。

書き終えて

あらためて、自分の仕事(自分の実践)を自分の言葉で論理立てて語ることが求められているのだと痛感しました。20代のうちは、どんなこともチャレンジ!失敗から学ぼう!挑戦あるのみ!というスタンスが最強だし、周りからも基本的には歓迎されます。でも、もうそろそろ、足場を築いて仕事に取り組んでいく時期に来ていることもわかりました。

この自己推薦書を書くにあたり、とても長い時間を要しました。でも、正直なところ、自分で上手く書けているとは思いません。これまでは、なんとなく自分の中にある価値観を、なんとなく実践してきたのだということにも気付きました。具体的に文章に落とし込むことがこんなにも難しいとは思っていませんでした。

おそらく、見る人が見たら、僕の経験値もすぐにわかっちゃうのだと思います。だからこそ、ありのままの僕を語るよう意識しました。それが良かったのかどうか、また、そう受け取ってもらえるかどうかもわかりませんが、一つ言えることは、この自己推薦書を書くにあたり、自分の実践を振り返り、省察し、今後への明確な足がかりとすることができたことがとてもよかったです。その点で言うならば、試験に受かろうと落ちようと、とても大きな財産を得ることができました。「挑戦することで得るものがある」とは、まさにこのことです。

「人事を尽くして天命を待つ」

あとは、良い結果となることを祈るのみです。ちなみに、この自己推薦書が願書のようなもので、合格通知が来たら、面接試験へと進むことができます。家族のためにも、朗報をつかめるよう精一杯頑張りたいと思いますので、これからも応援よろしくお願いします。

ありがとうございました。

小学校教師、パパとしての立場から発信し続けていきます!これからもよろしくお願いします!