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デザイナーが2023年に買った本まとめ

つい最近まで鏡開きをしていたと思って過ごしていたのですが、いつの間にか年末になってしまいました。2023年を振り返るという意味で今年僕が買った本を全てまとめてみよう、というのがこの記事の目的です。

人並みには本が好きなので、毎週近くの本屋に行き、面白い本が無いかを見ています。徒歩圏内に丸善ジュンク堂というとても大きな本屋さんがあるのもありがたいです。近くに本屋があるという生活は何にも代えがたいですね。

自分でも一年でどれくらいの量の本を買っているのかを気にしたことが無かったので、これを機に振り返ってみたいと思います(長いです、多分)。

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QUMZINEアドベントカレンダー 2023】にエントリーしています!


1.ツイッターノミクス

Twitterで誰かがポストしていたので購入。かなり古い本なので現状にそぐわない点もありそうですが、ウェブによる口コミなどの影響力の大きさとビジネスへの影響などをまとめてくれています。

2,3.Modern Heraldry Vol. 1&2

どちらもシリーズものの1と2です。特に欧米のエンブレムデザインについてまとめてくれています。

4.世界のフェス&イベント・デザイン

イベントのビジュアルデザインの実例が多く載っている資料。イベント、フェスは基本的に一時的なものなので、普通のブランディングとはことなりかなりチャレンジングな表現も可能なのでは。眺めるだけで面白い。

5.ウェルビーイング

ウェルビーングって言葉としては知っているけど、詳しい定義や内容をよく知らなかったので購入。

6.残像に口紅を

下のペレックの『煙滅』を読んでから、同じコンセプトの本ということで購入。面白いけど設定だけでは…という印象は拭えない。

7.煙滅

素晴らしかったです、フランス語の原著は最頻出の文字「E」を全く使わずに書かれた長編小説。邦訳版は「い行」(かなだけでなく漢字の読みも!)を使わないという、狂気のような翻訳を塩塚秀一郎氏が手がけています。
内容も面白いけど、ところどころ不自然な言い回しや単語の使い方、章立てなど、不在を際立たせるような仕掛けも面白い。 後書きから読むと良いかも。

8.アニメ・ゲームのロゴデザイン

9.医療者のスライドデザイン

10.ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

11.具体と抽象

12.Design Manual for the Swiss Federal Railways

ブロックマンがデザインしたスイス鉄道のブランドマニュアル。持っていたと思っていたらオフィスに無かったので購入。グリッドやアプリケーション展開などどれも精緻で大変勉強になります。

13.広告 Vol.417 特集:文化

『広告』は毎号興味深いですが、この号は文化特集で特に惹かれました。

14.The Look of the Book

今回振り返って気づいたのですが、購入したのに届いていませんでした。

15.増補改訂新装版 〈ゴシック4550〉

16.思いやり格差が日本をダメにする

17.はじめてのカスタマージャーニーマップワークショップ

18.ユーザーインタビューをはじめよう

19.ストーリーマッピングをはじめよう

17-19はインタビューやワークショップの参考資料として購入したもの。他の書籍と重なる内容は多いけど、この本にしか書いていない、という章があったりするので買ってしまいます。

20.街とその不確かな壁

幼い頃から村上春樹の本が好きで、今回も発売日に本屋へ購入しに行きました。朝早く。

内容は『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』を下敷きにしたものですが、うーん…個人的にはあまり印象に残らないものでした。

21.新しい時代のブランドロゴのデザイン

ダイナミックアイデンティティと言われる一時期多くの企業が採用したブランディングの手法についてまとまっている本。その後はあまり普及しませんでしたが内容は興味深いです。資料として手元にあるといい。

22.組織改革―ビジョン設定プロセスの手引

23.いちばん美しい世界の絶景遺産

24.世界の幻想的な風景

23-24は入院中の祖母へ贈ったものですね、行けないけどなかなか見られない風景とかどうかなと思って買いました。喜んでくれたかな。

25.ロゴデザインのコツ

26.細谷巖のデザインロード69

中に田中一光氏のエピソードが出てくると聞いて購入。

27.Creative Selection Apple 創造を生む力

28.現代スポーツ評論46

29.岸辺露伴 ルーヴルへ行く

映画を見たので改めて原作も購入。圧倒的に原作が良い。

30.世界の広告クリエイティブを読み解く

カンヌのクリエイティブを類型化して解説、とても良い。

さすがに長くなってきたので、31冊目以降はコンタクトシートでまとめました。(画像をクリックすると拡大します)

31-46

31『「甘え」の構造』や32『シャネル ―その言葉と仕事の秘密』はフィラメントのみなさんがTwitterでポストしていたのを見て購入。

33『何が「地方」を起こすのか』は著者の中村さんとKNSで隣になってディスカッションをしたのをきっかけに買いました。

そのほか防災ユニバーサルデザイン(BUD)プロジェクトのために調べているピクトグラムやシンボルの資料など。この辺りは古書しかもう無いんですよね。

47-61

こちらもBUD関連の資料です。お守りをコンセプトにしようと国内外のお守りや護符などの資料と、防災関連の本、カードゲームですね。

あと60の『プロジェクト・シン・エヴァンゲリオン』はとても興味深く参考になりました。監督の庵野秀明氏のデスクの位置をどうするとか…といったところまで書かれています。なるほど。

62-76

63の『経営戦略としての異文化適応力』や64『多文化世界』は30の『世界の広告クリエイティブを読み解く』で類型化されたベースとなる本として紹介されていたので買いました。

そのほかはブランディングに関するものと、最近話題の67『エフェクチュエーション』ですね。

77-92

おすすめされた82『アメリカン・ブッダ』、小説を買うのは稀ですが面白かったです。短編集なので読みやすい。

86『動物化するポストモダン』や89『ゲーム的リアリズムの誕生』は東浩紀氏の著書。持っていたはず、と探して見つからなかったので再度購入しました。日本のサブカルチャーを独自の視点でとらえていて、キャラ立ちなどの概念を生み出したなど功績も大きいと思います。面白く読めるので是非。

84『たたずまいの美学 日本人の身体技法』は日本人の身体性を欧米との比較で紐解いていて、非常に興味深いです。プロダクトデザインを考える際にも非常に重要な視点なのでは。

93-108

96『プロダクトデザインのスタイリング入門』、近年プロダクトデザイン(工業デザイン)の教則本はあまり出ない印象ですが、久しぶりに新刊であったので購入。スタイリングを起点にしたものですが、プロポーションやグリッドによるデザインの指針など、参考になりました。

あとは108『検証ナチスは「良いこと」もしたのか?』ですかね、説得力のある内容で良い。

106の『コミュニケーションデザイン1 いのちを守るデザイン』は表紙に僕の師、川崎和男先生の車椅子のデザインがあります。中身に防災などの内容があり参考資料として。

109-121

114『デザインのひきだし』は毎回とてもたくさんの付録がついていて人気の書籍ですね。

これは少し前の号ですが、毎回非常に工夫の施された装丁、デザインで手にするだけでとてもワクワクします。

119『トヨタのEV戦争』。テスラを始めとしたEV化のトレンドに対し、トヨタがどのような戦略を採り、対抗しようとしているか。また欧米、中国の動きについてもまとまっていてとても勉強になる。

おわりに

ということで2023年に購入した本をとにかく羅列してみました。121冊なので10冊/月くらいでしょうか。こうしてみるとデザイン関連のものはそれほど多くないというのは興味深いですね。

未読のものもたくさんあるので、年末年始は読書をしながら過ごしたいと思います。皆さんは普段どんな本を読んでいますか?こんな企画もしていますのでよければ皆さんの本棚も見せてください。

わたしたち Balloon Inc. では、デザインやブランドにまつわるリサーチ、AIにおけるクリエイティビティについて、など様々な記事を掲載しています。良ければそちら👇もご覧下さい。

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