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★1月リリースのアルバム・EPの個人的ベスト18

何回も言ってる気がするのですけれど、2020年は開幕から怒涛のリリースラッシュで情報収集で精一杯・・!という状態が続いています。このままいくと年末に「今年は何を聴いていたんだ・・?」とすっとぼけてしまいそうなので、自分自身の健忘録もかねて、1月に発売されたアルバム・EPを18枚選んでみました。

シングルは除外しますが、シングルも本当に豊作だったと思います・・!1月に聴いていた音楽で主によかったシングルについてはこちらの記事がありますのでよろしければ〜

ちなみに本当は9枚にするつもりでしたが無理でしたのでなんとか18枚に納めました。それではどうぞ〜

前半)1.Ulla『Tumbling Towards A Wall』〜9.Recondite『Dwell』まで

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1.Ulla『Tumbling Towards A Wall』
環境音を取り入れたアンビエントっぽいサウンド・スケープがFuzzyとかWoozyとか形容されているように、少しノイズの混じった解像度の低めな感じがとても素晴らしいです。ヴェイパーウェイヴやロウ・ハウスなどでもこういう少しノイズの入った煤けたサウンドを耳にする機会は増えてきている気がします。良いです〜。

2.Holy Fuck『Deleter』
Hot ChipのAlexis Taylor、去年出ていた半インプロの作品「surf ii」もよかった、PONDのNicholas Allbrookらをヴォーカルに、共同制作をフォーテットに迎えて作られた最強のアルバムというだけで筆者はテンションが爆上げなんですが、言葉にならないぐらい素晴らしいアルバムです。

3.Flanafi『Flanafi』
フィラデルフィアのSimon MartinezのソロプロジェクトのS/Tデビューアルバム。サイケデリックさを増したデヴェンドラ・バンハートのような、やや不規則なビートが不思議で癖になります。

4.Mall Grab「Sunflower」EP
オーストラリア出身、UK在住のDJ/プロデューサー。かなり若いながらロウ・ハウス界隈の旗手として活躍されているMall GrabのEP、開幕からブチ上げてくれます。

ちなみに筆者が書いたレビューはこちら→https://note.com/balmycrook/n/n450c848c6af1

5.Asa Tone『Temporary Music』
Bandcampによると、ミニマルなアプローチで制作された本作は、インドネシア(バリ)の竹琴Rindikによるトライバルなビートを主軸にシンプルなヴォーカルやシンセのメロディを重ね合わせ、出てくるサウンド・スケープが何とも言えないエキゾチックなトリップ感を醸し出しています。

6.Bombay Bicycle Club『Everything Else Has Gone Wrong』
とっても久しぶりで突然活動を再開された!?と驚きましたがサイコーです。ロンドンのバンド、6年ぶりの新作。安定感があります。

7.Ben Watt『Storm Damage』
Everything But The GirlのBen Wattによる作品。よきです。

8.Kiwi Jr.『Football Money』
キウイの名前がありますがカナダのバンド。発売年が去年だったり今年だったりする?のでこれをここに入れて良いものか迷いますが・・。00年代のポストパンク・リバイバルを思い出す軽快なドラム、ちょっと気だるげなヴォーカルに合わさるギター、センチメンタルなハーモニカの感じが最高です。

9.Recondite『Dwell』
ドイツ出身のLorenz Brunnerによるプロジェクト。ディープハウスやダウンテンポを思わせるダークでシリアスな曲調にアンビエントのエッセンスを垂らしたような、瞑想的というか、没入感のあるアルバム。余談ですが本作はブルーのカラーヴァイナルがとっても可愛い・・。

後半)10.Andy Shauf『The Neon Skyline』〜18.Ethan Gruska『En Garde』まで

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10.Andy Shauf『The Neon Skyline』
これも説明は不要ですね。傑作です。

11.Aril Brikha『Dance Of A Trillion Stars』
イラン生まれ、スウェーデン在住のアーティストAril Brikha。もともとはデトロイト・テクノっぽい曲で有名だった彼が、新作ではがらっとアプローチを変え、ディープ・テクノやアンビエントに近い音になっています。

ちなみに筆者が書いたレビューはこちら→https://note.com/balmycrook/n/nd67b1b61bb51

12.John McLaughlin『Is that So?』
ジョン・マクラフリンの新作。本作に関しては、「コロナウイルスの影響で自宅待機を余儀なくされる友人へ」と2020年4月末まで無料ダウンロードができるようになっています。

Zakir Hussainのタブラによるパーカッションに、空間を含ませたような伸びやかなシンセサイザー、Shankar Mahadevanのヴォーカルが重なり、瞑想的でトライバルなんですが、単なる民族的な音楽ではないような、不思議な感じです。

13.Bawrut「Turbo」EP
去年のRiobambaのような、トライバルなビートをややイリーガルめに脱臼させて、サイレンとか攻撃的なサウンドをサンプリングして入れるみたいな音楽ってどういうジャンルなんでしょう?

14.Jeff Parker『Suite for Max Brown』
TortoiseのJeff Parker。まあこれについては説明は不要というか・・。とってもよかったです。

15.Kyson『Kyson』
Kysonのデビューアルバム。ベッドルームポップ的なローファイな感じとヒップホップ的なコラージュの感じがあり、とても良いです。アートワークのB.D.Graftも良い仕事をしていますよね・・。(インスタのアカウントはこちら

16.Holy Fawn「The Black Moon」EP
USAはアリゾナのバンド。ネオゲイザーの系譜かなと筆者は思いますが、ふわふわと浮遊するようなギターの音と独特のノイズの感じ、反響するヴォーカルはどことなくチルウェーヴを包括しているような気もします。傑作・・。

17.Mr.Elevator『Goodbye, Blue Sky』
Thee Oh SeesのメンバーであるTomas Dolasがプロデュース、楽曲制作を手がけているという前情報を全然存じ上げていなかったのですが、アップテンポで尖ったアティチュードのThee Oh Seesのエッジの立った感じと比べ、部屋でゆっくりと大麻の煙をくゆらせて寝転びながら沈んでいくような、レイドバックしたサイケデリアを感じます。

18.Ethan Gruska『En Garde』
LAの音楽一家の生まれ、Gruska兄弟の弟さんであるEthan Gruskaのソロ。筆者は恥ずかしながらPhoebe Bridgersとフィーチャリングした「Enough For Now」で彼の存在を知ったのですが、The Belle Brigadeも良いデュオですね。曲の展開、音の耳触りが独特で素晴らしいアルバムです。

あとがき)

2020年、暗いニュースもたくさんあり、来日予定だったアーティストの公演もなくなってしまったり、辛いこともたくさんありましたが、今年の幕開けになっていた音楽は、ここに挙げた18枚だけをとっても傑作と言える名盤で、それ以外にも素晴らしい音楽がたくさんリリースされていて、きっとコロナ騒動がなかったらもっと・・と思うこともあります。

ただ、暗いニュースばっかりではなくて、アーティスト、プロモーター、レーベル、小売などのみなさまが立ち上がって運動を起こされていたり、未来に少し希望を持てるようなことも増えています。みなさま生きて・・と願うばかりです。

2020年リリース音源をぶち込んだプレイリストもぼちぼち更新し、3/31の現時点では238曲、16時間44分になりました。今回リストに挙げた18枚の中に入っている曲もありますので、チェックしていただければと〜。


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